HOME 1/4page 2/4page 3/4page 4/4page
事業用車両
事業用の特殊車両も何両か保存展示。
蒸気機関を動力源とし、垂直ボイラーを搭載する小型のクレーン車、G12は1900年ごろの英国製。リスボンからテージョ川の対岸、パレイロの貨物桟橋にて船と貨車の間で荷物の積み替えに使用。
▲ 蒸気クレーン車
4輪の1人乗り軌道自転車、4884号はドイツ製。ライトと警笛を装備し、人力でペダルを踏んで走行。線路の検査に使用し、線路幅を測るゲージも搭載。
▲ 1人乗りの軌道自転車
4輪の4人乗り軌道自転車、2067号もドイツ製。線路の検査に使用し、検測員は前の座席に乗車。後部座席の乗員が手漕ぎで運転し、手前の赤いレバーで手動ブレーキを操作する。
▲ 4人乗りの軌道自転車
4輪の2人乗り、エンジン付きの軌道自転車、8662号もドイツ製。運転手の横の椅子には、地区管理者や建設機械管理者、金属製構造物技術者を乗せ、監視調査に使用した。工具箱も設置している。
▲ エンジン付き2人乗りの軌道自転車
4輪でガソリンエンジン駆動の作業員輸送車DI10は、1927年のフランス製。線路の保守作業の行われているところまで、該当部門の人員を輸送する車両。車内は中央に運転席があり、作業員を乗せるベンチシートを設置している。
▲ 作業員輸送車
もう1両、4輪でガソリンエンジンの作業員輸送車DI5は、1940年のポルトガル製。線路工事部の所属で保守作業の必要な地点まで、人員を輸送する車両。車内には運転席や座席の他に、工具や作業機器を収納するスペースもある。
▲ 作業員輸送車
屋外の展示車両
ステンレス製の客車は、腐食の心配がないためなのか屋外に留置。左の車両は、1963年から1964年にかけて米国バッド社のライセンスに基づきポルトガルで製造された食堂車。車内は厨房とカウンター、4人のテーブル席が10箇所40席。当初は最高速度120km/hだったが、1970年代の台車交換により140km/hに向上。南急行などで2010年まで運行。
その手前には幅の狭い線路が敷かれ、よく見ると広軌と狭軌の3線式。
▲ 食堂車
すぐ横には博物館駅があり、ミニ列車が停車中。この日は動いていなかったようだ。
▲ ミニ列車
車体側面の中央部にスライドドアがあり、端面が開放されている2軸貨車は、クルマを積載して輸送する車運車。1943年ドイツ製の貨車を1993年から94年にポルトガルで改造したもの。日本の国鉄の車運車、二段積みのク5000型などとは、形態が大きく異なる。
▲ 車運車
右側の、デッキが車両の中央にあるステンレス製の客車は、1940年の米国バッド社製。全28両のうち、6両は米国で、残りの22両の組み立てはリスボンのテージョ川対岸、パレイロの工場で行われた。ステンレス車体を採用することで強度や安全性が向上するとともに、軽量化にも寄与した。6両編成でリスボン−ポルト間の列車に投入され、シルバーアロー(銀の矢)とよばれた。
▲ 1940年製のステンレス客車
扇形庫の裏に停まっていた謎のトラック。
▲ このトラックは何?
扇形庫の側から踏切を渡って、鉄道博物館の本館側に戻ってきた。
手前は、1973年にポルトガルのソレファメ社が米国バッド社のライセンスに基づき80両製造した2等車。最高速度が140km/hに向上し、車両の近代化に貢献。広軌の路線に広く配備され、一部は国際列車にも使用。2010年ごろまで運行された。
▲ ポルトガル製のステンレス客車
その先に何両かの2軸貨車。黄色いのは、穀物輸送用のホッパー車。
▲ 2軸のホッパー車
ステンレスの客車は、1973年製の2等車を1979年に食堂車に改造したもの。国際列車にも連結され、南急行で2010年まで運行。
その向こうの青い客車は、1957年ドイツ製の寝台車。国境で台車交換を行うことで、パリとマドリード間の国際列車として運行されていた。1989年にポルトガル国鉄がこの寝台車を中古で購入。リスボンからスペインとフランス国境のフランス側のアンダイエ(ここまで広軌)を結ぶ、南急行で運用された。パリ−マドリードは可変軌間のタルゴの寝台車に置き換えたと推測。
▲ 2等車改造の食堂車とドイツ製の寝台車
屋内展示館
鉄道博物館の所有する36,000点ものコレクションの一部を展示している。
▲ 駅長事務室
▲ ポルトガル鉄道の社名プレート
▲ 線路工事用の機器類
▲ 線路工事用の機器類
▲ 蒸気機関車1501号の大型模型
▲ 蒸気ボイラの模型
▲ プレス、手回し計算機、タイプライター
▲ 壁掛け電話と踏切の電話
▲ 合図灯や鐘
▲ 改札ばさみ、ポータブルチケットプリンター
▲ 錘で動く時計?
▲ ボイラの模型
▲ 垂直ボイラ
▲ 動輪1軸の蒸気機関車の大型模型
▲ 蒸機機関車のメンテナンスに使う油さしなど
▲ 蒸機機関車のヘッドライトの側面にナンバー
▲ 蒸機機関車の水位計や圧力計など
国立鉄道博物館の詳細は、こちらへどうぞ。
扇形庫の蒸気機関車は、こちらから。
国立鉄道博物館の360度バーチャルツアーは、こちらから。