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ロメオとジュリエッタのベローナ

ミラノをあとに東へ向け、アドリア海に浮かぶ水の都ベネツイアに向かいます。その、ちょうど中間にある街がシェークスピアの名作ロメオとジュリエッタの恋物語で知られるベローナです。

ベローナの街の全景	シニョーリ広場のダンテ像

ベローナのは、城壁と大きく蛇行して流れるアディジェ川で囲まれ、古代ローマの円形劇場もある古くからの街です。市の中心、シニョーリ広場にはダンテの像が立ち、その右は14世紀に建てられたスカラ家の宮殿、左はかつては議会が置かれていたというコンシリオの回廊です。

ジュリエッタの家の中庭				ロメオの家の前は静か

ジュリエッタの家は、シニョーリ広場のすぐそばです。13世紀の建物には、ロメオと愛を交わしたとされるバルコニーが残り、小さな中庭には観光客があふれ、その中に立つジュリエッタのブロンズ像は右胸に触ると幸せな結婚ができるという言い伝えのため、右胸だけがピカピカです。

ロメオの家もすぐそばにあると聞いて行ってみました。こちらにはほとんど人がいず、果たしてこの写真の家が正解だったか、自信がありません。

ベネツィアへ

アドリア海の潟に浮かぶベネツィアは、本土と長さ4km先の道路とそれに並行する鉄道線路でむすばれています。バスの前方にベネツィアの全景が見えてきたとき、2車体連接の電気機関車に牽かれたベネツィア・サンタルチア駅行きの列車が追い抜いていきます。

海の先にベネツィアが見えてきた	道路と並行する線路をベネツィア行きの列車が追い抜いていく

ベネツィア サンタ・ルチア駅

特急に相当するインターシティー（IC）を使えば、ミラノからベネツィアまでは3時間、ローマからでも5時間で到着します。島に入ったところにあるベネツィア サンタ・ルチア駅の行き止まり式のホームに、電気機関車やディーゼル機関車に牽かれた列車が入線してきます。

ベネツィアサンタルチア駅	ベネツィアサンタルチア駅に到着した列車

下車した乗客が正面玄関から駅の外に出ると、すぐ目の前はベネツィアのカナル・グランデ（大運河）。バスやマイカーが入れるのも駅の隣のローマ広場まで。ベネツィアの街の主な交通機関は、バスやタクシー代わりに運河沿いや近隣の島々を結ぶボート、それに手こぎの渡し船や観光用のゴンドラと自分の足です。

ディーゼル機関車も入線してくる	渡し船とボートが浮かぶベネツィアサンタルチア駅前の運河

運河にかかるリアルト橋

ベネツィアの大運河は、街の中心を大きく逆Sの字型に蛇行していますが、そこに架かる橋はわずか3個所。いずれも人道橋で、船の通行に邪魔にならないようにアーチ型をしています。一番有名なのが16世紀に完成した大理石づくりの優美なリアルト橋です。

大運河にかかるリアルト橋	リアルト橋の上から見たベネツィアの大運河

リアルト橋のすぐそばには、活気にあふれる魚市場があり、世界的な観光地ベネツィアに住む庶民の生活の一端をのぞき見ることができます