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江陵から高速バスでソウルへ

統一公園で1時間の見学の後、次の路線バスで江陵に向かいます。ここからバスに乗ったのは、私と欧米人のバックパッカーの2人だけ。海沿いの道には 、北朝鮮からの侵入を防ぐために鉄条網を乗せた頑丈なフェンスがが続き一定間隔で監視塔が現れます。途中でバスは幹線道路からはずれ、付近の集落 に立ち寄って乗客を拾いながら江陵市内に入ります。

地図で見ると、江陵駅は街の中心にありますが、ソウルへの帰りに乗ろうとする高速バスのターミナルは市の西部に位置しています。江陵行きの路線バスの終点がどこなのかよくわか らず、市内に入ったバスが東に曲がったところで下車して、タクシーで江陵総合バスターミナルに向かいます。

海外沿いの道路には厳重なフェンスと鉄条網 江陵のバスターミナルに並ぶ高速バス

江陵総合バスターミナルからは、各方面への高速バスがありますが、なかでもソウルへは、江南のソウル高速バスターミナルへは15〜30分、東ソウル総合バスターミナルへは30〜1時間間隔で、頻繁に発車しています。窓口では英語が通じます。次のバスは満席と言われ、20分後の便にしました。

チケットを買ってからしまったと思ったのですが、バスターミナル内には何軒かの食堂が営業しています。でも、もう食事をしている時間がないので、売店でまたパンとおにぎりを仕入れて乗車です。

高速バスの車内 地下鉄3号線ソウル高速ターミナル駅

高速バスは指定席。座席配置は、ムグンファ号の普通車よりグレードは高い、日本の夜行バス並みの2+1のゆったりとしたものです。このバスも満席になって発車。すぐに、高速道路に乗ります。片側3車線の道路を快調に走ります。12年前に初めて韓国に来て、慶州から釜山まで高速バスに乗ったときは、運転がずいぶん荒いと感じましたが、今回は日本と変わらない 安全運転です。

朝が早かったので、シートを倒して居眠りしていると、トイレ休憩で途中のサービスエリアに停車して目覚めます。そういえば、韓国の高速バスにはトイレがありません。運転手は先に降りてしまいます。発車時刻は告げていなかったような・・・。置いて行かれないように、早めにバスに戻ります。運転手が人数を確認した様子もなく発車。

夕食はサムゲタン ライトアップされた東大門

高速道路が3車線から2車線になり、その先の合流地点から渋滞が発生、抜けるのに1時間かかります。ソウルが近づき京釜高速に合流したら今度は事故渋滞。でも、片側5車線中、中央分離帯よりの1車線はバス専用で、渋滞を横目にスイスイ。高速を降りるとソウル高速ターミナルに到着です。定刻3時間10分のところ、渋滞による遅れで3時間50分かかりました。それでも、鉄道の半分強の所要時間で、運賃は1割程度安かったでしょうか。

ソウル高速ターミナルには、地下鉄3号線と7号線が接続しています。今日も明洞に向かい、熱々のサムゲタンの夕食の後、ライトアップされた東大門から、夜遅くまで賑わう東大門市場をウロウロして、中身の濃い一日が終わります。

 


ソウル市内へ

最終日は、ホテルでもらった無料クーポン券を使って、向かいのロッテリアで朝食の後、街に出かけます。国立民族博物館や昌慶宮、世界遺産の宋廟は定休日なので、韓国の伝統家屋を集めた南山ゴル韓屋マウルへ行ってみたら、こちらも火曜日が休み。残念。開いている庭園だけを散策します。

ロッテリアの朝食 南山ゴル韓屋マウル

地下鉄に乗ってウロウロして3号線が漢江を渡る地上部分の玉水駅で写真を撮ってから、乙支路入口にある貨幣金融博物館へ。この建物は、日本統治時代に紙幣を発行していた朝鮮銀行本店で、独立後は韓国銀行本店として使われてきたものです(写真はこちら)。火曜日が休みでは無いことを確認してきたのですが、入口には年末年始休業の張り紙が。

地下鉄3号線 電鉄から地下鉄3号線乗り入れ車

姪から頼まれていたブランド品を求めて、開店時間から間もないロッテ百貨店本店の免税店へ。なんと、ルイビトンの店は日本人がいっぱいで、すでに入場制限中。無事お目当ての品をゲット。続いて化粧品もゲット。今夜の金浦空港での受け取り になります。ここから通りを北へ。韓国仏教最大宗派である曹渓宗の総本山、曹渓寺を目指します。

