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偽皇宮陳列館

吉林省の省都長春は偽満州国時代には新京といって首都でした。関東軍に担がれて満州国の皇帝になった清朝のラストエンペラー溥儀の王宮が偽皇宮陳列館として保存されています。

緝煕楼は1932年から1945年まで溥儀の住居として使われていました。現在も2階の書斎や寝室、阿片吸引室が公開されています。

溥儀の住居だった緝煕楼 溥儀が執務した偽満州国執政府勤民楼

勤民楼は偽満州国成立から1938年まで、溥儀が執務していました。外国の要人と接見した部屋や宴会場が保存されており、実物と写真により偽満州国時代の様子が展示されています。

隣には、偽満州国東院の同徳殿があり、今は吉林省博物館として使用されています。

 

長春市内

長春は映画でも有名です。1939年に設立された満州映画株式会社引き継いだ撮影所長春電影制片廠の中に長春電影宮があります。京都の太秦映画村の長春版です。市電の走る紅旗街に面した正面入口には、大きな毛沢東の像がありました。

毛沢東の像が立つ長春電影宮 中国共産党吉林省委員会はもと関東軍司令部

長春市内には、偽満州国時代の建物が数多く残り、主に中国政府や病院、文教関連の施設として今でも大切に使用されています。その一つ、関東軍司令部は中国共産党吉林省委員会となっています。

 


長春駅とK666次快速

半日の長春市内観光を終えて、駅前のホテル春誼賓館で昼食を取りました。このホテルのあった場所に、かつて満鉄系の“大和ホテル”があったことを示す石碑があります。

長春12:50発瀋陽行きK666次快速に乗ります。今度は軟座車を連結していました。冷房付きで固定窓ですから、沿線の写真撮影には不向きです。

長春駅 前を走るのは三輪自転車 長春駅のホーム

長春を発車してすぐ、駅構内のはずれで入れ換え作業をしているのでしょう、現役の蒸気機関車を見かけました。21世紀まで生き残った中国の東北地方の蒸気機関車ですが、電化工事が完成すると全廃になるそうです。

長春発瀋陽行きK666次快速 瀋陽”はこう書きます この旅行で見た唯一の現役蒸気機関車

終点瀋陽までの途中停車駅は、四平と瀋陽北の2駅のみ。軟座車にはお揃いのバッグを持った中国の国内旅行の団体さんも大勢乗っています。バッグに書かれた文字から、南の福建省からやってきたことがわかります。日本より遠いかもしれません。

途中駅四平駅で私の前の席に、50歳台の日本人のご夫婦が乗ってきました。中国人のガイドが付いています。お話を伺ったところ、ご主人は旧満州開拓で四平に住んでいた両親のもとに生まれ、1歳になる前に日本の敗戦で内地に引き揚げたそうです。旧満州の記憶は全くないそうですが、札幌から自分のルーツを求めて四平を訪れ、生まれた家のあった場所を確認こられたそうです。