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平渓線の終点菁桐

列車は、平溪線の終点菁桐にほぼ定刻通りに到着。大勢の乗客が、1本片面だけのホームにドッとはき出されます。最後部の車両に乗車していたので、前の乗客に続いてホームの端の階段を下りると、あれっ! 改札口を通らずに駅の外に出てしまいました。十分− 菁桐間はただ乗りです。

菁桐駅と石炭積み出し施設の名残 木造の菁桐駅舎

菁桐駅の駅舎は、ローカル線の駅に似つかわしい木造平屋建て。日本なら無人化されているかもしれませんが、こちらではまだまだ駅員さんが勤務していて、元気なローカル線です。そういえば、台湾鉄路管理局にはワンマン列車も見かけません。

菁桐を発車する八堵行きの平溪線列車 菁桐煤砿生活館

かつてこの付近には炭砿があり、平溪線は石炭の積み出しを目的に建設されたのだとか。菁桐駅にも側線に石炭の積み込み施設が残り、今では観光客の休憩所として余生を送っているようです。

駅と炭砿の模型 かつての炭砿の写真パネル

駅の近くに菁桐煤砿生活館があり、中に入ると模型や写真を使って、かつてこの場で行われていた石炭の採掘から積み出しまでの様子を今に伝えています。B6でしょうか、石炭列車を牽引する古風なタンク式蒸気機関車の写真も。

鉄道グッズのお店 台鉄本舗 こんなフィギャーも

駅前からバス通りまでの間に続く細い路は、両側に商店の並ぶ菁桐老街。駅の隣は、様々な鉄道グッズを扱う台鉄本舗が店を構えています。台湾鉄路管理局の時刻表を見つけて買い求めます。これで、明日からノートパソコンを持ち歩かなくても済むことに。

台鉄本舗の斜め向かいの、紙箱王の看板を掲げたお店も鉄道グッズが充実しています。店の中央に、ボール紙で組み立てた蒸気機関車がデンと置かれていますが、これが紙箱王ですかね。

向かいにもう1軒鉄道グッズの店が 紙箱王の機関車

雨が激しいので、九份や基隆、金山はまた次の機会にまわし、台北に引き上げることに。台鉄の東部幹線/宜蘭線と平溪線は、平仮名のの字の形に台北から菁桐まで大回りをしています。帰りはこの間を直結するバスにしようと思い、老街にある店でバス停の場所を聞いて教えてもらったもののよくわかりません。

ラーメン屋さんで昼食 ラーメンと台鉄本舗で買った列車時刻表

お昼を食べに入ったラーメン屋さんで注文したあと、店のお姉さんにメモ用紙に“公共汽車時刻表台北”と書いて見せると、駅に停まっている列車を指さして、あれのことかと聞いている様子。中国語で汽車は自動車で、乗合バスは公共汽車ですが、彼女は日本語で汽車が鉄道のことと知っているのかも。略して公車と書けばよかったのかも。「バス」と言ったら、店の奥から路線バスの時刻表を持ってきてくれました。

鉄道の時刻表より遙かに厚くて、多くの路線が掲載されています。台北行きのバスは十分が始発で、菁桐に立ちより、台北市内南部のMRT木柵駅が終点であることと、詳しい時刻がわかりました。

 


菁桐からバスとMRTで台北へ

ラーメン屋さんでもう一度教えてもらったバス停を探して、駐車違反の車の陰にやっと見つけました。台北市内のようなバス停のポールを探していたのですが、屋根付きの看板の側面に、バスの行き先が書かれた小さな板が張ってありますが、バスの時刻は半分剥がれていて読めません。

雨よけに屋根の下でバスを待っていたら、若い女性から中国語で話しかけられました。「日本人だから中国語がわからないの」と英語で返したら、何とこの人は日本人。もう一人、欧米系の若い女性と二人連れで、台北戻るというので、バスの時刻を教えてあげました。

中央が台北木柵行きのバス停 MRT木柵駅は郊外の雰囲気

バスは前乗りで、乗車時に悠遊卡をタッチして2割引の12元を支払います。曲がりくねった山道をかなりのスピードで走りますが、台北市内と違いバス停の案内放送はありません。終点まで乗る分には支障はありませんが。バスは、途中から中乗りに切り変わり、降りるときにもう一度悠遊卡をタッチします。菁桐−木柵間は2区間で24元(現金払いなら30元)になります。

新交通システムの車内 都心の復興北路の高架線を走るMRT木柵線

予定外に早く、台北に戻ってきてしまいました。木柵駅で接続するMRT木柵線は、高架軌道の上を無人運転の4両編成ゴムタイヤ電車が走るフランス製の新交通システムです。とりあえず地下鉄板南線との接続駅、忠孝復興で乗り換え、龍山寺に向かいます。

 


龍山寺

今まで台湾に6回入国していますが、唯一毎回訪れるている所が台北の龍山寺です。地下鉄龍山寺駅で降りると、駅とお寺の間に地下商店街ができ、山門にはLEDで「歓迎光臨」の文字がスクロールするなど、毎回少しずつ変化が見て取れます。

MRT板南線の龍山寺駅 LEDでいらっしゃいませの龍山寺山門

でも、境内に線香の煙が立ちこめ、大勢の人々が熱心にお祈りをしている光景は、いつ来ても変わりません。長い線香、赤い蝋燭、お供え物……。龍山寺は最も台湾らしさを感じる場所であり、台北を訪れたからには毎回一度は足を運びたくなるところです。

線香の煙と参拝客で賑わう境内 長いお線香で熱心にお祈り
赤いろうそくがいかにも台湾 夜庭の池の噴水は龍と鯉

のどが渇いたので、近くの華西観光夜市のアーケードの商店街で見つけた紅茶スタンドでタピオカの入ったアイスミルクティー、珍珠奶茶をテイクアウト。今まで、台湾に来るたびに毎回値上がりしていましたが、リーマンショック後の世界不況のせいか、今回だけは3年前と同じ値段です。

珍珠奶茶で一息 日本名店小吃チューソ店 飛碟焼って何?

近くの路上で、日本名店小吃チューソ店の看板を出した屋台に客が集まっています。チューソの飛碟焼って一体何なの?と思って、行列に並んで1つ買い求めます。中身はあんとクリームの2種類がありますが、大判焼きのようなものです。どうやら中国語の飛碟は空飛ぶ円盤UFOのことのようですが、日本の何処に、こんな名前のおやつがあるのでしょうか。