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列車はアンカレッジから40分ほど走って、クニック入江の奥にあるエクルートナの村を過ぎると長い鉄橋を渡り、入り江の北側の対岸に回り込むように、列車は一旦西に向きを変えます。
アンカレッジから1時間半、車窓の湖が現れるとアラスカ鉄道の起点のスワードから159.6マイル地点にある最初の停車駅ワシラです。湖畔に数軒のホテルが建つリゾート地のようですが、乗降客はほとんどありません。
最初の停車駅ワシラにあるワシラ湖 線路の近くに湖が点在する 周囲は紅葉 アンカレッジ−フェアバンクス間の途中駅は、フラグストップといって乗車する乗客が列車に向かって旗を振ると停車し、それ以外は通過していくシステムだそうです。途中駅で下車するときは、車掌に伝えておけば停車の手配をしてくれるそうです。
ワシラを発車した列車は、しばらく西に向かって走りますが、やがて向きを変え、あとはひたすら北を目指します。途中駅で、重連のディーゼル機関車が長いタンク車を連ねた貨物列車と交換しました。アラスカ鉄道は貨物輸送が盛んです。
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タンク車を連ねた貨物列車と交換 | ALASKA RAILROADと書かれたボンネットバス |
ガイドブックには、224.3マイル地点で西に北米大陸最高峰、標高6194mのマッキンリー山が見えると書いてあるので目をこらしますが、この日は雲の中。夏には見える確率は20%だとか。
アンカレッジから3時間あまり、線路脇に車体にアラスカレイルロードと書いたスクールバスタイプのボンネットバスを見かけるとまもなく、列車はかつてはゴールドラッシュで栄え、今はマッキンリー 山の登山基地である、226.7マイル地点のタルキートナに到着します。
マッキンリーの登山口タルキートナに停車 針葉樹林帯を走る列車の車窓 線路のそばには何台もの観光バスが停車して、列車から降りてくる乗客を待っています。プリンセスツアーの展望車からも、4分の1程度の乗客が下車しましたが、ここから乗車してくる乗客と入れ替わり、再び満席になります。
タルキートナから先が、アラスカ鉄道の車窓のハイライト区間です。列車は針葉樹林帯を抜け、氷河が溶けた白く濁った水が太平洋に向かう川に沿って上っていきます。
途中駅の側線で、正面に警戒色のストライブをストライブを配したステンレスのディーゼルカーが休んでいました。アラスカの観光シーズンが終わる9月中旬から翌年の5月中旬まで、アラスカ鉄道の旅客列車はフェアバンクス行きが土曜日、アンカレッジ行きが日曜日の週1便のみになりますが、このときに使用されるのかもしれません。
2両のディーゼルカーが休んでいた 氷河が溶けた水が流れる川沿いを行く列車 スタッフが食堂車の予約を取りにまわってきます。大半の乗客が予約するため、1回転40分程度で、3回転で全員をこなします。私たちは、3回目に 割り当てられてしまいましたので、しばらく待たねばなりません。
284マイルを過ぎると車窓に大渓谷が現れます。ハリケーン渓谷です。列車は、高さ90m、全長280mの鉄橋で渓谷を渡ります。
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ハリケーン渓谷 蛇行する川 アラスカ鉄道の雄大な車窓 | 乗客はデッキに出てカメラやビデオを構える |
列車は、ホノルルやコロラドと名付けられた駅を通過します。日本でも、北海道には 開拓者が出身地の本州の名前を付けた地名がありますが、アラスカにハワイからの入植者がいたとは思えませんが。
食堂車のメニューは、質、量ともになかなか豪華なサンドイッチです。食事中に、マイルポストが気になってきました。304.3マイルにあるブロード・パス駅で、フェアバンクス発アンカレッジ行きの列車と交換するはずです。沿線に目をこらし、303マイルのポストを見つけると、食後のコーヒーもそこそこに、支払いを済ませてデッキに向かいます。
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アンカレッジ行きと交換のためポイントをわたる | アラスカ鉄道の旅客列車の交換は1日にここで1回のみ |
やがて列車はポイントを渡ります。はるか前方にアンカレッジ行きの列車の先頭に立つディーゼル機関車が見えます。アラスカ鉄道470.3マイルの全線の中で、夏季の4ヶ月 間に限り、1日に1度、ここだけで行われる旅客列車の交換です。
双方の列車は一旦停車した後、すぐに再び動き始めます。デッキには鈴なりの乗客、車内の乗客も窓越しに、そして列車の乗務員までも互いに手を振って、何もないアラスカのツンドラ地帯の荒涼とした無人駅での一瞬の出会いと別れを惜しみます。
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樹木の背丈は低くなり紅葉がすすむ中、ネナナ川の流れにそって列車は北を目指す |
312.5マイル地点が、標高720mのアラスカ鉄道の最高地点、分水嶺になります。ここまで、沿線の川は南へ流れて太平洋にそそいでいましたが、ここからは北に向かい、アラスカ最大の河川ユーコン川に合流してベーリング海を目指します。