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彰化から自強号で台北へ

夕闇迫る彰化駅に戻ってきました。彰化は南回帰線の北に位置しますが、11月上旬の夕刻の気温がまだ24℃もあります。駅には、列車の運行状況を示す表示が出ています。

準點は定刻通り、遅れている場合はと示すようで、時刻表の発車時刻と実際の時刻の両方が表示されています。日本のJRより親切ですが、それだけ遅れるということでしょうか。台北まで乗る予定の、七堵行き自強号は3分の遅れです。

夕闇の彰化駅 列車の運航状況

彰化駅のホームに乗客を乗せない荷物車だけで編成した荷物列車が停車しています。日本では、もう見かけなくなった荷物列車ですが、台湾でも客車列車で荷物車を連結していた平快車が、區間車として電車や気動車化され、客車列車の復興号も本数が減って今や風前の灯火、旅客列車への荷物車の連結は莒光号の一部だけになっています。

西部幹線下行 彰化駅の荷物列車

でもまだ台湾では、荷物列車が運行されています。使用される客車をみると、日本型の本来の荷物車の他に、ロングシートの通勤車タイプの客車を荷物車代用として併結しています。高雄方面から電気機関車が回送されてきて、先頭に連結されます。

自強号の先頭の電気機関車 自強号の車内

そうこうするうちに、遅れていた自強号が入線します。編成は、両端の南アフリカ製の電気機関車が、中間に韓国製のステンレス客車12両をはさんだプッシュプルタイプ。リクライニングシートのピッチも広く、客車にはモーターが付いていないこともあってか乗り心地は上々です。

食堂マークの残るもと半室ビュッフェ車 ビュッフェ部分は物置に

最前部の客車12号車のドアの近くに、食堂車のナイフとフォークのマークが残っています。かつては、この車両は客室とビュッフェの合造車で、編成の中間に連結していたようですが、日本と同様に台湾鉄路管理局も食堂の営業はなくなり、この車両も機関車の隣に押し込められてしまったようです。機関車に隣接したビュッフェの部分は、物置に改造されていました。

 


台湾スイーツの夜食

台北駅から、MRTで民權西路に戻ります。ホテルの部屋に荷物を置いてから、すぐ裏手の雙城街夜市に出かけます。彰化と違い、台北の夜は涼しくなってきました。屋台での夜食は、暖かい台湾スイーツが良いですね。

雙城街夜市の台湾スイーツを夜食に

今夜も、夜市の近くのコンビニに寄って、ビールと明日の朝食を仕入れて帰ります。長くて充実した1日が終わります。

 


故宮博物院へ

4日目は台湾最終日。羽田行きの最終便は松山空港18時15分発ですから、1日たっぷりあります。でも、遠出は電車がとまって戻れなくなる危険も無いとはいえないので、台北市内で過ごすことに。ホテルをチェックアウトしてフロントに荷物を預け、まずは東京の台湾観光協会で招待券をもらっておいた故宮博物院に向かいます。

     
自動改札機(上は入り口、下は出口用)       高架のMRT淡水線

MRTの自動改札は、以前の磁気カードからICチップ対応に更新されており、入り口はタッチのみ、出口はICカードのタッチとICチップ入りトークンの投入口付きに入れ換えられています。台湾鉄路管理局の自動改札機は、磁気を塗った紙の切符対応機のため日本と同じです。

MRT士林駅から故宮博物館行きのバスとその車内

故宮博物院へは、MRT淡水線を士林駅で降り、バスに乗り換えます。6度目の台湾ですが、故宮博物院は5度目。前回と前々回はリニューアル工事中で、正面の本館は閉鎖され、左の階段を上がった特別展示を行っている建物を使っていて、展示物も限定されていたのですが、今回はリニューアルオープンしています。

故宮博物院

正面玄関を入ると、共産党との内戦に敗れ大陸から逃れる際に中国4000年の宝物を台湾に持ち込んだ、蒋介石の像が鎮座しています。

開館時間に合わせて来るつもりが、30分出遅れたところ、平日なのにもう団体客でいっぱいです。それも、大半が大陸からのお客さんで、日本や韓国からの団体さんはすっかり少数派になってしまっています。人気のある展示室で入場制限が始まっていて、ガイドが団体さんを引き連れて、入場待ちの列に並んでいます。

正面入り口の蒋介石像 肉形石と翠玉白菜

これに付き合っている時間がもったいないので、展示室の出口側から入ってみましたが、少数派の個人客に係員は何もとがめません。

改装工事以前は、ストロボを使わなければ展示物の写真が撮れたのですが、今では撮影禁止になってしまいまっています。撮影を認めると、すぐ前に立ちはだかって記念写真を撮りたがる、大陸のお客さんで収拾がつかなくなってしまうのかもしれませんね。

象牙細工 磁器

ここにある数点の写真は、そんな喧噪の始まる前の2004年の訪問時のものです。ブレやピンぼけは、まだ高感度や手ぶれ補正の搭載されていないデジカメで撮ったことによるものです。

故宮博物院の東側に、隣接して中国庭園があるのを見つけて行ってみました。至善園です。当日の博物館の入場券があれば、無料で入れます。

故宮博物院隣接の中国庭園