曹渓寺の本堂 鐘楼には鐘のほか大きな太鼓も

本堂では、大勢の信者がお参りをしています。その周囲には、カメラをぶら下げた観光客もちらほら。曹渓宗のお参りは、念仏を唱えて立っては両手を合わせ、正座して深々と頭を下げます。まるで、モスクでコーランを唱え、メッカに向かって礼拝をするイスラム教徒を見ているような。隣国なのに、日本のお寺とはずいぶんお参りの方法が違います。

曹渓寺の本堂でお参りする人々

おなかがすいたので明洞に戻り、若者で賑わう韓国版ファミレスへ。写真で注文できるメニューから、キムチチャーハンのようなもので昼食です。

ファミレスのキムチチャーハン 南大門市場のホットッの屋台

南大門市場をブラブラしていると、ホットッを焼いている屋台が。値段は同じですが、釜山の南浦洞の屋台の方がおいしかったですね。

南大門市場入り口 南大門はこんな姿に

南大門市場を抜けたところにある、韓国国宝第1号の南大門は、2008年2月に放火で消失し、今はこんな姿で再建工事中です。

 


再びソウル駅

南大門からほど近いソウル駅へ。ホームには、KTXのほか韓国各地を結ぶセマウル号ムグンファ号が発着します。

DL牽引のムグンファ号 セマウル号が到着

連結器のカバーを外したセマウル号が入線して来ました。編成の中間に連結された、かつての食堂車はCafeに模様替えしています。 ビュフェ部分は残っていますが、かつて4人がけのテーブル席が並んでいた場所は4台のパソコンと2台のゲーム機、それに3室のカラオケルームに変身しています。

ホームから窓越しにカラオケルームの写真を撮っていたら、乗務員が声をかけてくれました。“乗って良いよ”(多分)と手招きして、一緒にカフェカーのなかに。カラオケルームを開けて見せてくれようとしたのですが、カギがかかってしまっています。残念。トレインカフェの詳細は、こちらにあります

カフェカーのパソコンとカラオケルーム(右のドア) カフェカーのカウンター

土産を買いに、駅の構内にあるロッテマートのソウル駅店へ。かつての駅のコンコースを利用した広い売り場です。定番の韓国海苔に、お菓子を探していたら怪しげな説明書きをのついた、韓国ロッテのパイを買ってしまいました。韓国人には、きちんとした日本語のわかる人がたくさんいるはずです。日本人客が多く訪れるロッテマートでは、“お手伝いしましょうか”のたすきを掛けた日本語通訳のお姉さん までいます。この説明書きは、販売促進のための受ねらいのやらせかもしれません。

ロッテマートにあったロッテのパイの説明文 早めの夕食を北朝鮮の冷麺で

ホテル近くに戻り、北朝鮮からの避難したオーナー一家が半世紀以上にわたって北のふるさとの味を守り続けているという冷麺専門店でちょっと早めの夕食の後、ホテルで荷物をピックアップして、地下鉄5号線で金浦空港へ向かいます。

羽田行きJAL便の機内食は、空弁でした。やっぱり、温かい食事は出ませんでした。

 


旅のヒント

年末の日曜日の午後ということもあってか、釜山からソウルに向かう韓国新幹線KTXは混雑していました。希望した列車は満席で、空席のあった列車も進行方向と反対向きの通路側です。ヨーロッパ仕様の後ろ向きの席は韓国人にも評判が悪いのか、運賃が5%引きになりますが、進行方向席から先に売れるようです。セマウル号やムグンファ号の座席は全て回転し、進行方向を向いています。

清凉里から正東津(統一公園)、江陵に向かうムグンファ号は、遠回りすることもありますが、高速バスに比べて圧倒的に時間がかかります。短区間の利用客が多いのですが、こちらも途中まではよく混雑していました。後ろの席の二人連れの老人は、私が正東津で下車したときもまだ乗っていましたので、高速バスの2倍の時間をかけてまで、清凉里から江陵までを乗り通す乗客も全くいないわけではないようです。

いずれにせよ、列車の指定席の手配は早めにした方が良いですね。

嶺東線のスイッチバックは、すでにループ線のトンネル工事は完成しているようですが、切り替えが遅れていて、2009年から2012年にずれ込んだようです。

2008年12月旅
2009年 8月記

 


お役に立つリンク集

これからお出かけになる方や鉄道ファンの方に役立ちそうなリンクをそろえました

 


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