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マドリードのマヨール広場とプエルタ・デル・ソル

パックツアーあるあるで、マドリードで2泊するホテルはセミスイートの広い部屋をうりにしているものの、空港近く(といっても滑走路の先で空港ターミナルからは遠い)の郊外で,、周辺にはレストランもない交通不便な立地。セゴビアからホテルに直行すると夕食難民になるとみたのか、マドリードの中心、王宮下の駐車場にバスを止め、長めの自由詩間をとってくれた。

▲ マドリードのマヨール広場

王宮からオペラ座を経てマヨール広場まで散策。

広場に舞台ができている

マドリードの中心、自治政府庁が建つプエルタ・デル・ソルの広場は、大規模な工事でフェンスに囲われている。

プエルタ・デル・ソルは大規模な工事中

マドリードの紋章の熊とイチゴの木の像も、工事資材に埋もれてこの有様。

熊とイチゴの木を見つけた

そこからすぐ近くにある生ハムの店、ムゼオ・デル・ハモン、ハムの博物館へ。広場から続いて、この付近の道路も工事中。

生ハム専門店

店内にはたくさんの生ハムがぶら下がっている。前回のマドリード訪問時には、近くのサン・ミゲル市場で飲み食いしたあと、スペイン人の夕食時の21時ごろにこの店に来たら、立錐の余地もないほどの大混雑。人をかき分けてカウンターにたどり着き、やっと注文できたけど、この日の時刻はまだ18時で客はまばら。

 ▲ 天井から生ハムがぶら下がる

カウンターの椅子にゆったりと座って、生ハムを堪能することができた。

 ▲ 生ハムをつまみに

夕食後に再集合してホテルに向かうバスの中から、もう一度スマホでカタール航空のホームページへ。今度はすんなりウエブチェックインができ、既に窓側席にアサインされていることが判明。マドリード→ドーハ便は通路側席に変更できたが、ドーハで乗り継ぐ成田便はまだ有料の座席指定が開放されていないのか、通路側に空席がない。


バスとメトロで街中へ

スペイン5日目は終日フリー。当初の予定では、午前中に帰国のためのPCR検査、午後からトレドへ観光のいずれもオプショナルツアーが組まれていたが、日本の入国規制の緩和で3回のワクチン接種を受けていれば、PCR検査の陰性証明は不要に。

朝から個人でトレドに行こうと、前夜に renfe のサイトから高速列車 Avant のチケットを買おうとしたら、概ね1時間毎にある午前中の列車は既に全部満席。この日がスペインの祝日ということは事前に知っていたが、見通しが甘かった。でも、翌朝もう一度 renfe のサイトを確認したら、11時台の列車に空席が出ていたので即刻ゲット。

6日目の朝に撮ったものだけど、マドリードのホテルはコレ。遥か郊外の周辺は空き地で、隣は Amazon の倉庫。近郊電車セルカニアスの最寄り駅、サン・フェルナンドまでは徒歩で20分。でも、ストリートビューで見た雰囲気では、日が暮れてからは絶対に歩きたくない道。

▲ 郊外のホテル

朝ならホテルでタクシーを呼んでもらって、サン・フェルナンド駅まで行く方法もあったけど、帰りに降りた駅にタクシーなどいないように見えたので、セルカニアスの使用は却下。

あらかじめ今夜の帰り道を学習しておくため、バスとメトロを乗り継いで都心に向かうことに。ホテルから徒歩で5分程のところにある最寄りのバス停に来る系統は、土日祝日は全便運休のため、10分余り離れた所にある幹線道路アメリカ通り沿いの別の停留所へ。

▲ ホテルからバス停まで10分少々

ホテルの周辺を通る系統は、均一運賃の市内バスではなく、ALSAの中距離路線。リクライニングはしないようだけど、こんな座席で吊り革のない郊外バス。監視カメラがしっかりと見張っている。

終点のアべニーダ・デ・アメリカ(アメリカ通り)のバスターミナルでメトロに乗り継ぐつもりで運賃を払ったけど、大勢が下車する停留所で乗客に“メトロ?”と聞いたら“シー”との返答。えっ、もう終点に着いたの、と思って一緒に下車したら、バスは行ってしまった。

▲ 郊外バスの車内

降りたところにメトロ5号線のカニレハス駅があったので、結果的にはここでもよかったが、今夜の帰りのバス乗り場の確認ができず。

前回、2011年訪問時のマドリードのメトロは全線均一運賃だったが、その後の値上げで、1回券は乗車してから5駅目まで€1.5、以後1駅毎に€0.1ずつ追加し、10駅目以降は€2という紛らわしい運賃に。

▲ メトロのICカード販売兼チャージ機

紙の切符は無くなり、€2.5で買い取り制のICカードに販売機でチャージする方式。自動改札機にタッチするのは乗車時だけ。クレジットカードのVISAタッチは使えない。スペイン人がわざわざ駅数を数えて運賃計算をしたうえで切符を買っているとは思えず、我々もメトロと市バスに共通で2人以上の場合は同時に使い回しもでき、10回分で€12.2のお得な回数券を購入。

