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聖バーフ大聖堂

繊維ホールと劇場の広場に面して、鐘楼に負けじと尖塔が空高く伸びているのが聖バーフ大聖堂。12世紀に建造に着手し、16世紀の完成まで400年かかったため、ロマネスク様式とゴシック様式の特徴を併せ持っているのだとか。

トラムの向こうに大聖堂の塔 聖バーフ大聖堂とその内部

聖バーフ大聖堂の一番の見所は、ベルギーの七大秘宝の一つと言われるファン・アイク兄弟の祭壇画“神秘の子羊”です。祭壇裏の回廊をまわっていると、ガイドが団体さんを引き連れて小部屋に入ります。覗いてみると、そこには写真で見覚えのある絵があり、皆さん熱心にガイドの説明を聞いています。オランダ語でしょうか、私には全く理解できませんが。

祭壇(左上)と折りたたみ式両面になった神秘の子羊の複製

団体客が次に移動して、残った個人客が絵を広げたりたたんだり、ストロボで写真を撮ったり。良いのかなと思いながら私も真似をしてみます。あとでガイドブックをよく見たら、“神秘の子羊”を見るにはチケットを買って展示室へ…となっています。どうやら小部屋の絵は複製だったようです。

聖バーフ大聖堂とファン・アイク兄弟像 魔王ゲラルド城

大聖堂を背にファン・アイク兄弟が人々の賞賛を受けている像があります。その隣に建つのは魔王ゲラルド城。こちらは公開されていないようです。

大聖堂横の電車通りに可動式のゲートがあります。電車はその前で一旦停止の後、車体でバーを押し開けて通ります。アムステルダムでも見かけたことがありますが、何の目的で設置されているのでしょうか。

線路に設置したゲートをトラムが車体で押して通過

 


コーレンレイとグラスレイ

再びマルクト広場に戻ります。広場の西側にはレイエ川が南北に流れ、聖ミヒエル橋が架かっています。20世紀のはじめに建設された石造りのアーチ橋で、橋の中央の街灯には剣を掲げた聖ミヒエルのブロンズ像が乗ってます。橋の対岸に建つのは聖ミヒエル教会。

聖ミヒエル橋 街灯のミヒエル像 聖ミヒエル教会
レイエ川に架かる聖ミヒエル橋とグラスレイ グラスレイの街並み

レイエ川の両岸に、中世からのギルドハウスが建ち並んでいます。織物業と交易で財をなした商人達の象徴、かつてのゲントの繁栄を現代に伝えています。レイエ川の東岸をグラスレイ、西岸をコーレンレイと呼び、このあたりは昔は港だったそうで、今でも観光ボートの発着場になっています。

レイエ川とコーレンレイ コーレンレイのオープンカフェで一休み

陽が西に傾き、コーレンレイのオープンカフェに日陰ができたので、ここで一休み。ヨーロッパ人はみんな直射日光のあたる席を好みますが、日本人にはちょっと。ビールを注文したら、銘柄を聞いてきます。メニューを見ると、ベルギービールの種類の多いこと。

 


市庁舎・大肉市場・フランドル伯居城と可動橋

鐘楼の北にある市庁舎を見に行きます。周辺は、石畳を剥がして道路工事中で埃っぽい。市庁舎は15世紀に建設が始まり300年かかって完成したそうで、この間の建築様式の変遷を記録に残しているのだとか。

ゲント市庁舎 大肉市場

市庁舎からレイエ川に戻ると、川沿いに大肉市場があります。15世紀初めに建てられた肉市場で、600年後の今はレストランや土産物屋が入居しています。

レイエ川ぞいの大肉市場とフランドル居城を結ぶ回転橋

大肉市場の横に架かる床面が木製の橋は、よく見ると川を船が通るときターンテーブルのように90度回転する構造のようです。トラムが、ガタンゴトンと渡っていきます。

この橋を渡った先に建つのがフランドル伯居城。築城は12世紀末だとか。その横を現代のLRTが走り抜けていきます。

フランドル伯居城

大肉市場の橋のたもとに、ゲント名物ワーテルゾーイ(鶏肉入りのクリームシチュー)の店があるので行ってみることに。ところが、夕食の時間に早いのか、店が開いていません。中を覗いていると、近くのオープンカフェでビールを飲んでいたおじさんが、英語で今日は定休日と教えてくれました。

橋の下にレールと車輪の付いた回転橋 ゲント名物ワーテルゾーイ

グラスレイに戻り、オープンカフェでワーテルゾーイの夕食に。

4系統のトラムの行き先がセントピーター駅になっていたので、これでもホテルに戻れると思い、乗ってみることに。フランドル伯居城を過ぎて、一旦、駅とは反対の方向に向かいます。ゲントの郊外を大回りして乗客もすっかり入れ替わり、ずいぶん時間をかけて、直接セントピーター駅に着きます。1系統と違ってホテルの前の停留所は通らなかったものの、時間に余裕があれば、それなりに面白いルートです。