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阿里山号1次で奮起湖へ

列車は留置車両が並ぶ車庫園区の横を抜け、改修工事で閉鎖中の北門駅を通過。カシャカシャのジョイント音とともに、線路状態と旧型の台車の組み合わせで、実によく揺れる。北門駅の構内には貨車や、

▲ 北門駅の貨車

主に週末の嘉義−北門間の区間運転で使われる檜客車が停車中。この時は北門駅が使えないので、嘉義と車庫園区の間で運行していたようだ。その隣には、嘉義を9時半に発車する阿里山号3次の編成が車庫園区から引き出され、北門で折り返して嘉義への回送待ちで停車中。

▲ 檜客車や阿里山号3次の編成も

嘉義から40分で、平坦区間が終わる標高127mの竹崎に到着。阿里山本線は1999年の地震以来、台風被害などで何度も被災して不通になり、嘉義−竹崎間でのみ運行していた2013年には、ここまで乗りに来て嘉義へ戻っている。

構内は広く、多くの留置線がある。シェイ式蒸気機関車が活躍していた時代には、山に向かう列車はこの先の急勾配区間の走行に向け、竹崎まで列車の前方に連結して牽引してきた蒸気機関車を、編成の後方に付け替え、この先は推進運転で運行するため、方向転換に使ったデルタ線も残っている。今は全区間で、ディーゼル機関車が勾配の下側(嘉義側)に連結され、プッシュプルの運行になっている。

▲ 竹崎駅に大勢の乗客

阿里山号1次は、嘉義発車時点で既に満席だが、竹崎駅には大勢の乗客が待っている。先発の全車自由席の中興号に積み残されたのか、ドアが開くと次々に全車指定席の車両に乗車してきた。

▲ 竹崎駅

竹崎を発車すると大きくカーブして、牛稠渓をトラス橋で渡る。この先は、1987年以来36年ぶりに乗車する区間。通路まで立ち客で埋まり、車端部まで入り込んできたおばちゃんハイカーに取り囲まれ、おしゃべりがうるさい。この先、この状態で奮起湖までなんて、冗談じゃない。

▲ 鉄橋を渡ると山岳路線になる

標高543m樟腦寮駅の駅舎は、本線からスイッチバックした平坦線にあるが、阿里山号1次は急こう配の本線上に停車して、乗降が終わるとそのまま発車していく。

▲ スイッチバックの樟腦寮駅

樟腦寮駅と次の獨立山駅の間の200mの高低差をかせぐために設けた、有名な獨立山を3回転する三重のループ線。車窓に注目していたが、木が生い茂るとともにトンネル区間も多く、イマイチよくわからず。

▲ 眼下に線路が見える

ループ線の途中にある、標高743mの獨立山駅でも大勢の人が待っている。

▲ 三重ループの途中の獨立山駅

座席の周りを取り囲んでいた、うるさいおばちゃんグループをはじめ、竹崎駅から乗ってきた立ち客の大半が降りたが、ここからも新たに乗客が乗ってきて通路がふさがる。この先の車窓は、熱帯林から温帯林へ変化していく。

▲ 立ち客が入れ替わる

標高904mで列車交換の設備がある梨園寮駅。ここでも乗降がある。

▲ 梨園寮駅

車内には相変わらず立ち客がいるが、混雑は緩和されてきた。

▲ 通路の立ち客が多少減った

標高が上がって見晴らしがよくなる。

▲ 車窓から遠くまで望める

標高997mの交力坪駅。ここも交換可能駅。

▲ 交力坪駅

急カーブで列車を押し上げるディーゼル機関車。最急半径は40m。

▲ 機関車が推進

標高1186mの水社寮駅。“水社寮蝙蝠”の看板がかかる駅舎は、蝙蝠(コウモリ)の展示館になっているらしい。ホームにテーブルと椅子が並んでいる。

▲ 駅舎に水社寮蝙蝠の看板

水社寮も交換可能駅。

▲ 水社寮駅

 

