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ムグンファ号で東栢山

栄州方面から、東海行のムグンファ号が入線してきた。機関車の後ろに客車が3両。最後尾は電源車なので、乗車できるのは3両の短い編成。JRなら、ワンマンのディーゼルカー2両に詰め込むでしょう。

▲ 東海行のムグンファ号

機関車の次位には、断面が丸い外板がステンレスの客車。角のRが大きい側窓に特徴のある、元セマウル号の車両。座席の幅やシートピッチに余裕があり、ムグンファ号では特室として使われていたが、今はモノクラスになって当たりの車両。

▲ もとセマウル号の客車

残りの2両は、もとからムグンファ号の車両で、これでも座り心地は上々。

▲ もとからムグンファ号の客車

先ほどV列車で通った、洛東江の渓谷沿いの路線を戻る。

▲ 車窓の洛東江

途中駅で、専用線の入れ換え用か、こんな凸型のDLを見かけた。

▲ 凸型のDLがいた

2時間ほど前に東海サンタ列車からV列車の乗り換えた、鐡岩まで戻ってきた。フランスからライセンスのゲンコツ型ELがまだ生き残っている。

V列車は鐡岩−汾川間を途中2駅停車で1時間を要したが、ムグンファ号は同区間を3駅停車で40分を切っている。途中、汾川の隣の肥洞駅は停車する旅客列車が1本もないのに廃止されていないのか、時刻表に駅名が載っている不思議な駅。

▲ 鐵岩駅のゲンコツ型EL

 

東栢山駅と廃止された三段スイッチバック

途中にある廃止された駅跡を通過して鐡岩の次、嶺東線から太白線が分岐する東栢山で下車。もう一人降りた乗客がいたが、駅前に待たせていたクルマですぐに行ってしまった。

▲ 東栢山に到着

東海行のムグンファ号が、長大ループトンネルに吸い込まれていく。

▲ ループトンネルに消えていくムグンファ号

東栢山駅はエレベーターもある立派な駅舎。乗換の待ち時間が1時間41分もあるので駅のまわりを散策したが、店舗はおろか人家も何もなく、保線の関係者以外に人は見かけない。

▲ 立派な東栢山駅舎

この先の日本海に向け、2012年までは道溪へ三段スイッチバックで急こう配を下っていたが、これを解消するための長大ループトンネルに切り替わった。この時に駅舎と1面2線のホームができたと思われる。

切り替え前は、ここは嶺東線から太白線が分岐する信号所で、列車はこの先にあった桶里駅に停車し、そこが嶺東線と太白線の乗換駅となっていた。

▲ ホームは1面2線

駅前広場の向こう、太陽光パネルの手前に青い無蓋貨車が留置されている線路が桶里駅に向かう旧線。

▲ 太陽光パネルの手前に貨車が留置

ループトンネルの入り口まで来てみた。隣にもう一つ、塞がれたトンネルがあるが何だろう。

▲ ループトンネルの入り口

2008年に、ソウルの清凉里発の江陵行きムグンファ号でここを通ったとき、桶里から遥か先の道溪に向けて、オメガループと三段スイッチバックで、6kmの区間で標高差400mを下る雄大な車窓が展開した。今はスピードアップと引き換えに、トンネルの暗闇の中。

▲ Ωループと三段スイッチバックの先に道溪の町 2008年

これは、スイッチバックを行く2008年のムグンファ号。推進運転で下るときは、かつての尾久−上野の客車列車回送のように、先頭になる客車で乗務員が監視していたと思われるが、電源車のために乗客は立ち入れず。

▲ 三段スイッチバックが現役だったころ 2008年

スイッチバック区間の貨物列車の牽引の主力機は、ゲンコツ型電気機関車だった。

▲ ゲンコツ型が貨物列車の主力だった 2008年

今も三段スイッチバックの部分には線路が残り、鉄道体験型リゾート“ハイワンチューチューパーク”として、こう配区間に観光列車も運行しているらしい。

東栢山駅に、清凉里発太白線経由東海行のムグンファ号が入線してループトンネルへ。

▲ 清凉里発の太白線経由東海行ムグンファ号

 

ムグンファ号で清凉里

長い乗換時間を持て余したが、やっとループトンネルの底の方から3つのヘッドライトの明かりが上ってきた。

▲ ループトンネルの底からヘッドライトが見えてきた

トンネルからムグンファ号が顔を出し、

▲ トンネルを抜けてきたムグンファ号

清凉里行きが入線。意外にも、ほかにもう一人、この列車に乗る乗客が現れた。ムグンファ号は発車するとすぐに太白線に分岐。山岳地帯をのんびりと走っている間に日が暮れてきた。堤川で線路の改良による高速化の完成した中央線に合流するとスピードアップして、客車列車でも150km/h位はでている。

▲ 太白線経由の清凉里行きが入線

途中の主要駅、原州では大勢乗ってきたが、線路の付け替えで駅が郊外に移転したのか、周辺は真っ暗。

▲ 周辺は真っ暗な原州駅

中央線も乗降客の少ない多くの駅が廃止されたらしく、ムグンファ号はほぼ各駅停車だけど、広域電鉄京義中央線が乗り入れる砥平から先は停車駅が減り、東佰山から3時間40分余りかけて定刻に清凉里まで帰ってきた。

下車した向かいのホームに、KTX-イウムに置き換えられて廃止されたはずのITX-セマウル号。後で調べたら、1往復だけムグンファ号を置き換えて復活したが、停車駅はほぼ同じで所要時間も変わらず、実質値上げの遜色特急が韓国にも。

▲ 清凉里のITXセマウル号

昼間の嶺東線でV列車の牽引と同形式の4400型DL。こちらは標準塗色をまとい、清凉里駅の入れ替え作業に従事。

▲ 入れ替え機の4400型DL

遅い晩御飯を求め、清凉里駅の周辺を徘徊してみたが適当な店が見つからず、

▲ 駅ビルで

まだ開いている駅ビルの中で韓国風ちゃんぽんを。ここでも、たくあんが付いてきた。

▲ 韓国風ちゃんぽん

メトロ1号線から広域電鉄に直通して永登浦。駅ビルのコンビニでビールを買ってホテルへ、長い1日が終わります。