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旅の車窓から

タイ バンコク・カンチャナブリ・アユタヤ

バンコクのチャオプラヤー川対岸トンブリ駅からタイ国鉄ローカル線各駅停車の3等車で、泰緬鉄道“戦場に架ける橋”のカンチャナブリへ、1992年の旅にご案内します。

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バンコク カンチャナブリ

タイ王国の旅

1992年の年末に、パッケージツアーを使ってタイに行きました。4泊5日ですが、当時としては安いツアー(今では当時の半額のツアーもありますが)のため、成田は夕刻発、バンコクは4日目の夜発で成田に早朝着という、正味3日間でした。

2日目はバンコク市内観光、4日目はバンコクから北へ行った古都アユタヤ観光がセットされ、真ん中の3日目がフリーとなっていたので、バンコクから「戦場に架ける橋」で有名になったカンチャナブリまで、列車で往復してきました。

という書き出しで本サイトにアップしたのが1999年のことです。当時のネット状況は電話回線を使用したダイヤルアップ接続fで、モデムの通信速度は38kb/s。1ページあたりの画像数も制限して、なるべく軽くなるようにしていましたが、光になった現在では、通信速度は1000倍以上にスピードアップしています。

1992年の旅行では、当時の8mmビデオの映像を残しています。今後は、再生できる機器の入手が困難になると思い、デジタル化しました。これに合わせて、本サイトもビデオを掲載するかたちで、12年ぶりにアップデートしています。

※ 4ページ目の末尾にそれぞれリンク先を設けました。詳しく知りたい方はご利用ください。

 


バンコクの市内交通とボート

タイ王国はマレー半島の北半部を占め、インドシナ半島のほぼ中央に位置する立憲君主国。首都バンコクは、タイ湾河口から約30kmさかのぼったチャオプラヤー川沿いにあるタイ最大の都市で、タイの政治・経済・文化の中心地のみならず、東南アジアの経済・流通の一大拠点です。タイの人口は日本の半分の約6000万人ですが、バンク首都圏の人口は約900万人といわれ、一極集中が進んでいます。

バンコクには、国鉄のターミナル駅が3ヶ所あります。イースタンオリエント急行はもちろん、マレーシアのバタワースに向かう国際列車や北東の第2の都市チェンマイを結ぶ急行列車をはじめ、長距離列車の全てと大半のローカル列車はチャオプラヤー川の東岸にあるホアランポーン駅に発着します。でも、国鉄はバンコクの市内交通としてはあまり機能していません。

運河に停泊するボートの群れ 最後尾に座ってエンジンを操作する船頭

1992年当時は、バンコク市内を縦横に走る高架鉄道BTS(1999年開通)や地下鉄(2004年開通)はまだ存在せず、通勤客の大半はバスを利用し、タクシーやトゥクトゥクと呼ばれる三輪タクシー、それにマイカーが道路に殺到する通勤時には世界最悪の交通渋滞が発生していました。

バンコクの市内交通のもう一方の主役は船です。河口から約80kmまで遡航できるチャオプラヤー川は重要な国内水上交通路です。東洋のベニスとも呼ばれる市の中心を南北に流れるチャオプラヤー川には、両岸の渡し船や川沿いに停船していく定期船、それに埋め立てで少なくなったとはいえ狭い運河に入っていく細長いボートなど、多くの船が今でも市民の重要な足となっています。

トラックの中古エンジンの先にプロペラを付けている 船尾のエンジンの装備状況

当時の小型船の多くは、細長い船体の船尾に廃車のトラックから外したと思われる中古のディーゼルエンジンを装備し、長いシャフトの先に付けたプロペラが水中に没しており、舵はなく、エンジンの前に座った船頭が船外機のようにエンジンの向きを変えて操船する構造でした。

チャオプラヤー川を疾走するボート

むき出しのエンジンにはマフラーも取り付けていないようで、爆音を響かせながら猛スピードでチャオプラヤー川を疾走していました。

 


ワットアルン

バンコク市内から船でチャオプラヤー川をわたると、高い仏塔がそびえています。ワット・アルンです。タイ語でワットは寺、アルンは暁、ワット・アルンは日本語にすると暁の寺

ワット・アルン(暁の寺)と大仏塔

ワット・アルンの大仏塔は高さ75m。大仏塔の周囲には、4基の小仏塔が建っています。大仏塔は、途中まで急な階段を手すりにつかまりながら登ることができます。

     
仏様       大仏塔からみたチャオプラヤー川

それでは、ワット・アルンの大仏塔に登ってみましょう。上からはゆったりと流れるチャオプラヤー川と対岸のバンコク市内が見渡せます。1992年当時は、まだ高い建物は少なかったようです。

ワットアルンの仏塔

 

王宮とエメラルド寺院

再びチャオプラヤー川を渡って、今度は王宮に向かいます。門をくぐると黄金の仏塔がそびえ、タイでもっとも重要な仏像である“エメラルド仏”が鎮座していることから、別名エメラルド寺院とも呼ばれるワット・プラケオあります。仏様も含め、本堂の中は撮影禁止。

エメラルド寺院と金色の仏塔 チャクリーマハープラサート宮殿

ワット・プラケオの隣は王宮となっていて、そこに建つチャクリーマハープラサート宮殿は、ルネッサンス様式の建物にタイ様式の屋根と尖塔が乗っています。

王宮とエメラルド寺院

 

大理石寺院

王宮から北東へ、タイの現国王ラーマ9世のチットラダー宮殿の近くに、ワット・ベンチャマボーピットがあります。屋根瓦を除く大半の建材に大理石を利用しているところから英語でMarble Temple(大理石寺院)と呼ばれます。

     
大理石寺院       大理石寺院の仏様

このお寺は、19世紀末に当時の国王ラーマ5世が建てた寺院。ヨーロッパを旅した際に、大理石を使った建築の美しさに心を惹かれ、イタリアから大理石を取り寄せたのだとか。

大理石寺院