奮起湖に到着

こうして、嘉義から45.8qに2時間30分余りかけ、混雑のため定刻より15分ほど遅れて、標高1403mの奮起湖に到着。表定速度18km/h。始発の嘉義から奮起湖までの平均勾配は30‰だが、竹崎−梨園寮間に限ると平均勾配は45.2‰になるらしい。

大半の乗客がここで下車。隣の側線には、先着していた奮起湖が終着の中興号が停車中。

▲ 奮起湖駅に到着

車内に残った乗客や、中興号から乗り換えたと思われる乗客を乗せ、

▲ 奮起湖の阿里山1号

阿里山号1次は十字路に向けて発車していく。

▲ 十字路に向けて発車していく

下車した乗客でにぎわう奮起湖駅の構内。

▲ 阿里山号1号から下車した乗客

側線に留置された中興号の車両は、阿里山号と同じ外観だが、阿里山側の5号車から2号車までの4両はロングシートにつり革付きの車内。機関車と連結する1号車だけは、乗降扉が幅広の引き戸で車いすスペースのある客車。このタイプにはロングシート車がないのか、阿里山号と同じリクライニングシートの乗り得車両。

▲ 側線で休む中興号

2013年に嘉義から竹崎を往復したときの平快冷気車は、ロングシート車が使われていた。

ホームの先にある奮起湖車庫が公開されているとのことだったが、仮設のフェンスで囲まれていて中に入れない。

▲ 奮起湖車庫

シャッターの隙間から覗いてみると、2気筒のシェイ型蒸気機関車18号が静態保存されている。

▲ 2気筒の18号機

側面の窓から機関車の後方が見える。炭水庫の後にある2つの逆三角形は砂箱らしい。

▲ 18号機

その後ろには、小さな2軸の巡回車と3気筒のシェイ型蒸気機関車29号が静態保存されている。

▲ 巡回車と3気筒の29号機

次の阿里山3号で十字路に向かうべく、奮起湖駅の窓口で切符を購入。駅の外は奮起湖の村。2本の列車で着いた観光客で賑わっている。

▲ 奮起湖の集落

ここの名物は駅弁。丁度お昼時で、鉄路弁当の店はどこも満席。阿里山号1次が遅れたので、次の阿里山号3次の入線時刻が迫ってきた。

▲ 鐵路便當の店が立ち並ぶ

今回の旅で、駅弁は池上と高雄で食べているので、ここでは売店で豆渣餅を買って車内に持ち込むことに。

▲ 豆渣餅を買ってみた

 

阿里山号3次が奮起湖に入線

でひーゼル機関車の後押しで、阿里山号3次が登ってきた。監視員がいるのは、一般客がホームから降りて線路内に立ち入りが黙認されているからかも。昔は日本の鉄道もそうだったけれど。

▲ 阿里山号3次

▲ 奮起湖駅に入線

阿里山号1次と同じく客車5両の編成で、機関車の前に連結する1号車の客車は、ドア幅を拡大した車いす対応車。

▲ 1号車はドア幅を拡大した車いす対応車

阿里山号3次は、5分遅れで奮起湖に到着。大半の乗客はここで下車。

▲ 奮起湖に到着した阿里山3号

十字路ー神木間が不通になっていた訪問時の段階では、奮起湖から阿里山に向かうには、台鉄嘉義や高鉄嘉義から阿里山行きのバスのうち、1日数本の奮起湖に立ち寄る便を利用するか、森林鉄路で阿里山公路と接続する十字路まで行ってバス(全便が停車)に乗り換える必要があった。

▲ 阿里山3号と中興号が並ぶ

後者のコースをとることにして、阿里山号3次で十字路に向かうことに。

▲ 先頭の制御客車の運転席

大半の乗客が奮起湖で下車した後なので、指定はされているものの座席は選び放題。

▲ 先頭の制御客車

先頭の5号車に乗車することに。この車両はトイレが2人がけ席の後ろの連結面にあるため、この部分の1人がけ席がない。

▲ 先頭の制御客車