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正東津の砂時計公園

正東津駅から嶺東線の線路沿いに東海方面へ、川の手前で線路の下をくぐり、川に沿った遊歩道。

▲ 公園から駅の方を振り返った遊歩道

すぐ横を、4人乗りのレールバイクが通り過ぎていく。

▲ 4人乗りレールバイク

遊歩道の先に、1両ごとに色を変えたカラフルな客車列車の編成が見えてきた。

▲ 客車の編成が見えてきた

夏は海水浴場になるであろう海岸に出ると、カバーがかけられてボートが砂浜に引き上げられている。

▲ ボートにカバーがかかるオフシーズンの海岸

正東津駅から10分ほどで着いたのは、レールバイクの乗り場もある砂時計公園。ここは、1990年代の韓国名作ドラマ“砂時計”のロケ地で知られるようになったらしい。廃車になったムグンファ号の客車の車内は、時間博物館や売店になっているが、海岸に置いているので潮風で車体に傷みが目立つ。台座の上に乗るのは大きな日時計 。

▲ 日時計

その横を親子で漕ぐ2人乗りのレールバイクが行く。

▲ 2人乗りのレールバイク

丸いのは、直径8m余りの世界最大の砂時計。年に1回、元旦に上下を反転するするそうだが、11月の訪問時点ではかなりの砂が下側に落ちて溜まっていた。

▲ 世界最大の砂時計

砂時計の向こうにはSLの姿。何だか変だと思ったら、テンダがない。連結する赤い客車はカフェとして営業しているようで、デッキのドアまでスロープを設け、テイクアウト用なのか側面の固定窓の一部を開閉式に改造。

▲ 客車列車の先頭のSL

スロープを上がってSLのキャブを覗いてみたら、何コレ。パソコンを置いた事務室に。

▲ キャブの内部はこんな有様

SLをよく見ると、軸配置1D1の下回りは本物のようだが、ボイラやキャブはテキトーに作った張りぼて。テンダを省略したので、石炭も水も積めない、いい加減な代物。

▲ SLの上回りは張りぼて

公園の先の丘の上には、船の形をした大きなホテル。

▲ 丘の上のホテル

地図で見ると、海に突き出した先端の帆船のような建物がレストランになっているので行ってみたが。突堤の部分には立ち入れなくなっていた。

▲ 埠頭が伸びている


東海サンタ列車で鉄岩へ

列車の時間が迫って来たので正東津駅へ。入線してきたのは江陵発汾川行きの観光列車。ヌリロ号の電車を改造し、正面に丸いサンタクロースのマークを付けた、東海サンタ列車。

▲ 東海サンタ列車

続いて、今朝乗ってきた高速列車が東海で折り返し、ソウル行となったKTX-イウムが入線。

▲ ソウル行KTX-イウム

単線の嶺東線で、観光列車と高速列車の列車交換。

▲ 列車交換

ヌリロ号はホームの高さに合わせて、ドア下のステップが上下する構造。連結面に後付けで、JR西のような幌を取り付けたようだが、転落防止は小さすぎない。

▲ 東海サンタ列車に乗車

デッキと車内を仕切る扉のガラスはステンドグラス風。

▲ 扉の窓ガラスはステンドグラス風

車内を探検してみると、両端の1号車と4号車はヌリロ号時代の、ひじ掛けに折り畳み式テーブルを収納した回転式クロスシート。車端部は、フリースペースの窓向きのベンチと窓下のテーブル付きに改造。指定されたのはこの車両だが、平日のためか乗客はほんの数名。

▲ 車端部に窓向きのベンチ

中間車の1両は、もとの座席を木枠にセットして間にテーブルを固定した、回転やリクライニングができないボックス席に改造。

▲ ボックスシート

車端部には、高いパーテーションによる個室風の雰囲気を出し、窓1つ分2人がけのカップル席や、

▲ カップル席

窓2つ分の家族席もあるが、この座席で長時間乗車は辛そう。

▲ 家族席

車端部のベンチには乗務員の制帽を手にしたサンタクロースが座り、その向かいにはサンタクロースの顔はめもある撮影コーナー。

▲ サンタクロースも座っている

もう1両の中間車は半室ビュッフェで、立ち席のカウンターとテーブル席。カラオケ設備まであるようだが、スタッフは不在で営業していない。

▲ カウンターとテーブル席

残る半室は山側がヌリロ号の2人がけリクライニングシート。海側は自由に回転できる1人がけにシートに入れ替え。

▲ 海側は1人席

正東津を発車すると、線路は一旦内陸に入るが、東海の手前で再び波打ち際へ。

▲ 車窓の日本海

東海駅の留置線には、今はここが終着となったムグンファ号の客車や、

▲ 東海駅の客車

大型の電気機関車が留置。手前の貨車は電柱を積んでいる。

▲ 貨物用の電気機関車

東海を発車すると、DLがホッパ車を牽引する貨物列車とすれ違い。地図でみると、この貨物線の先に双竜セメントの採石場があるらしい。

▲ 専用線の貨物列車

東海から日本海沿いに三陟までの盲腸線が左に分岐していき、この先の嶺東線は川に沿って山に分け入っていく。

三陟線は、週末を中心に江陵−三陟海辺間に通勤列車で使用していたディーゼルカーを改造した観光列車、海列車だけが運行していた路線で、訪問日には運行がなく乗車できなかった。海列車は車両の老朽化により2023年末で運行を終了し、三陟線は列車が走らなくなったが廃止するのではなく、日本海沿いに東海線の盈コに向け延伸工事が進行中とのこと。

▲ 川沿いに山に分け入っていく

韓国鉄道公社では、乗降客数の少ない多数の駅が廃止されていて、かつては急行相当だったムグンファ号が、広域電鉄区間を除くと各駅停車に近い状況に。時刻表には残っていても停車する列車が1本もない駅もある。ここ古士里は、周辺に民家があるものの廃止された駅の一つ。信号所としては機能しているようだ。

▲ もと古土里駅

この先にあった、1000分の30の急こう配を有する三段スイッチバックを解消するため掘られた世界最大級の長大ループ線、直径2.8km程度、全長16.2kmのソラントンネルを抜けて、太白線が分岐する東栢山へ。帰りには、この駅で乗り換えのため、途中下車することに。