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メーデンブリックへ向け発車

腕木式信号機がガチャンと上がり(日本とは逆です)列車は定刻にメーデンブリックに向け、ホールンをあとにします。機関区横で丸いタンクから給水を受けている、青い蒸気機関車の脇をすり抜けていきます。

腕木式信号機 機関区で待機中の機関車 給水中?

列車は左にカーブして、エンクハイゼンに向かうオランダ鉄道の線路と分かれます。お天気が良く暖かい日は、柵が設けられているので扉は開けたままになっているデッキが特等席です。2両目と4両目の客車のデッキには、壁面に折りたたみ式の椅子が設置されているので、ここに陣取ります。

森の中のカーブを行く列車 オープンデッキが特等席

 

Wognum駅でホールン行きと列車交換

この鉄道、多くのボランティアの手で運行されているそうです。車内販売のワゴンも乗っていますが車内が狭く苦労しています。

ホールンから20分余りで最初の停車駅、Wognumに到着します。ここでしばし休憩。

     
車内販売も乗っている       機関車と郵便荷物車

停車時間を利用して、車掌さんが子供達を郵便荷物車に招き入れ、郵便室で順番に手紙の仕分け作業を体験しています。私は、機関車や客車のクラシックな台車、ユニークな連結器を興味深く見て過ごします。

子供達が郵便車を見学 クラシックな台車と連結器

15分ぐらい経過したでしょうか、やがて遠くに汽笛が聞こえ、ホールン行きの列車が入線してきます。朝11時にホールンを出発し、メーデンブリックで折り返してきた列車です。午前中の列車は乗客が多いからでしょうか、こちらは私たちの列車より大きな機関車が、何と14両もの客車を引き連れています。

ホールン行きが入線 途中駅Wognumでの列車交換 左はビュッフェ車

先頭の機関車はシリンダが内側にあるタイプのようで、動輪も外から見えません。また、客車はオープンデッキの2軸車で、車体長は短いものの車両の断面は標準軌サイズで大きく、車内は片側4人、もう片側は6人がけのボックスシートです。中間にはビュフェ車も連結され、何故か車体にSBB(スイス鉄道)と書かれたボギーの本格的な食堂車までつないでいます。

     
オープンデッキの2軸客車       列車交換した2軸客車の車内

私たちの列車の車販のワゴンは、停車時間を利用して隣の車両に移動します。この連結面では、進行中は落下の危険がありますね。

30分近い停車の後、列車は再びメーデンブリックに向けて発車します。

ワゴンは停車中に移動 畑の中を行く列車

途中の大きな道路との踏切では、列車の方が一旦停止し、乗務員が下車して安全を確認したあと、その誘導を受けて列車は再び走り始めます。

 

Twisk駅とOpperdoes駅

次の停車駅は、Twiskです。ホームでは、パイプをくわえた赤い帽子の髭の駅長さんが列車を出迎えます。この人もボランティアでしょうか?停車時間の間に、車掌さんが駅に郵便袋を届けます。列車で本当に郵便輸送もやっているようです。でも、この鉄道が運休の日はどうするの?

Twisk駅に停車 髭の駅長さん 車掌さんは郵便袋を運ぶ

最後の途中停車駅は、Opperdoesです。Twiskもそうですが、わずかとはいえ途中駅で乗下車する乗客がいます。この列車の乗客全員が観光客というわけでは無いのかもしれません。

Opperdoes駅 左端はポイント切り替え器? 車窓に跳ね橋

実はこの季節、列車の沿線で満開のチューリップ畑が見られるのではと、車窓に期待してきたのですが、残念ながら全てつみ取ったあとのようです。オランダでは、球根を収穫するために、チューリップは開花から数日で切り取られてしまうのだそうです。でも、水路が流れ跳ね橋が架かる、車窓の田園風景は十分に楽しめます。