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太陽島公園

朝食後、市内観光に出かけます。本当は侵華日軍731部隊罪証陳列館を見たかったのですが、遠すぎるため断念しました。

駅から北へ、松花江の北岸に太陽島公園があり、哈爾浜市民の憩いの場所になっています。人工湖である荷花湖では家族連れがボート遊びを楽しんでいます。

広い池にボートが浮かぶ太陽島公園 着物姿で中日友好記念碑前で写真を撮る中国の人々

哈爾浜市と新潟市が姉妹都市の関係を結んでいるそうで、太陽島公園の奥に日本庭園(哈爾浜新潟友誼園)があります。ここに和服レンタルの店が出ており、ゴールデンウイークを楽しむ中国の人々が日本の着物を着て中日友好紀念碑の前で写真を撮る姿がありました。歴史教科書問題で対日感情を心配していたのですが、一般市民の受け止め方は冷静なようでした。

 


1548次普快にて哈爾浜から長春へ

市街地に近い松花江の南岸には、洪水から街を守ったことを記念する防洪紀念塔が立ち、付近は公園になっています。堤防からは、遠くに松花江を渡り哈爾浜駅へ向かう列車が見渡せます。

松花江を渡る列車 哈爾浜駅のホームの売店と1548次普快

黒竜江省博物館を見学したあと昼食を済ませ、哈爾浜駅へ戻ってきました。これから乗る1548次普快は哈爾浜始発14:58で長春着が18:00、瀋陽から天津を経て翌日の11:17に徳州まで至る長距離列車です。軟座車が連結されておらず、軟臥車は短距離の座席利用を認めていないようで、私たち外国人観光客も硬座車に乗ることになりました。

天津を経て徳州まで行く1548次普快 混雑する1548次普快硬座車の車内

始発駅からもう混雑しています。指定席ながら、先に中国人の乗客がちゃっかり座っており、交代してもらいました。現在の中国の列車は、速い順に特快旅客列車(特快)、快速旅客列車(快速)、普通旅客快車(普快)、普通旅客慢車(客)の順になっており、車両概ねもこの順に新しくて設備のよいものが使われているようです。

1548次普快の硬座車は、昔ながらの共産圏の標準型のような緑に黄色の帯の客車で、もちろん冷房などありません。片側6人がけ、反対側は4人がけのボックス席は、横幅が少々きつかったものの前後間隔は十分にあり、緑のビニール張りながらクッションもまずまず、窓際にはテーブルも付いてJR113系の狭いボックス席に比べれば上々です。私にとっては長春までの3時間程度なら許容範囲で、窓を開けてカメラを構えることもでき、貴重な体験ができたと喜んでいました。

架線の張られた旧満州鉄道を行く1548次普快 新型の東風11型DLの活躍ももうわずか

沿線は、大連−瀋陽間は2001年8月、哈爾浜までも2001年内の開通ををめざして電化工事が進んでいます。大半の区間にはすでに架線も張られており、新型ディーゼル機関車の活躍もあとわずかです。架線柱は、写真のような穴の空いた日本では見かけない面白い形をしていました。

1548次普快は、太陽が旧満州の大地の西に傾く頃、定刻に吉林省の省都長春に到着しました。