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旅の車窓から
イタリア ナポリ・シチリア・アルベロベッロ |
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2009年の晩秋にイタリアへ行きました。1994年の初訪問から15年半、前回の2003年〔まだこのホームページにまとめてなかった(^_^;)〕から6年ぶり のイタリアです。
イタリアは、国土の半分以上が地中海につきでた長靴形のイタリア半島で占められ、サルデーニャ島、シチリア島から構成されています。大陸部ではフランス、スイス、オーストリア、スロベニアと国境を接し ています。今まで2回はナポリから北を訪問しましたが、今回はローマから南です。
成田からアリタリア航空でローマに入り、アマルフィ海岸を巡ったあとナポリ港からフェリーでシチリア島のパレルモ港へ、島内をアグリジェント、モンアーレ、タオルミーナと巡った後、イタリア半島に戻りアルベロベッロ、ナポリ、ローマというコースです。
休める日も限られ、同行者と2人で安くとなれば、パックツアーですね。でも、パックツアーはナポリ-パレルモ間のフェリー以外は全てバス移動。日程表をにらみながら、私だけツアーから抜け出して、どこを鉄道移動に変更するか。タイトなスケジュールでは、これがなかなか難しい。イタリア鉄道のホームページで列車の時刻検索をして、日本を出発前にチケットをネット予約です。
※ 9ページの末尾にそれぞれリンク先を設けました。詳しく知りたい方はご利用ください。
成田から乗ったアリタリア航空の ボーイング777はミラノ便。旅行会社がローマ直行便にしなかったのは、こっちの方が航空券を安く手配できたからでしょうか。これじゃあ、ヨーロッパ内での乗り継ぎと変わらないね と思いながらも、国内線なのでまっいいかと、ミラノ マルペンサ空港のトランジットで手荷物に水やジュースを入れたままX線検査を通したらフリーパス。やっぱりここはイタリアです。
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ベスビオ周遊鉄道ナポリ・ポルタ・ノラーナ駅 | 駅前に車輪のオブジェ |
ローマフィウミチーノ空港近くのホテルで1泊後、ツアーバスで、まずはソレントに向かいます。ソレントへは、ナポリからベスビオ周遊鉄道(チルクムヴェスヴィアーナ鉄道 )の小さな電車が通じています。15年前には、ポンペイの遺跡に行くときに乗りましたが、今回はローマからバスで直行です。
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落書きだらけの電車 | 全部で12番線まであるホーム |
後日、始発のナポリ・ポルタ・ノーラ駅に行ってみました。1番線から12番線まである大きな駅です。路線は途中でいくつもに枝分かれして、行き先はソレント、サルノ、バイアーノをはじめたくさんあります。そういえば、15年前に乗り間違えました。それにしても、 赤い旧型車はどれも落書きだらけ。15年前にはこんなことはなかったのですが。
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新車も導入されている | イタリア鉄道と接続するナポリ・ピアッツア・ガリバルディ駅 |
でも、紺色の流線型の新車も導入されています。次のナポリ・ガリバルディ駅は、イタリア鉄道ナポリ中央駅との接続駅です。地下の連絡通路はずいぶんきれいになり、15年前にはなかった改札も できて、自動改札機が導入されています。
ローマのホテルに迎えに来たバスは、座席数が40人程の中型車。狭くてカーブが急なアマルフィ海岸の道路は、大型バスは通行できないのだそうです。ローマからナポリまでは太陽の高速道路 、アウトストラーダ・デル・ソーレを快調に飛ばしていきます。
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ナポリ湾の向こうにベスビオ火山 | ソレントに続く断崖の海岸 |
ナポリから先は首都高のような狭い高速になりますが、それでも、併走するベスビオ周遊鉄道の落書き電車を軽く追い抜いて行きます。 ポンペイ遺跡の近くで一般道に降り、ナポリ湾に沿ってソレント半島の北側にある街、ナポリ民謡の帰れソレントへで有名なソレントを目指します。
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谷を渡るベスビオ周遊鉄道 | 上段のレモンは中段のリンゴより大きい |
車窓にはナポリ湾の絶景が広がります。海の向こうにそびえるのはベスビオ火山。でも、今日の山頂は雲の中。海岸線に沿って曲がりくねる道路に対して、並行するベスビオ周遊鉄道の路線はトンネルで貫き、深い谷は立派なコンクリート橋で渡っていきます。
ナポリ民謡“帰れソレントへ”で知られるソレントの街は、世界遺産アマルフィ海岸の西の玄関口。果物屋には、この地方の特産であるリンゴより大きなレモンが並んでいます。まだクリスマスには1ヶ月あるものの、 街の広場にはすでに三角錐のツリーができあがっています。
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ソレントの街のクリスマスツリー | アマルフィ海岸の絶景 |
ソレントから、山越えの道でソレント半島の南側に 抜けます。サレルノ湾に面した海岸は、山が海の落ち込んでいるリアス式の海岸です。日本なら、トンネルをぶち抜いて短絡するのでしょうが、ここは世界遺産。山の中腹に、等高線に沿うように昔ながらの1本の狭い国道が、 魅力的な小さな街を結んで半島の付け根、東の玄関口のサレルノまで、延々と続きます。
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見晴台から見下ろすポジターノの街 | エメラルドの洞窟には入れなかった |
ポジターノは、1000年以上の歴史のある街です。平らな土地はなく、背後の山に向かって階段状に建物が埋め尽くしています。16世紀には貿易で財をなしたとか。今ではイタリア屈指の高級リゾートです。
ポジターノからアマルフィに向かう途中、コンカ・デイ・マリーニの入り江にエメラルドの洞窟があります。カプリ島の青野洞窟と同様に、海の下で外とつながっている穴があり、そこから入った光で洞窟内の水がエメラルドグリーンに光輝くのだそうですが、この日は多少波があったため入れないのか、道路から降りていく階段の入り口には鍵がかかっていて誰もいません。ホント、やることがイタリアです。
アマルフィの街は、世界遺産アマルフィ海岸の中心地。ベネチア、ジェノバとともに海洋貿易の港として発達しました。マリーナ門をくぐると、アマルフィの中心ドゥオモ広場。階段の上にそびえるドゥオモと鐘楼は、10世紀に建てられ18世紀に改築されたとか。西日を受けて金色に輝くドゥオモは、貿易でもたらせれたのか、アラブに通じるデザインです。
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アマルフィのドゥオモ | アマルフィの路地 |
街中は、山に向かって狭い坂道が伸びています。クリスマスの準備でしょうか、アマルフィの街のミニチュアを整備している人々がいました。もちろんドゥオモと鐘楼も置かれています。長年使っているからか、ちょっと壊れていますが。
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クリスマスの飾り付けを行っていた | ドゥオモと鐘楼の模型 |
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山が海に迫るアマルフィの街 | アマルフィの港 |
ここを走るバスは、路線バスも観光バスも中型車に限定。それでも、すれ違いが困難な場所もあります。ミノーリを過ぎて半島の付け根のサレルノに向かう途中で、アマルフィ海岸の日没を迎えます。
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夕暮れのミノーリの海辺 | アマルフィ海岸サレルノ湾の夕焼け |
サレルノは、イタリア鉄道も通じている港町。ここから高速に乗ってナポリ港に向かいます。