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ソル周辺の観光

グランビアから地下鉄5号線でラ・ラティーナへ向かいます。マドリードの地下鉄は、路線ごとに何種類かの微妙に型式の違う電車を使っているようです。

地下鉄5号線 地下鉄5号線の車内

マドリードの守護聖人、サン・イシドロを祀るサン・イシドロ教会は、1993年に王宮の隣にアルムデーナ大聖堂が完成するまで、マドリードのカテドラルとして使われていました。お昼寝タイム(シエスタ)でしょうか、午後は扉が閉じられていて再オープンは18時からとなっています。あとでまた来ようと思って忘れてしまいました。

     
サン・イシドロ教会       旧市庁舎

ビリャ広場に建つ旧市庁舎前を通って現在のカテドラル、アームデーナ大聖堂に向かいます。19世紀後半の着工から110年を経て、1993年にやっと完成したネオクラシック様式の壮大な建物です。ということは、未だに完成していないバルセロナのサグラダファミリアと、着工はほぼ同時期となりますね。

アームデーナ大聖堂 王宮に面した大聖堂の正面

右翼廊の祭壇には、大聖堂の名前になっているマドリード・アルカラ司教区の守護聖母、アルムデーナが祀られていて、階段を登って祭壇のすぐ下まで行けるようになっています。

     
大聖堂の内部       大聖堂の祭壇

アームデーナ大聖堂の向かいは王宮。3方を建物に囲まれた南側、アルマス広場に面するこの面が王宮の正面です。右手にある入り口に行ってみると、入場時間が終了して多くの観光客が帰途につくところでした。残念。

アルマス広場から見た王宮の正面 サバティーニ庭園から見た王宮

王宮の周囲を回って、北側にあるサバティーニ庭園を抜けた先にセルカニアスのプリンシペ・ピオ駅があります。そこから線路に並行する広い道を行くと、ゴヤのパンテオンと呼ばれるサン・アントニオ・デ・ラ・フロリダ聖堂です。壮大な建造物を見慣れた目には、小さな教会と映りますが、中に入ると天井にゴヤが描いた素晴らしいフレスコ画に出会えます。祭壇の前には、十字架がついたゴヤの墓があります。ここはゴヤの霊廟です。

ゴヤのパンティオン アームデーナ大聖堂の遠望

ゴヤのパンテオンも内部は撮影禁止。天井画はこちらでご覧下さい

ここからプリンシペ・ピオ駅方面を振り返ると、その先の丘の上に、夕焼けを背ににしたアームデーナ大聖堂が望まれます。

 


プリンシペ・ピオ駅

赤いレンガのプリンシペ・ピオ駅まで戻ってきました。構内はショッピングモールになっています。中にはちょっと怪しげな日本食のレストランも。この駅は、マドリード北駅として北へ向かう列車のターミナル駅でしたが、1960年代後半にチャマルティン駅が開業してその機能が移管され、現在では長距離列車の発着はなく、近郊線セルカニアスの駅となっています。

プリンシペ・ピオ駅 駅の中はショッピングモール

かつての駅舎やコンコースなどの空いたスペースを活用して、3階建てのショッピングモールとして生まれ変わったようです。まだ開通して間もない空港行きのセルカニアスが入線してきます。

プリンシペ・ピオ駅のセルカニアス

セルカニアスの下には地下鉄の駅があります。4号線、10号線とR線が交差していて、その地下鉄のホームが上から見下ろせます。また、近くには、セゴビア、アビラ、ラマンチャ方面行きの北バスターミナルもあり、今でもマドリードのターミナルの一つとして機能しています。

多層構造のプリンシペ・ピオ駅 下層は地下鉄のホーム

地下鉄R線は、プリンシペ・ピオ駅とオペラ駅の間、わずか1駅だけに支線です。試しにR線に乗ってオペラで2号線に乗り換え、ソルに戻ります。

地下鉄R線 地下鉄2号線

 


プエルタ・デル・ソルのクリスマス

この日は11月最後の金曜日。ソルで地上に出ると、晩秋の夕闇が迫る中、クリスマスの飾りに明かりが点いて、前日に比べ一気に華やかになり、人出も一段と増えています。雪の結晶が輝くデパート、エル・コルテ・イングレスの地下のスーパーマーケットで土産を仕入れたので、一旦ホテルまで置きに戻ります。缶ビールが1本25円から80円と安いけど、持って帰るのが大変なのでパス。

     

プエルタ・デル・ソルのクリスマスツリー

     

デパート エル・コルテ・イングレスの飾り付け

しばし休憩の後、セルカニアスで夜のソルに戻ってきました。まずは、生ハムを求めてハムの博物館(Museo del Jamon)という名のバルへ。店内はすごい混雑で、じっとしていては注文もできません。人混みをかき分けかき分け何とかカウンターまでたどり着き、生ハムとビールを注文します。ビールと一緒にサラミソーセージが出てきて、これって生ハムではないだろうと思ったのですが、オマケでした。皿に、はみ出さんばかりの生ハムを平らげるには、ビールのおかわりが必要です。

