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北京の銀座王府井

東安夜市には色々な食べ物屋の屋台が並んでいます。香港や台湾の夜市に比べると規模も品揃えも劣りますが値段は安く、味もまずまずです。日本では寒い中、毎晩これだけの夜店が並ぶところはないでしょう。

東安夜市の賑わい さんざし飴を売る夜店

東西に走る東安大街と南北に走る北京の銀座王府井(ワンフーチン)の交差点近くで、地元の人で大繁盛の店で夕食にしました。メニューが漢字で書いてあってもいまいちピンと来ません。寒さで身体が冷えているので(麺の略字)を注文しようとしたのですが、店員の小姐 (シャオジェ)から帰ってくる言葉はどれも没有(メイヨウ)ばかり。どうやら今夜は麺類は売り切れのようで、小姐がこれにすればとメニューに指さしてくれた熱々のワンタンは、小龍包とともに実に美味でした。

何かわからず適当に注文したものは月餅のような饅頭で、持ち帰って夜食と翌日のおやつにしました。隣の席で食べているキュウリの炒め物がおいしそうに見えたので、 小姐を呼んで追加注文したら、キュウリの酢漬けでした。これまた失敗。

架線のない王府井大街を
ポールを降ろして走るトロリーバス
王府井で入ったお店の夕食 これで200円足らず

王府井は東安門大街との交差点から、天安門の前を通る東長安街との交差点の少し手前まで、歩行者天国に変わっています。新しいビルがどんどん増えていますが、8年前に買い物をした記憶のあるデパート北京市百貨大楼はクラシックな外観のままで残っていました。

景観に配慮してでしょう。ここを走るトロリーバスも架線がなく、東長安街の交差点を渡ってからポールをあげます。ちょうど北京駅行きが来たので、これに乗ってホテルに戻りました。

 


中国国鉄北京駅

北京駅には北京站総合商場があり、スーパーマーケットからカフェテリアまで揃っています。翌日の朝食はここにしたのですが、まずは客の動きをよく観察して注文の仕方を学び生ます。店はたくさんあってもレジは1個所。ここで客が注文するメニューの名前を言って支払いを済ませ、もらったレシートのようなものと店で品物を交換するシステムのようです。

ライトアップした北京駅 北京駅の切符売り場 この時はずいぶん空いていた

パオズ(包子)と注文したら、ちゃんと通じました。10元で、何と皿に5個も載ってきて、中華がゆとサラダもついてとても食べきれません。味の方は‥‥。

北京駅に出入りする列車を見てみようと、切符売り場であらかじめ1元(13円)の入場券を買って 駅に入ります。空港のような手荷物検査を通り構内にはいると、テレビカメラで入ってくる人全員について発熱していないかにポイントが自動的に追随して温度を測り、沙士(新型肺炎SARSサーズ)のチェックをしています。

北京駅の新型肺炎サーズ厳戒態勢の様子はこちらをご覧ください。

朝食の包子と中華がゆサラダのセットで130円 自動改札機がセットされた北京駅の改札口

中国の大きな駅では列車の出発時間が近づくと跨線橋や待合室の一角にある各ホームへの入り口の改札口が開きます。入場券を持っていても勝手にホームに入れません。入場券は見送り客用で、出迎えは駅の出口で待つシステムです。ちょうど適当な出発列車がなく、ホームには入れずに窓越しにオリンピックに向けてか、改装工事の進む駅に到着する列車をスナップしただけに終わってしまいました。

北京駅は電化され、何と、改札口には自動改札機まで設置されていました。人海戦術がお得意の中国も、こんな時代を迎えたんですね。

工事中の北京駅に到着するディーゼル機関車牽引の列車 老車站商城は昔の北京駅を復元したショッピングセンター

今日は北京駅から、市内をロの字型に周回する地鉄(地下鉄)2号線で天安門広場に向かいます。2つ目の前門で下車すると、近くには昔の北京駅の建物を復元してショッピングセンターにした、北京駅老車站商城もあります。

 


天安門広場のガイド?のおばさん

広場の中央南よりにある毛首席紀念堂は、水晶でできた棺の中に毛沢東遺体が安置されています。入り口から長蛇の列が続いており、最後尾にいるとガイド?のおばさんが、首から下げた身分証明書のようなものをちらっと見せたあとコートの下に入れ、“セキュリティー”と言って話しかけてきます。毛首席紀念堂 に入るには、全ての手荷物を預けなければいけないそうです。

めんどうだと思って“いいよ”と一旦断ったのですが、ついてきなさいという身振りで道路を渡り広場の東側に連れて行きます。日本語はほとんどできないらしく、“ガイドなの?ボランティアなの?”と聞いても、あとは“英語で聞いて”と言って答えてくれません。荷物預かり所の窓口の近くで、“フィフティー”と要求してきます。

     
広場の南に建つ正陽門(前門) 向こうは毛首席紀念堂       中国人民解放兵士が立つ天安門広場

バスに1元で乗れる北京で荷物預かりに50元払うわけがないだろうと思い、“ベリーエクスペンシブ。アイルゴーツークーグン(故宮)”と言って断ったところ、英語で今日は週に1回の公開日だからこんなチャンスはないよ、と言って勧めます。昨日の夜に天安門広場に来て、入り口の看板を見て日曜と月曜以外は毎日午前中開館していることを知っているので、ますます怪しいと思い断りました。ガイドなのかボランティアなのか、それとも外国人から荷物代の差額をまきあげているいるだけなのか。

彼女を追い払ってから荷物預かりの窓口で料金を尋ねた(英語が通じます)ところ、カバンにカメラが何台入っているか聞いてきます。小さなデジカメも含め3台と正直に答えると、申し訳なさそうに20元と言います。カギのかからないカバンということもあり、 長蛇の列に並んでまで毛沢東の遺体を見たいとも思わないので、そのまま故宮に向かいました。