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最初の停車駅鄭州

2004年春のダイヤ改正でさらにスピードアップしていますが、私が乗車した2003年末段階のT97次特快と、九龍発北京西行きのT98次特快の時刻を、北京駅で買い求めた当時の時刻表から示します。

公里  
10:06 0 北京西 18:05
16:42 16:48 689 鄭州 11:23 11:29
22:22 22:30 1225 武昌 5:41 5:59
1:50 1:56 1587 長沙 2:01 2:11
9:21 10:11 2302 広州東 17:51 18:44
11:52 2476 九龍 16:10

現在の時刻と運賃(香港ドル)は、こちらをご覧ください

工事用車両 工事用車両に連結した客車

T97次特快は、北京西を発車してから6時間半余り、689kmを走り続けて最初の停車駅、鄭州に到着します。鄭州は北京と広州を結ぶ幹線と、上海から西安をへてシルクロードの彼方のウルムチに至る幹線が交差する駅です。

鄭州に到着前に、工事用の車両でしょうか、オレンジ色に塗られた旧型客車の編成がありました。

売店のワゴン 韶山1型電気機関車の牽く貨物列車

車掌がドアを開けてくれたので、ホームに降りてみます。後方の車両のところに売店のワゴンが来ていて、ホームに降りた乗客が集まっています。行ってみようと思ったら、ここも黄色いテープで隔てられていました。“出入境旅客隔離区”と書かれたテープの向こうには2人の監視員がいます。

北京西を出て最初の停車駅が鄭州 ホームに張られた出入境旅客隔離区のテープと監視員

広州東行きの車両の乗客は、湯気の上がったワゴンからおいしそうな物を買い求めていますが、中国を出国済みの香港九龍行きの我々は、よその国の出来事 を遠くから見ているしかかりません。

 

広州東に到着

T97次特快は、鄭州を発車してからさらに5時間半余り経過して2番目の停車駅、武昌に到着します。隣の軟臥車の車掌がドアを開けてくれましたが、降りないようにと言います。我々の高包車の彼女はどこへ行ったのか出てきません。もう夜も更けてきたためか、デッキから顔を出してみましたが、売店のワゴンは来ていないようです。

広州東駅近傍にて東風4B型ディーゼル機関車 こちらも東風4B型だがオレンジ色

武昌を発車してから、室内灯を消して寝ることにしました。3番目の停車駅、長沙は夢の中。停車したことすら記憶にありません。

一夜明けると、冬枯れの華北平原から広東省の緑したたる南国の車窓に一変しています。張さんがまだ寝ていたので、廊下に出て車窓に見入っていると、食堂車から朝がゆのワゴンがまわってきました。食堂車は香港まで行くのだから、また後で朝食に行こうと思ってやり過ごしたのが間違いのもと。

東風7C型ディーゼル機関車 北京−広州東間の牽引機と同じ韶山8型電気機関車

やがて、大きな都市が近づき、車窓に色々型式の機関車が見られるようになると、広州駅を通過して広州東に到着です。ここで、先頭の電気機関車をディーゼル機関車に付け替え、食堂車から後半分の広州東止まりの客車を切り離します。

深圳から広州東に到着した流線型の高速列車 東風5B型ディーゼル機関車の牽く列車が入線してきた

停車時間が1時間以上あります(その後のダイヤ改正で30分程度に短縮)。ここでも、やはり香港九龍行きの車両の周囲は黄色いテープで隔離されているため、広州東− 深圳間の高速列車“藍箭”をはじめ、色々な列車が出入りするのに、ホームの柱の向こうまですら自由に写真をとりに行くことができません。