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ブダペスト東駅

地下鉄2号線でブダペスト東駅に向かいます。ブダペストの国鉄のターミナル駅は3個所あります。ペスト側のブダペスト東駅と西駅、ブダ側の南駅で、いずれも 行き止まり型式です。都心に近く、地下鉄で相互に結ばれていますが、国際列車が一番多く発着するのが東駅で、ドームを有する風格のある建物です。

風格のあるブダペスト東駅の駅舎 ドーム屋根に覆われた終着駅に到着する列車

電化されていていますが、出入りする列車は電気機関車が牽引しており、電車は見かけませんでした。客車は青系の塗色、電気機関車も青で正面に警戒色の黄色を配し、大きな字でナンバーを記入しています。制御客車も運転台側には黄色の警戒色が入っていいます。

発車を待つドイツミュンヘン行きの夜行列車 行き止まり式のホームと列車の最後尾

行き止まり式のホームに、17時発のドイツのミュンヘン行きの夜行列車が発車を待っています。途中、ウイーンをを経由するそうです。車両はハンガリーの受け持ちで、寝台車と座席車を組み合わせた、かつての日本の夜行急行列車を思い出させる編成です。

ブダペスト東駅の留置線に並ぶ列車 他端に機関車がつくプッシュプル式の客車の先頭には運転台が付く

駅の横にある留置線には、近郊タイプの客車で一端に運転室を有し、他端に連結した電気機関車を制御できるプッシュプル式の列車もとまっています。ヨーロッパでよく見かける留置車両への落書きは、ここブダペストも例外ではありません。

ハンガリー国鉄はこちらでもご紹介しています


スロバキアへ出発

ハンガリーからの出国は船です。国際河川ドナウ川には、ハンガリーのブダペストとオーストリアのウイーンを結ぶ水中翼船が就航しており、途中でスロバキアの首都ブラチスラバに立ち寄ります。夏季は毎日2往復が運航されています。ブダペストの国際桟橋ゲッレールトの丘の対岸、エルジェーベト橋自由橋の間のペスト側にあり、すぐ前を2系統の市電が通っています。

空港と同様にパスポートを用意して、荷物を預けてチェックインします。水中翼船は片側3人がけのリクライニングシートが並び、客室後部には売店があり、中央の通路は広くとってあります。航海中は後部デッキにでることはできません。国際航路ですが、免税品は積み込んでいませんでした。

ドナウ川の国際線船ターミナル エルジェーベト橋の向こうに王宮 ドナウ川の船から見たエステルゴムの大聖堂

王宮の丘を左に見てブダペストを出ると、まずはまっすぐ北に向かいます。1時間ほどでドナウベントとよばれるドナウ川の大曲り地点にさしかかり西に90度向きを変えます。しばらくいくと左にハンガリーカトリックの総本山、エステルゴムの大聖堂が見えてきます。西暦1000年、初代国王イシュトヴァーン1世がここに王宮とカトリックの大聖堂を築いたハンガリー建国の地です。

ここまで来れば、もう対岸はスロバキア。ドナウ川が国境になっています。

スロバキアは、こちら


旅のヒント

ハンガリーのブダペストはドナウの真珠とよばれる美しい街です。国鉄はあまり市内の交通の役にはたっていませんが、地下鉄が主要なスポットを結び、市電が縦横に走り、ご紹介できませんでしたがヘーヴとよばれる郊外電車にも接続しています。ブダの裏山には登山電車や子供鉄道もあり、鉄道ファンには実に楽しい街です。

他のヨーロッパの多くの都市と同様に、乗車券の管理は乗客に任されています。駅には改札口はなく、電車にも料金箱はありません。乗客はあらかじめ必要な切符を買い、地下鉄に乗るときはホームの入り口にある改札機に、バスや市電では車内の改札機に自分で通さなければなりません。検札が来たとき、改札機に通した有効な切符を所持していなければ、理由の如何を問わず高額の罰金を支払うことになります。

そんなことに気を使う必要がなく、町歩きに便利なのが、右の写真の一日乗車券です。料金は850Ft(400円余り)。地下鉄の窓口で購入でき、これ1枚で地下鉄の他、市電、バス、トロリーバスから登山電車、郊外電車のブダペスト市内の部分が乗車可能です。乗れないのが国鉄と子供鉄道、それに王宮の丘のケーブルカーです。発券時に日付の部分に×印を記入してくれますから、乗車時に改札機に通す必要もありません。

市電や地下鉄は頻繁に運行されており、日中は待たずに乗車できます。子供鉄道の運行は1時間間隔です。登山電車と接続するセーチェーニ山駅が9時から18時まで毎時00分発、56系統の市電と接続するヒューヴェシュヴェルジュ駅が17時05分までの毎時05分発です。登山電車は20分間隔ですから、市電56系統と接続するヴァーロシュマヨル駅が毎時20発の登山電車に乗ると、余裕を持って子供鉄道に乗り換えることができます(時刻は2002年夏の平日の例です)。


お役に立つリンク集

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