▲ メトロ5号線

訪問時のスペインでは、公共交通機関の車内でマスク着用が求められていたが、乗車時に運転士が注意するバスでは概ね守られ、メトロは70%程度だった。

5号線の車内

マドリードは3回目だが、まだ訪れたことのない都心のレティーロ公園に向かうため、2号線に乗り換えてレティーロの1駅先、バンコ・デ・エスパーニャ(スペイン銀行)で下車。

▲ メトロ2号線
 


シベーレス広場

地上に出るとグランビアの入り口。屋上のドームの上から勝利の女神が見下ろすメトロポリスビルは、工事で外壁が覆われていた。

▲ メトロポリスビル

交差点の中央にシベーレスの噴水のあるシベーレス広場。背後は18世紀の建築で、旧郵便局。現在はマドリード市庁舎のコムニカシオネス宮殿。

▲ シベーレスの噴水とコムニカシオネス宮殿

レティーロ公園の入り口近く、独立広場に立つアルカラ門。何か変だと思たら、工事で全体が覆われていた。カバーの表面に写真をプリントし、それらしく見せるのはヨーロッパの有名建築でよくある手法。

▲ アルカラ門は工事中

 

レティーロ公園

都心に140haの面積を有する広大なレティーロ公園。フランスとの戦争で焼失した王宮の跡だとか。アルカラ門からまっすぐ、公園を突き抜けた先に renfe のアトーチャ駅。近くにはプラド美術館やソフィア王妃芸術センターもあるが、いずれも今まで訪れているので、列車の時間までレティーロ公園で時間をつぶすことに。

レティーロの大池ではボートの練習中。池の向こう側は、アルフォンソ12世の騎馬像が立つ記念碑。

▲ レティーロの大池

秋とはいえ、緑が濃いパルテレ庭園と、

▲ パルテレ庭園

紅葉の進むアーティチョークの噴水周辺。

▲ アーティチョーク噴水

紅葉の道を行くと、

▲ 公園内の紅葉

展示ホールにも使われる、19世紀後半のベラスケス宮殿。

▲ ベラスケス宮殿

黒鳥が泳ぐ池のほとりには、

▲ 池に黒鳥

鉄骨にガラス張りのクリスタル宮殿。温室に見えるが、フィリピンからスペインに持ち帰った植物の展示のために、19世紀の後半に建てられたのだとか。

▲ クリスタル宮殿

今は、現代アートの展示館に。

▲ クリスタル宮殿の内部

堕天使の噴水は、天界から追放された天使の体に蛇が巻き付き、台座では悪魔が水を吐いている

堕天使の噴水

公園の奥の方にはバラ園も。

バラ園

GoogleMapでバラ園からアトーチャ駅の経路検索をすると、まっすぐに行ける道がなく、迂回して徒歩19分。ちょっとのんびりしすぎたかな。

▲ バラ園

 


renfe アトーチャ駅

スペインの高速列車は空港並みに手荷物検査があるため、余裕をもって駅に着いておく必要があり、急いで始発のアトーチャ駅へ。旧駅舎の中にある植物園を見る時間が無くなってしまった。

ここは近郊電車セルカニアスやメトロ、バス路線も集まるマドリードの交通の要所。

アトーチャ駅

1992年の万博に合わせてセビリアまで開通した標準軌の高速新線だが、今ではセビリア方面の途中駅コルドバで分岐してマラガに向かう路線やバルセロナ、バレンシアの3方面に向かう長距離のAVEに加えて、トレドに向かうAvantがここアトーチャ駅から駅から出ている。

▲ AVE S103

行先によって待合室への入口が分かれているらしく、トレドが見当たらない。駅員に聞いたら、一つ下の階なのだと。スマホに表示したeチケットを確認後、手荷物検査を受けて待合室へ。ガラスの向こうに頭端式のホームが並び、各方面の高速列車が停車している。

フランスのTGVをベースにした両端の電気機関車で連接式の客車を挟むアルストームのAVE S100。同様にボンバルディアの電気機関車がタルゴの1軸の連接式の客車を挟むAVE S102。タルゴ客車でも、AVE S102には標準軌と広軌に軌間を変換する機構はない。

 ▲ AVE S102とAVE S100

ドイツのICE3とそっくりの、シーメンスの電車方式のAVE S103。

AVE S103とAVE S102

フィアットのペンドリーノをベースにしたAvant S104。車体の銘板から見ると、アルストームに買収後の製造で、振り子は装備していない。

▲ AVANT S104

フランスやイタリア等と同様に、スペインも列車がすでに入線していても、なかなか発着番線が表示されない。トレド行の車種はAVANT S104なので、一番端とその手前のホームに停車する2本のうちのどちらか一方なのだが。