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ヴロツワフ

この日はパックツアーから離団して、ポズナンからウォルシュティンへ、蒸気機関車の牽く列車に乗ろうと計画していたのですが、7月と8月は乗務員の夏休みの関係でディーゼル機関車牽引に変更とのことで、計画は取りやめてポズナンから一路南へ、ツアーバスでヴロツワフに向かいます。

世界遺産の百年記念会館 シチトゥニッキ公園の日本庭園

ヴロツワフは、第二次世界大戦後にドイツからポーランドに割譲された町です。旧市街地から、オドラ川を渡った東の郊外に広大な緑の広がるシチトゥニッキ公園があります。

その中に建つ内部が展示会場になった円形の百年記念館は、、ナポレオン戦争によるライプツィヒの戦いの勝利から100周年を記念してドイツ時代の1910年代に建てられ、最近世界遺産になったそうです。

聖ヤン大聖堂 聖ヤン大聖堂の内部

また、シチトゥニッキ公園の一角には、日本庭園もあります。日本から職人を呼んで造園したとかで、日本人が見ても違和感なく、よくできています。

オドラ川の北側には、聖ヤン聖堂がそびえています。13世紀から建設が始まり、16世紀末に完成したものの、何度も戦争で破壊され、現在の二つの尖塔は、1990年代に再建されたものとか。

歴史博物館になったヴロツワフ旧市庁舎 市庁舎の側面

ヴロツワフの旧市街地の中心は、中世の雰囲気を現在に伝える旧市場広場で、その中央にユニークな姿をした旧市庁舎があります。現在は博物館として使用されているこの建物は、13世紀末に建設が始まり、16世紀初頭に完成したとか。正面と側面で、ずいぶん雰囲気が違います。

 


ヴロツワフのトラム

ヴロツワフの市街地からシチトゥニッキ公園等の郊外まで、市民の足としてトラムが活躍しています。ポーランドの他都市と同様に、コンスタル社の車両が使われ、丸みをおびた旧型の連接車から、キュービックタイプの連結車、これを近代化したスタイルの連結車が頻繁に行き交います。

丸い旧型連接車 キュービックタイプの連結車

トラムの終点はループ線になっているのでしょう。車両は全て片運転台で、ドアは右側だけです。シチトゥニッキ公園に向かう途中に橋の部分の線路が工事中で、トラムが折り返し運転をしているところを見かけました。片運転台の車両を背中合わせに連結すると、前後どちらの方向にも走れるようになります。でも、ドアが片側だけなので、客扱いできるのは前の車両だけ。

広告塗装のトラムと市内バス 新しいタイプの連結車

 


ヴロツワフ本駅と列車

ヴロツワフからクラクフまで、ツアーはバスで移動しますが、私だけ離団して列車の旅をすることにしました。大きな荷物はバスに積んだまま、カメラと貴重品だけを手提げカバンに入れて、楽チンです。

旧市場広場で一行と別れ、電車通りを歩いて駅に向かいます。途中の交差点の歩道で、人が地中に潜っていくような変なオブジェを見かけました。スロバキアの首都ブラチスラバでも同様のものを見かけたように思いますが、何を意味するのでしょうか。

駅近くの歩道で見かけたオブジェ ヴロツワフ本駅の駅舎

ネオゴシック調のポーランド国鉄ヴロツワフ本駅の駅舎は、19世紀の半ばに建てられ、150年の歴史を刻んでいるそうです。

列車の発車時刻は12時05分ですが。途中でトラムの写真を撮ったり道草をしていたので、駅に着いた時には11時50分近くになっていました。駅の窓口には数人ずつの行列ができています。でも、日本と違って1人にかかる時間が長い!

高架になったプラットホーム ホームの売店

やっと順番が来たのですが、窓口のお姉さんには英語が通じません。でも、こんなときのためにネットからダウンロードした時刻表をプリントしてきたので大丈夫。ヴロツワフとクラクフに○印を付けて、クレジットカードと一緒に差し出すと、カードを指さして“なんとかかんとかカルテ”と言っています。英語のカードはドイツ語では“カルテ”、ポーランド語も同じでしょうか。どうやらカードが使えないようです。これは困った、現金の持ち合わせは少ししかなく足りません。

お姉さんは、時刻表をプリントした紙に数字を書いて向こうを指さして何か言っています。その番号の窓口ならカードが使えるようです。行ってみると、ありました、VISAやMasterの見慣れたマークが。でも、その窓口はカーテンが閉まっています。2つ隣の窓口が開いていて、そこにもVISAやMasterのマークがあります。

ヴロツワフからクラクフまで乗車した列車 コンパートメントの廊下

先に並んでいるのは2人だけ。でも、最初の人に手間取っているようです。発車時刻が迫ってきました。2番目の人がしびれを切らして別の窓口に移ります。乗り遅れると次は1時間後です。早くしてくれ!ってポーランド語でなんと言えばよいのでしょうか。

やっと順番が来てカードでの支払いが終わり、切符が手に入ったとき、発車3分前になっています。次に並んでいた人が移ってくれたおかげで間に合いました。時刻表で確認した列車の行き先(ヴロツワフ始発でクラクフからまだ先まで行きます)が表示されているホームに駆け上がります。ホームにいた係員に“クラクフOK?”と確認してから、先頭まで走って機関車の写真を1枚撮って、列車に飛び乗ります。

コンパートメントの車内 廊下側の仕切の上半分はガラス

列車は、電気機関車+客車が5両の短い編成で、うち1両は1等車。全てコンパートメントで、1等は1室6人、2等は8人が定員のようです。

 


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