     
生ハム屋のバルの賑わい       上の皿が生ハム1人前 下のサラミはオマケ

ハムの博物館からプエルタ・デル・ソルに戻ります。自治政府庁の前の歩道に、0kmと書かれたスペインの道路の起点表示を見つけました。ここは、マドリードの日本橋です。

     
プエルタ・デル・ソルの賑わい       ここがスペインの道路の起点

すぐ近くのマヨール広場に立ち寄ると、広場には仮設の店舗や遊園地のようなメリーゴーランドができていて、空には色とりどりの明かりの輪が浮かんでいます。

夜のマヨール広場
今夜もサン・ミゲル市場で

広場を横切り、今夜もサンミゲル市場へ。金曜の夜のためか、前日にも増して賑わっています。ビールを持ち歩き、昨日とはまた別の店でタパスを注文します。手頃な値段でおいしくいただけますが、ここでもカウンターの前のスペースを確保するのがなかなか大変。

     
オペラ座に向かうアレナル通り       王宮とオリエンテ広場のフェリペ4世の騎馬像

腹ごなしに、オペラ座から王宮を経て、アームデーナ大聖堂まで散策です。歴史有る建物のライトアップが美しい。グランビアを経てソルに戻るまで、マドリード最後の夜を楽しみます。

アームデーナ大聖堂のライトアップ グランビアのクリスマスツリー
グランビアの飾り付け チャマルティンから地下鉄2号線で帰途に

スペイン最終日は、マドリード・バラハス国際空港からお昼前の便で北京経由、羽田に帰るだけ。2ヶ月前に開通したばかりのセルカニアスの空港線に乗ってみようかと思ったのですが、空港第4ターミナルに直行とのこと。第1ターミナルは地下鉄で2駅離れているため、乗り慣れた2号線と8号線を乗り継いで地下鉄で空港に向かいます。

 


旅のヒント

今回の旅行の準備段階で苦労したのは、スペイン国鉄の予約です。マドリード到着日のチャマルティンからサンチャゴ・デ・コンポステラまでの Talgo と、ポルトガルのリスボンからマドリードに戻る夜行列車 TrenHotel の寝台を renfe のホームページから予約しようとしました。

6割引になる早割(ただしキャンセル時には手数料が50%)を選んで手続きを進めていくと、最後のクレジットカード決済でエラーになり購入できません。ググってみると、日本から renfe のホームページにアクセスしてチケットが購入できないことはよくあるようで、別のカードに変えてみる、MasterならOK、認証サービスに登録してPIN入力できるようにする、別の日に再チャレンジなどで購入できたとする報告はあるものの、私の場合はこれらのいずれの方法も、また何回繰り返してもダメ。

カード会社のうちの認証サービスに登録している1社に電話すると、renfe からの問い合わせの記録がなく、カード会社側で renfe をはじいているわけではないので、日本側では対処法なしとの返答です。

国内の旅行会社に手配すると、早割の適用がない上に手数料を大幅に上乗せしているのか renfe のホームページの3倍以上の価格になります。スペイン到着後に駅で定価で購入しようとして、満席だった場合は計画が破綻します。

そんな中、ネットサーフィンでマドリードの日本人が経営する旅行会社を見つけ、メールで問い合わせると(もちろん日本語で)、すぐに見積もりが送られてきました。早割も手配可能で、手数料は1件に付き座席が12€、寝台は15€とのことですが、これを加算しても定価で買うより十分に安く、この会社にチケットの手配を依頼することにしました。

クレジットカードの名義と番号、有効年月をメールで送れとの要求は勘弁してもらって、メールとファックスでばらばらに分けて送ると、すぐにe-チケットがメール添付のPDFファイルで届きました。

ところが、リスボンからの寝台を予約していた日がポルトガルのゼネストに当たってしまいました。リスボン行きをあきらめて、ゼネストの前日にポルトからマドリード行きのバスでスペインのサラマンカまで脱出しようと、スペインのバス会社ALSAのホームページでチケットを購入しようとしたところ、renfe と同様に最後のクレジットカード決済でエラーになり購入できません。

やむなくLCCのRYANAIR で、ポルトからマドリードに飛びました。こちらはアイルランドの会社のためか、カードは全く問題なく使えました。ALSAの件も含めると、renfe だけではなく、スペインのクレジットカード決済に問題があるのかもしれません。

ゼネストの件を旅行会社にメールで問い合わせると、TrenHotel が運休になった場合は払い戻すとのこと。事前のキャンセルは、renfe の早割チケットのキャンセル料50%に旅行会社のキャンセル料を加算すると、戻ってくる金額がマイナスになってしまうため実質不可。

ゼネスト当日にポルトガル鉄道のホームページで確認したところ、運行したわずか数本の列車の中に、スペインとの間の夜行寝台列車2本が含まれていました。従って、払い戻しはなしです。

なお、2012年8月現在では、チャマルティンからサンチャゴ・デ・コンポステラ方面の昼間の列車は Talgo から Alvia に変わり、本数も2本に増えているようです。renfe のホームページもリニューアルされ、ハイシーズンのためか、6割引の早割は設定されていないようです。

2011年11月旅
2012年 8月記

 


お役に立つリンク集

これからお出かけになる方や鉄道ファンの方に役立ちそうなリンクをそろえました