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クラクフのトラム

クラクフは、14世紀の後半から200年近くにわたってポーランド王国の首都であり、その繁栄はプラハやウイーンと並ぶ、中央ヨーロッパの文化の中心でもあったそうです。第二次世界大戦中にドイツ軍が ここに司令部を置いていたため、ナチスドイツによる破壊から免れ、旧市街の歴史的な町並みは世界遺産に指定さえています。

旧市街の外周バシュトバ通りのトラム ボンバルディアの低床車もやってくる

クラクフ本駅は、クラクフ旧市街のすぐ外の北東の角の位置にあります。駅を出るとバシュトバ通りがあり、旧市街の外周に沿ってトラムが行き交います。

一番多く見かける車両は、ここでもポーランドの国産車、角張ったコンスタル社製のボギー車の2両編成ですが、ボンバルディアの新型低床車も入っています。

ドイツでしょうか西側の中古車も走る バルバカンの前を走るトラム

ドイツの中古車でしょうか、青とクリームの標準色と違う塗色の車両が、珍しく1両で通り過ぎます。このほか、クラクフ色のデュワグ車も見かけましたが、スタイルからしてウイーンの中古車 かと思われます。

マテイキ広場から見たバルバカン 広場に立つヴワティスワフ2世像

シュトバ通りを東に少し行くと右手にマテイキ広場があり、ポーランド王ヴワティスワフ2世の像が立ち、花が捧げられています。 電車通りの向かい側にある大きな丸い建物は、バルバカンと呼ばれる15世紀末に建てられた市街地を侵入者から守るための要塞で、今ではクラクフ以外ではワルシャワ のほか数カ所に残るのみとか。

 


クラクフの旧市街

バルバカンの付近には、旧市街を取り囲んでいた城壁が残っています。バルバカンのすぐ裏にある城壁に設けられているのが旧市街への入口、14世紀の初め頃につくられたフロリアンスカ門です。

旧市街の入口 フロリアンスカ門 フロリアンスカ門をくぐった旧市街フロリアンスカ通り

門をくぐるとにぎやかな旧市街。両側に商店やレストラン、小さなホテルの並ぶフロリアンスカ通りを大勢の観光客が行き交います。通りの正面に見える尖塔は聖マリア教会。クラクフ旧市街の中心、中世のままの姿を今に伝える、中央市場広場の一角に建っています。

フロリアンスカ通りの向こうに聖マリア教会 中央市場広場の聖マリア教会と織物会館

聖マリア教会は、13世紀の初めに建てられてゴシック調の教会です。2本の塔のうち、向かって左側の塔の窓が1時間毎に開いて、時を告げるラッパの哀愁を含んだ音色が流れます。その昔、中国を制覇したモンゴル民族の元が、遙かユーラシア大陸の西のヨーロッパの地まで攻め込んできたときに、敵の来襲を告げるラッパが吹き鳴らされたことが起源だとか。

     
聖マリア教会の時を告げるラッパ       聖マリア教会の内部 国宝の祭壇

旧市街の中心、周囲をレストランやオープンカフェが取り囲む中央市場広場の、そのまた中央に建つのが織物会館です。14世紀に建てられたときは、その名の通りの織物の交易所だったそうですが、今では1階は土産物を売る小さな店がぎっしりと詰まっています。

織物会館と旧市庁舎の塔 土産物屋の並ぶ織物会館の内部

織物会館の隣、広場の一角に建つのが旧市庁舎の塔。19世紀に旧市庁舎が取り壊されたときに、この塔だけが残ったそうです。

広場には、花屋さんが店を広げています。日本の物価に比べると、綺麗な花束がとても安いのですが、ここから持って帰ることはできません。

旧市場広場の小さな花屋さんの女の子 観光馬車が行き交う広場周辺

広場から、観光馬車が行き交う石畳の道を少し西に行くと、ポーランド最古の大学、ヤギェウォ大学があります。古くはポーランドの英雄コペルニクスが、また近代では前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世がここで学んだとか。

ヤギェウォ大学 フランシスコ教会前のトラム

旧市街を横断するトラムの通りを越えて南へ、旧市街の南端に建つヴァヴェル城に向かいます。

 

ヴァヴェル城

ヴァヴェル城は、歴代ポーランド王の居城で、ヴィスワ川に面した小高い丘の上にあります。市街地から大聖堂の脇の坂道を登っていきます。

旧市街からヴァヴェル城へ登る坂道 ヴァヴェル城の大聖堂

城門をくぐると、大聖堂の前に出ます。14世紀に建設が始まってから、何世紀にもわたって建設され、18世紀まで歴代国王の戴冠式がここで執り行われてきたとか。

広場に面して、王の名前をつけたジグムント・チャペルのドームが金色の輝きを放っています。またその後ろには、鐘をいただくジグムント塔が高くそびえています。

ヴァヴェル城の中庭 ヴァヴェル城からヴィスワ川を望む

大聖堂の隣には、16世紀にジグムント王が建てた旧王宮が中庭を取り囲んでいます。現在は博物館として使用されていますが、内部は撮影禁止。詳しくは、こちらでご覧ください

ヴァヴェル城の後ろには、ヴィスワ川がゆったりと流れています。

 


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