HOME 1/4page 2/4page 3/4page 4/4page


それでは、本館の中を見学しましよう。主な展示をピックアップしてみました。

▲ 鐵道文化殿堂の碑の後方が本館

玄関で出迎えてくれるのが、朝鮮総督府鉄道の旅客用、パシイ型蒸気機関車4288号機の大型模型。珍しくデフレクターが付いています。

▲ パシイ型4288号機の大型模型

朝鮮半島の鉄道の歴史が紹介されています。大韓帝国時代の1899年、京仁鉄道の開通に始まり、それ以後、順次路線が開通していったが、第二次世界大戦後は朝鮮戦争を経て南北分断。

▲ 鉄道の歴史 19世紀末の開通から朝鮮戦争まで

その後は韓国の鉄道の歴史となり、1960年代になるとディーゼル機関車の導入や観光号の運行開始。1970年代は中央線に電気機関車が導入され、通勤電車の首都圏電鉄線の開業や、セマウル号の導入。

▲ 1960〜70年代

1980年代になると切符の電算発券やセマウル号へのディーゼル動車の導入。1990年代は新線開通や複々線化、観光用の蒸気機関車列車の運行も始まり、鉄道開通100年を迎えます。

▲ 1980〜90年代

2000年代になると、北朝鮮との間で京義線が連結されるとともに、韓国新幹線KTXが運行開始。2010年代はソウルと釜山を結ぶ京釜高速線が全通し、在来線では電車によるITXセマウル号やITX青春号の運行開始。

▲ 21世紀の発展

貨物用ミカサ型蒸気機関車の先頭部だけの大型模型。

▲ ミカサ型蒸気機関車129号機

韓国の路線毎に、区間別に距離と工事着工、開通日等が一覧表に。その下は高速列車KTX-山川のイラスト。

▲ 路線別の開通年表

この表で一番新しいのは、右下のソウルから金浦空港を経て仁川空港を結ぶ路線の、2018年に開通した仁川空港ターミナル1からターミナル2の間6.3km。

▲ 路線別の開通年表の続き

1899年に開通した朝鮮半島最初の鉄道、ソウルの鷺梁津と仁川を結んだ京仁線の列車の模型。米国製で軸配置1Cのタンク式蒸気機関車が、最高速度60km/hでダブルルーフのボギー客車を牽引。

▲ 1899年にソウルと仁川間に開通した最初の列車

その最初の鉄道で使われたレールが展示。

▲ 最初の鉄道で使われたレール

主要な路線を詳しく紹介しています。1974年に京仁線や京釜線の一部が、首都圏電鉄線として通勤電車が運行を開始。

▲ 韓国初の国電は日本製

ソウルと釜山を結ぶ韓国一の幹線、京釜線は1905年に開通。レンガ造りの釜山駅の模型と、蒸機機関車の模型は軸配置が2Cなので、テホイ型でしょうか。

▲ 京釜線と釜山駅舎

ソウルから北西へ清国との国境の街、新義州を結ぶ京義線は1904年の開通。1910年の日韓併合後の1911年には、鴨緑江に架橋して清国の安東(現在の中国の丹東)へ。ソウルから北東に向かい、東海岸の元山に至る京元線は1914年に開通。その先の咸鏡線が1928年に中華民国との国境の会寧まで開通し、滿洲につながることに。京元線は、朝鮮戦争で南北に分断されたまま。

▲ 京義線と京元線

今は北朝鮮の中国国境近くにある南陽駅の1933年当時の模型。

▲ 南陽駅の模型

京釜線の大田から木浦に至る湖南線は1914年の開通。現在は、ソウルからのKTXも乗り入れる路線に。

▲ 湖南線

駅舎の一室を再現したものでしょうか。壁には旧ソウル駅の絵。

▲ 駅舎の一室?

歴代の国鉄総裁、韓国鉄道公社社長。

▲ 歴代国鉄総裁

左上の京仁鉄道、その下の京釜鉄道に始まり、右下の現在の韓国鉄道公社に至る鉄道徽章の変遷。朝鮮総督府鉄道局の"工"のマークは、日本の鉄道院や鉄道省のルーツ、工部省の"工"につながっているのでしょう。また、上の中央のレールにMの字は、一時期南満州鉄道が朝鮮半島の鉄道を経営していた満鉄京城管理局です。

▲ 鉄道徽章の変遷

19世紀末の開業から現在に至る鉄道車両が、写真と模型で展示。

▲ 鉄道車両の歴史

ディーゼル機関車がステンレスの客車を牽引する、KTX開通前の韓国の看板列車だったセマウル号。

▲ 高速流線形セマウル号

両端にディーゼル動車を配置したセマウル号。

▲ ディーゼル動車のセマウル号

客貨に活躍した米国型の電気式ディーゼル機関車。

▲ 電気式ディーゼル機関車

首都圏の通勤電車。日本からの輸入車と同型の電車からモデルチェンジした韓国型。

▲ 首都圏電車

フランスTGVの技術導入による韓国新幹線KTXと、それをモデルチェンジしたKTX-山川の電気機関車。

▲ KTXとKTX-山川の機関車

韓国鉄道公社の子会社SRが運行する高速列車で、車両はKTX-山川とほぼ同型。

▲ スソ高速鉄道SRT

最高速度430km/hを目指して開発中の、動力分散式世代高速列車HEMU-430X。

▲ 次世代高速列車HEMU-430X

模型の背後には、歴代の車両の写真パネル。

▲ 1900年代の車両

蒸気動車はローカル線に導入したのでしょうか。下の電車は金剛山電鉄の日本製。

▲ 1920年代の車両

各種ディーゼル機関車と、京元線の急こう配区間に導入した日本製のデロイ型電気機関車。下の流線型の気動車は1950年と1951年ながら、ガソリン動車と表示。

▲ 1940年代の車両

高出力の米国製電気式ディーゼル機関車や、電化した山岳路線にはフランス製のゲンコツ型電気機関車を導入。ローカル線のディーゼルカーや首都圏電鉄線の電車等。

▲ 1960年代の車両

電化の路線延伸に伴うドイツ製と技術提携した電気機関車や、観光用の中国製蒸気機関車。優等列車用気動車や、新型の通勤電車。

▲ 1980年代の車両

現在、韓国鉄道公社の主力として活躍中の車両群。

▲ 2000年代の車両


次へ戻る