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ツアーバスは赤や黄色の絨毯を敷き詰めたようなツンドラの紅葉の中、デナリ国立公園の一本道を 入り口に向かって戻っていきます。9月も半ばになればこの道も閉鎖です。
デナリの中心地ライリークリークのホテルまで戻れば、ツアーは終わりです。6時間のデナリ国立公園ツアー 、大満足の往復170kmでした。朝が早かったので、サブウェーでサンドイッチで昼食を済ませてもまだ時間は十分あります。
デナリ国立公園ツアー 帰り道の車窓 赤い絨毯を敷き詰めたツンドラの紅葉 バスから降りたホテルのツアーデスクで、今日はマッキンリーへのフライトが出ているか聞いてみました。地上からマッキンリーが見えないのなら、空から見に行こうということです。
実は、前日アラスカ鉄道でデナリに到着してホテルにチェックインしたとき、夕刻のマッキンリーへの遊覧飛行を申し込みました。ところが、ピックアップのクルマがホテルに迎えに来たとき、運転手が携帯電話で確認を入れたところ、視界が悪くなってきたため、その後のフライトがキャンセルになったとのことです。
今日も、山火事の煙で視界が良くないため、ダメかなと思いながら確認してもらったところ、会社により飛行可否の判断基準に差があるようです。前日の夕刻にフライトキャンセルとした会社は今日も飛ばないものの、別の会社は飛ばせているとのこと。このチャンスを逃す手はないと、早速手続をしました。
ホテルのフロントにピックアップの車が来ました。既に先客が乗っています。運転手に確認したところ、今日のフライトは大丈夫とのこと。クルマは飛行場に向けてひた走ります。着いたところは、キャントウエルのホテルにほど近いところです。小さな事務所のそばに小型機が数機、駐機しているだけで、滑走路はただの砂利道。飛行場はこの会社の所有地のようで、管制をやっている様子も見られません。
飛行機は、定員が8人の双発機です。乗客が10数人以上いるので、2機が続いて飛び立ちます。少し滑走したら、すぐにふわりと浮かび上がります。
マッキンリーへ飛ぶ双発機 蛇行するネナナ川 赤い屋根は宿泊したホテル ぐるっと旋回してマッキンリー山に向かいます。眼下には蛇行して流れるネナナ川とそのほとり、宿泊しているキャントウエルのホテルの建物がよく見えます。でも、高度を上げていくと山火事の煙のため、視界がだんだん悪くなり、下界が霞んでいきます。
はるか彼方にマッキンリーが見えてきた マッキンリー山に近づく やがて、 飛行機は雲の上に出ました。もうここまでは、煙も上がってきません。乗客はシートベルトとヘッドホンの着用を義務づけられています。ヘッドホンはエンジンの騒音に対する耳栓の役割を兼用しているのかもしれません。
窓の遙か向こうに、雪に覆われたマッキンリーの峰が見えてきました。パイロットがヘッドホンを通して説明してくれますが、残念ながら英語は半分も聞き取れません。
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マッキンリーから流れる氷河が雲海に消える | 氷河にクレバスがはしる |
マッキンリーに近づくと、眼下にクレバスが走る氷河が広がります。この飛行機は最高飛行高度が5000mのため、マッキンリーを越えることはできません。その周囲を回り、北米大陸最高峰の姿をいろいろな角度から見せてくれます。
前日、フライトキャンセルとなった会社の場合は6500mの高度まで達することができる機種を使用しており、乗客は酸素マスクを常用するとのことです。
飛行機の高度は5000mまで マッキンリーに届かない マッキンリーに向かって雲がわき上がる
こうして、わずか1時間の飛行でもとの空港に戻ってきます。ツアーバスで通った国立公園内の上空からの視界は、煙でよく見えなかったものの、マッキンリー山のフライトは十分に満足できるものでした。
デナリには、ファーストフード店はあるものの、手軽なレストランはほとんどありません。夕食はホテルの中でとることになります。アメリカンサイズなので何品も注文できませんが、アンカレッジに比べると食費がかかります。ホテルのロビーには、グリズリーやドールシップの剥製がありました。
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デナリのホテルにあるドールシープの剥製 | ホテルのレストランでにディナー |
8月も末になり白夜の季節が終わると、デナリの夜にオーロラが出現する日があるそうです。デナリの1泊目は、山火事の煙が立ちこめていてダメだろうと思って早々に寝てしまったのですが、翌朝のデナリ国立公園のワイルドライフツアーで 同じバス乗り合わせた日本からの添乗員付きのツアー乗客から、夜中にオーロラが出現して添乗員さんが客の部屋を回って起こして見せてくれたとの話を聞きました。
鮮やかな光の乱舞などはなく、ただぼーっと白く光っていただけとの話ですが、一度は見てみたいと思い午前3時頃までがんばって起きていました。ときどきホテルの周囲の光のないところまで散策に出たのですが、曇っていたのでしょう、星すら見えずオーロラに出会うことはできませんでした。
そんな夜中にホテルの外に出ていると、ホイッスルとエンジン音がして、アラスカ鉄道の貨物列車が通過していきます。唯一、機関車のヘッドライトが一筋の光となって 通りすぎたあと、長い編成の貨車のジョイント音が響きますが、漆黒の闇の中に音だけで動くものは何も見えないデナリの夜です。
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翌朝は快晴 小型機が次々とマッキンリーに向かう | サベージ・リバーのホテルのそばを流れるネナナ川 |
翌朝は、風向きが変わったのでしょう。デナリに来て初めての抜けるような青空が広がりました。マッキンリーに向かう小型機の爆音が響きます。今日のフライトにすれば良かったと思っても後の祭り。ホテルの近くのネナナ川沿いを散策して から、午後のバスでアンカレッジに戻ります。
バスは、アラスカ鉄道が7時間半かかったところを、わずか5時間で走り抜けます。