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夜行列車

続いて、ルクソール方面のホームにディーゼル機関車に牽かれた夜行列車が入線してきます。客車は片側廊下の寝台車ですが、どう見てもあまりきれいな車両ではありません。“エー! これに乗るの?”と思ったら、1本前のアスワン行きでした。

アスワン行き列車 アスワン行きの寝台車
アスワン行き夜行列車 夜行列車の寝台車と見送り客かな?

 

ワゴン・リの寝台車

私たちが乗車するのは、ワゴン・リ社が運営する列車です。ドイツ製の専用客車で編成されていますが、それを牽引するのは他の列車と同じ、エジプト国鉄のディーゼル機関車です。ワゴン・リ社といえば、列車の旅のお好きな方はよくご存じの、かつて大英帝国のロンドンからトルコのイスタンブールまで、ヨーロッパの上流階級が利用した“オリエント急行”を運営していた会社です。1988年に、この車両を日本に持ってきて走らせたことを覚えていらっしゃる方も多いでしょう。

ワゴン・リの入線 座席の状態
ワゴン・リの寝台列車の入線 寝台車の個室

そのワゴン・リ社のエジプト現地法人の運営する列車ということで、重厚な設備の寝台車を期待していたのですが、内装もいたってシンプルな近代的なつくりです。2人用の個室で、ソファー(何故か3人がけ)と洗面台がある狭い部屋で、トランクを置くともういっぱいです。これでは日本のブルートレインの個室と大差ありません。

ベッドは2段になっていて上段は固定、ソファーの背の部分を下へ倒すと下段のベッドに早変わりします。

寝台車の個室の洗面台 夕食は料金に含まれる
個室の洗面台 えっ、夕食はこれだけ!?

食事は乗車料金に含まれており、1両に1人ずついるボーイが部屋まで運んできてくれ、壁面に設けた折り畳み式のテーブルにおいてくれます。これがまたシンプルなもので、写真のように飛行機のエコノミーの機内食以下の代物、隣のビールは別料金(いい加減なイスラム国のエジプトは酒が飲めます)です。全くの期待はずれでした。

ギザを発車すると外はもう真っ暗闇。何もすることがないので、ボーイにベッドをセットしてもらい、さっさと寝てしまいました。

 


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