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クラクフ本駅

クラクフから列車でワルシャワに向かうため、 再びクラクフ本駅にやってきました。ホームには、近郊列車が停車しています。新しい流線型の電車は、最近のヨーロッパの路面電車のように、台車の部分を除く車体の中央部が低床になっています。クラクフ駅はホームが高いので、低床部分の床面の方が低く、かえって乗りにくくなってしまっています。

新型電車は部分低床車 新旧レールバス

小さな2軸のレールバスが2両編成で乗客を待っています。向こうのホームの新しい流線型は、部分低床車のようです。こちらのホームに停車中の古い角張ったタイプの車内をのぞいてみると、1両はプラスチックのシート、もう1両はクッションのあるモケットを張ったシートで、こちらは一等車なのでしょうか。

レールバスの車内はプレスチックのベンチ もう一両はクッション付きのシート こちらは一等?

 

インターシティーでクラクフからワルシャワへ

これから乗車する列車は、ポーランド鉄道の看板列車のインターシティーです。先頭に立つ赤い電気機関車は、一昨日にヴロツワフからクラクフまで乗車した急行の牽引機より、新しくて力強そうに見えます。

インターシティーを牽引する電気機関車 発車前いずこも同じ別れの情景

客車もインターシティー専用車のようで、車体に大きく iC と記入し、塗色も一般の客車とは異なっています。 クラクフ本駅からワルシャワ中央駅を経て、ワルシャワ東駅間を1時間間隔で運行し、クラクフ本駅−ワルシャワ中央駅間287kmをノンストップ3時間前後で走破しています。

BAR表示のインターシティーの食堂車 インターシティーの最後尾

トーマスクック時刻表の地図を見ると、途中区間の大半を C.M.K.fast line を経由するため、旅行会社ではポーランドの新幹線などと名付けていますが、実態は一般の客車列車と同じ形態です。西ヨーロッパでは在来線でも200km/hの運転区間がありますが、ポーランド版新幹線は160km/h止まりのようです。

インターシティーの一等コンパートメント インターシティーの廊下 一等でも冷房なしで窓全開

編成は1等座席車と2等座席車で、中間にBARと表示のある食堂車を1両連結しています。客車は全てコンパートメントタイプで、1等車に乗車しましたが、1室6人の指定席です。急行の2等車は1室8人ですが、このインターシティーは2等でも1室6名で、1等との差は小さいようです。

     
車内販売のワゴン       居候に占領された食堂車

また、2等車は当然として、1等車にも冷房はありません。新幹線といいながら廊下側の窓は開いています。車内販売が回ってきます。運賃に含まれているようで、ジュースとスナック菓子をもらいました。

昼食を済ませてから乗車したのですが、せっかく食堂車が連結されているのでビールでもと思い、出かけてみると見事に満席。1時間ほどおいて再び行ってみたのですが、先ほどと同じ状況です。食事をするでもなく、本を読むやつ、電話で話していたり、ノートパソコンを広げている輩まで、指定席が取れなかった連中に占領されているようで、あきらめました。

     
インターシティーの車窓       ワルシャワが近づくと国電が併走する

ワルシャワに近づくと隣の線路を国電が併走するようになります。車窓に高層ビルが現れ、ワルシャワ西駅を通過して線路が地下に潜るトンネルに入るとワルシャワ中央駅に到着です。

インターシティーは快適ですが、列車としては主要駅に停車して、いろんな乗客が入れ替わるローカル急行の方が楽しいですね。

 

ワルシャワ中央駅

ワルシャワ中央駅の地上2階建ての建物は、中央部が大きな吹き抜け構造になっていて、それを囲むように切符売り場や売店、ファーストフード店などが並んでいます。列車の発着するホームは地下に設けられています。

ワルシャワ中央駅に向かうインターシティー ワルシャワ中央駅の駅舎

上野駅の地平ホームのような行き止まり式の多いヨーロッパの中央駅とは異なり、現在のワルシャワ中央駅は戦後に開通したワルシャワ西駅とワルシャワ東駅を結ぶ路線上にある通過式の駅です。次々に列車が入線し、発車していきます。平行する国電はワルシャワ中央駅ではなく、すぐ隣のワルシャワ・シェルドミエンチェ駅に発着します。こちらも地下駅となっています。

ワルシャワ中央駅の地下ホームに停車中の列車 二階建て客車も入線してくる

ワルシャワ中央駅から、トラムが東西に走るメインストリート、イェロゾリムスキェ通りに出るには、地下道を通る必要があります。ここの治安が問題との情報が数多くありますが、2006年時点では改善されたのでしょうか、特に雰囲気が悪いようにも感じませんでした。

ワルシャワ中央駅を発車してヴィスワ川の鉄橋を渡る列車

ワルシャワ中央駅を発車した列車は再び地上に出て、長いヴィスワ川の鉄橋を渡り、ワルシャワ東駅に向かいます。

 


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