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メーデンブリックに到着

小さな蒸気機関車は、ラストスパート。前方に腕木式信号機が見えてくると終点のメーデンブリックに到着です。

乗客を降ろしたあと、蒸気機関車は列車から切り離され、ポイントを切り替え機まわり線を使って編成の反対側に向かいます。

メーデンブリック駅の信号機が見えてきた 子供をキャブに乗せて入れ換え中

この時、駅構内の短い区間ですが、キャブに子供達を招き入れ、順番に試乗させています。機関士に“極東の日本からきたオールドボーイも一緒に乗せてもらえない?”とお願いしたところ、快諾してくれました。おじさんも子供達と機関車に乗って移動です。

キャブの窓から坊やがパパ撮って タンク車から給水中

前方の側線に黒い大きなタンク車が留置されています。すぐ隣に機関車を止め、機関助士が降りてタンク車からホースを引き、帰りの水を機関車に給水します。給水の時間を利用して、油差しでクランクやクロスヘッド等、要所要所に給油します。

機関車が列車の先頭に連結されたのを見届けてから、メーデンブリックの街の散策に出かけます。

メーデンブリック駅のそばの教会 メーデンブリック駅横にあるパンの博物館

駅の隣には教会が、また駅の先、街の大通りの突き当たりにパンの博物館があります。大通りに面したスーパーに立ちより0.85ユーロでハイネケンの冷えた缶ビールを仕入れました。ユーロ高で日本人からみると物価の高いヨーロッパも、ビールは安く手に入ります。日本のように半分が税金ということはないのでしょう。

メーデンブリック博物館行きのバスが接続 エンクハイゼンに向かう船がやってきた

ホールンに向け、帰りの準備ができた列車の横に、列車津船に接続するメーデンブリック博物館行きのバスが横付けされます。動態保存車でしょうか、クラシックな車両です。

やがて汽笛が聞こえ、土手の向こうにある桟橋に船が近づいてきます。下船した乗客は列車に乗り換え、私たちは船に乗りアイセル湖をエンクハイゼンに向かいます。

ホールン・メーデンブリック蒸気鉄道は、こちらでも紹介しています

 


エンクハイゼン

アイセル湖は、1930年代にアイセル海をアフスリュイド堤防によって海から遮って湖にしたものだそうです。その内側には広大な干拓地がつくられ、オランダは国土を広げてきました。でもアイセル湖は海から切り離されたせいか、水は濁っています。甲板上でビールを飲んでいると、ユスリカの大群に見舞われます。

船から見た跳ね橋とドロムダリスの塔 港のすぐ隣のエンクハイゼン駅

1時間15分の乗船で、船はエンクハイゼンの港に入港します。メーデンブリックの港は何もないところでしたが、エンクハイゼンは、かつては長崎の出島を目指した帆船も出港した由緒ある港町だそうで、今ではヨットが並ぶリゾート地のようです。港のすぐ目の前に駅があり、ゲンコツ型電気機関車が二階建て客車を引き連れて発車を待っています。

接岸の直前に、跳ね橋と丸いドロムダリスの塔が目に入ります。16世紀に要塞としてつくられたドロムダリスの塔は、今では眺めの良いレストランになっているとか。

エンクハイゼン港に接岸 ドロムダリスの塔

街を一回り散策して再び駅に戻ってきます。券売機でアムステルダムまでの乗車券を買おうとして、タッチパネルでノーマルチケットを押してしまい、あわててディスカウントチケットに訂正しようとしたところ、画面にディスカウントチケットの説明文(オランダ語から英語に切り替えています)が表示されました。時間制限や何とかパス(オランダ語名でよくわかりません)を所持していることなど、ディスカウントチケットを使用するにはいくつかの条件があるようです。

エンクハイゼンからアムステルダムに向かう列車  中間台車も含め台車が3台で6軸の電車

もちろん、私はその条件には当てはまらないものと思われます。そういえば、最初に間違えて降り立ったアムステルダム中央駅の駅員にアムステルダム・ライ駅行きの切符(スキポール空港駅の券売機で買ったディスカウントチケット)を見せて文句を言ったとき、怪訝な顔をしたことを思い出しました。あぶない、あぶない。今まで車内で検札に会わずに良かった! これ以後はノーマルチケットを購入しています。

ホールン経由アムステルダム方面の二階建て電車は一端が電動車で、JR東217系のようにこの車だけ1階が機器室になっています。よく見ると、前後の台車の他に、車体の中央に3つめの台車があり、JRのEF65やEF81型電気機関車のような、電車では珍しいB-B-Bの軸配置です。この列車では、しっかり検札に来ました。

アムステルダム中央駅からダム広場に出て、中華料理屋で夕食を済ませ、4系統のトラムでライ駅のノボテルに戻ります。

 


快速トラムでアムステルダム中央駅へ

翌日は、オランダ鉄道でアムステルダムからユトレヒトロッテルダムデン・ハーグライデンキューケンホフ公園を経てスキポール空港からアムステルダムまで、オランダ鉄道とバスでぐるっと一周する計画を立てました。まずは、ライ駅からメトロで中央駅へ向かいます。

50系統は中央駅には行かない パンタグラフを折りたたんで51系統快速トラムが入線

ライ駅には50系統と51系統の電車がやってきます。メトロは、2車体連接車を2本併結した4両編成です。このうちライ駅から中央駅へ行くのは51系統です。51系統は中央駅からアムステル駅、ライ駅、南駅を経て地上に降り、トラム5系統と同じ路線に乗り入れるため、快速トラム(シュネルトラム)と呼ばれます。京都の東西線から直通する京阪京津線のようなイメージです。トラム区間はパンタグラフから、メトロ区間は第3軌条から集電するため、ライ駅ではパンタグラフを折りたたんでいます。

快速トラムは自転車持ち込み可 地下の中央駅で53系統のメトロの車両

オランダは自転車王国。快速トラムは自転車持ち込み可で、車内に自転車を固定できる場所があります。メトロの地下区間は中央駅からアムステル駅までの数駅間のみです。

アムステルダムメトロの路線図は、こちらでご覧ください