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ビルバオのビスカヤ橋

ゲルニカからツアーバスで40分ほどのビルバオに向かいます。ビルバオ(バスク語ではビルボ)は、イベリア半島北端のビスカヤ湾に面し、市街地をネルピオン川が流れる人口35万人のバスク州最大の街。その河口近くに架かる、世界遺産のビスカヤ橋へ。

 ▲ ビスカヤ橋

19世紀末に架けられたビスカヤ橋は、全長164mの世界最古の運搬橋。川を通る船の妨げにならないよう、高さ45mの橋桁から何本ものワイヤーで吊り下げたゴンドラで対岸に渡る構造。水平に動くロープウェーか空中渡し舟のような乗り物。

▲ ゴンドラで川を渡る

歩行者は、切符を買って自動改札を通ります。

▲ ビスカヤ橋の自動改札

ゴンドラには両サイドに歩行者用の客室があり、その間にクルマが2車線。自転車はクルマの間の中央部に乗せる構造。

▲ 両側の客室は歩行者 クルマが2列 中央に自転車

歩行者や車が乗り終わると、客室の扉と車道の柵を閉めて川の上へ。

▲ ワイヤで吊られたゴンドラが川を渡る

対岸まで、ゴンドラの所要時間は2分余り。

▲ ゴンドラにズームイン

利用客も多く、向こう岸に着いて乗客と車が入れ替わるとまたすぐに折り返して、頻繁に往復。

▲ 向こう岸に到着

両岸に立つ柱が2本の橋脚のうち、それぞれ片側にはエレベーターがあり、塔の上まで行く観光客の姿も。

▲ 塔に上がるエレベーター

ゴンドラにに乗って向こう岸に行き、エレベータで塔に上がって橋の高い所、45mの空中散歩で戻りたかったが、そんな時間がとれないのがパックツアーの悲しさ。

 

ビルバオのトラムとリベラ市場

ツアーバスはビルバオの中心街へ向かい、旧市街のネルピオン川沿いに建つリベラ市場へ。川に架かる石橋は、すぐ横に見える教会名からとったサン・アントン橋。13〜14世紀ごろに架けられたビルバオで一番古い橋だが、現在の橋は20世紀のスペイン内戦後の再建だとか。

▲ リベラ市場 向こうはサン・アントン橋

リベラ市場の正面は、トラムが行き交う電車通り。市場は階別に魚市場、肉市場、野菜市場があり、その中のフードコートで昼食に。

▲ リベラ市場の正面を行くトラム

19世紀後半に馬車鉄道として開通した後に電化され、路線長が100kmを越えていたビルバオの市電は、1964年に全廃.。それから31年後に、メーターゲージの地下鉄メトロ・ビルバオが開通。現在は2路線、総延長43kmで運行中。

▲ ビルバオのトラム

21世紀になって、2002年にはLRTとしてトラムが復活。ネルピオン川沿いの全長7.8kmの1路線のみだが、旧市街から新市街と国鉄 renfe やバスク鉄道、メトロやバスターミナルをつなぐ便利な路線。運行するのは、バスク鉄道やメトロと同じエウクコトレン。車体のラッピングによる広告車が多い。

旧市街のリベラ広場周辺は、道路幅が狭いためか単線の併用軌道。トラムの車両は、地元バスク州の車両メーカーCAF社の製造する3車体連接の部分低床車。面長のスタイルが多いヨーロッパのLRTの中で、まん丸顔でなかなかインパクトのあるデザイン。

▲ 旧市街は単線の併用軌道

それまでシーメンス等の技術で低床トラムを製造して、隣国ポルトガルのリスボン等に納入してきた CAF社だが、ウルボス(Urbos)のブランド名で自社設計のLRTを開発。ビルバオは最初の導入で、両端の車体の動力台車部分のみを高床に、それ以外を低床とした70%低床車のウルボス1。

その後、全低床車のウルボス2、ウルボス3を開発し、ヨーロッパのみならず、北米、南米、豪州、アジア、中東と世界各地に展開するCAF社のLRTの原点となった車両。

▲ ネルピオン川沿いを行くトラムウルボス1

 

ビルバオ旧市街

バルコニーのある建物が並ぶ、ビルバオ旧市街を散策。

▲ ビルバオ旧市街

狭い旧市街に建つ、ビルバオ・サンティアゴ大聖堂は15世紀の建築。

▲ ビルバオ・サンティアゴ大聖堂

18世紀末に建てられた、ネオバロック様式の優美なオペラハウス、アリアーガ劇場。

▲ アリアーガ劇場

オペラハウスから川の向こう側、橋を渡ると国鉄 renfe のビルバオ駅。

▲ 川の向こうにビルバオ駅

航海士の守護聖人を祀るサン・ニコラス教会は18世紀半ばの建築。

▲ 聖ニコラス教会

優美なビルバオ市庁舎も、アリアーガ劇場と同じ18世紀末の建築で、設計者も同じ建築家なのだとか。

▲ ビルバオ市庁舎

 

磯崎ゲートとグッケンハイム美術館

市庁舎前のこのオブジェクトは、バスクの彫刻家の作品。この先は近代的なビルが立ち並び、後方には黒いツインタワー。

▲ バスクの彫刻家 Oteiza の作品

ツアーバスで行く川沿いの道。車窓に見えるツインタワーは、日本人建築家の磯崎新とスペイン人建築家の共同設計で、2008年竣工のイソザキ・アテア。アテアは門なので、日本語では磯崎ゲートなのだとか。

▲ ツインタワーの磯崎ゲート

到着したのは、ネルピオン川沿いに建つグッケンハイム・ビルバオ美術館。

▲ グッケンハイム美術館の正面

ニューヨークのグッケンハイム美術館の分館として、1997年に港湾地区の再開発で造船所の跡地に建設された美術館は、チタン合金で構成したユニークな外観。

▲ グッケンハイム美術館

川沿いには巨大な蜘蛛。フランス人ルイーズ・ブルジョアの作品で、パリのルーブル美術館でも見かけたが、世界の7か所にいるのだとか。そういえば六本木ヒルズでも見た記憶が。

▲ クモのオブジェ

駆け足パックツアーでは、残念ながら美術館を見学する時間がとれない。とりあえずアイスで休憩。

▲ アイスで休憩