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大連高速バスターミナル

快軌3号線の大連駅で下車して、目の前の広場の下にある地下街へ。紅茶スタンドで台湾の珍珠奶茶(タピオカミルクティー)買って 地下2階のフードコートに降りていくと、おやつの屋台が出ています。日本のたこ焼きはパスして、台湾の焼き餅?でしばし休憩。

台湾のおやつでちょっと休憩 大連駅裏の高速バスターミナル

大連駅裏は、各地へ向かう長距離バスのターミナルにもなっています。丹東や瀋陽といった中距離のバスに加えて、夕刻になると夜行バスが次々と出発していきます。行き先は、哈爾浜、北京、天津など様々です。

大連と広州を結ぶ寝台バス 2段ベッドが3列並ぶ寝台バスの車内

車体側面の窓が上下に分かれているのは、寝台バスです。車内には両サイドの窓側と中央に3列になって二段ベッドが並んでいます。10年ほど前に 中国で初めてみかけた寝台バスは、4人がけシートのイメージの中央の通路を挟んで両側に2人ずつ寝るダブルベッドだったので、 今では3人がけシートのイメージの3列のシングルベッドに改善されているようです。

広東省の広州行きが来ました。目的地は遠いですね。夕刻に大連を出発すると、車内で2泊3日の行程になるのでしょうか。

 


801系統の2階建路線バス

大連駅横のガードをくぐって表側、青泥窪橋のバス停から、水産大学行きの802系統のバスに乗り、黄昏の大連の街へ遊覧に出かけます。二階建て最前席に陣取り、大連のメインストリート、中山路を走ります。人民広場では、大連市政府などの満州国当時 からの建物が美しくライトアップされていますが、走行中の車内からの写真ではぶれてしまいます。

中山路 801系統のバスの車窓 801系統の2階建路線バス

都心部を抜けると、中山路の隣に202路の市電の専用軌道が寄り添ってきて、星海広場から星海公園に向かいます。このバスの終点までいくと市電に乗り換えができなくなるので、黒石礁で下車します。

 


夜の星海広場

黒石礁から202路の市電に乗り、都心方面に戻ります。電車の車窓に、星海広場のイルミネーションが見えたので途中下車。電停から広場に向かうには、車がビュンビュン通る広い中山路を命がけの横断です。

専用軌道の202系統 星海広場とイルミネーションで飾った建物

星海広場は、香港の中国への返還を記念して造成された、アジア最大級の広場です。広場はLEDで埋め尽くされ、所々に干支のが立ち並んでいます。周辺のビルは美しくイルミネーションで飾られています。でも、海から吹き付ける風が強くて寒いこと。

干支の虎 星海広場と超高層マンション

再び、中山路を横断して興工街行き202路の電車に乗ります。夕方のラッシュ時で、電車は超満員。でも、車掌の小姐は車掌席にしっかり座って、走行中は携帯メールに夢中です。

 


夜の街

解放広場から先の2停留所の間は併用軌道となり、電車は渋滞に巻き込まれてノロノロ運転。202路の終点、201路の市電と乗り換えの興工街で夕食にすることに。前日も訪れた大きなショッピングビルの最上階へ。

夜の興工街の電停と202系統の電車 巨大ショッピングビル

食堂街は、専門店に加えてフードコートもあって賑わっています。そういえば大連に来てまだ水餃子を食べていなかったことを思い出しフードコートの一角へ。メニューには水餃子の具の種類がずらっと並んでいます。この日本で見かけない漢字は何だ?

水餃子のお店  小姐おすすめのプリプリのエビ餃子 賑わうフードコート

迷っていると、店の小姐が指さして勧めてくれたのがプリプリのエビ餃子。おいしかったですね。香菜(パクチー)が苦手の方にはちょっと辛いかも。

夜の興工街の電停と201系統の電車 人影もまばらな夜の天津街

興工街から乗った201路の電車を 大連駅前で下車します。前回、土曜の夜は人通りのあった天津街に立ち寄ったものの、寒いこの時期の平日では露店は半分以上が店を閉め、閑散としています。エビ水餃子だけでは足りないので、前回も来た友好広場近くの陝西麺に立ち寄り、ホテルに戻ります。

 


再び中山広場へ

大連最終日の朝は、曇り空で小雪がちらついています。今日は午後のJAL便で日本に戻るため、ホテルの周辺をぶらつくことに。近くの児童公園の池は全面氷結していて、雪かきをしたあとがリンクになっていて、スケートを楽しんでいる人や、アイスホッケーの練習をしている人がいます。でもよく見ると、岸には氷上立ち入り禁止の看板が。

児童公園の池はスケートリンクに 取り壊し中の日本人街

児童公園近の山の手、南山の麓に旧満州国当時に日本人街があり、満鉄や関東軍のお偉方の住居もあったようです。戦後、居住者は入れ替わったものの日本風の住居が残り、旧日本人街といわれていたそうですが、再開発により最後に残った建物が取り壊し中でした。

近くに、観光用に日本人街もどきの町並みを再現した南山風情街ができているそうですが、こちらは見落としました。

中山広場を取り囲む旧満州国当時からの建物群

旧日本人街から中山広場に向かいます。旧満州国当時からの歴史のある建物がロータリーを取り囲み、ホテルや銀行、政府機関として現役で使われています。広場の一角は地下鉄工事で囲われていて、これが開通すると大連の交通事情も大きく変わるでしょう。

 

旧南満州鉄道本社

中山広場から東に5分ほど行くと、旧南満州鉄道の本社屋が残っています。今でも中国国鉄の大連支局として、現役で使用されています。

かつては、中山広場から満鉄本社前を通って東に延びる魯迅路を市電が通っていたそうですが、今は市電の路線は本社屋の先の三叉路で世紀街から曲がって魯迅路に入ってきます。

旧南満州鉄道本社は中国国鉄大連支局として現役

小雪の舞う中、旧満鉄本社をバックに満州国当時の旧型車の写真を撮ろうと交差点で待ち構えていたのですが、渋滞する車に邪魔されます。30分ほどねばってやっと、ダンゴ運転でやってきた電車を車の隙間におさめてホテルに戻ります。

世紀街との三叉路から三八広場に向かってすぐの魯迅路沿いに、塀で囲まれた工事現場があり、建物が解体中です。どうやらここが、かつて満鉄社員の娯楽施設だった満鉄倶楽部の跡地のようです。再開発で、歴史がまた一つ消えていきます。

旧満鉄本社前を走る旧満州国当時からの市電

ホテルの前からタクシーで空港へ向かいます。机場と書いた紙を見せればOK。でもタクシーはリムジンバスのルートと異なり、中山路を延々と走るため、おいおいどこまで行くんだと思い、もう一度紙を見せて 行き先を念を押します。

解放広場の先まで行ってから向きを変え、大連郊外を走り、長い山岳トンネルを抜けるとやっと空港が見えてきます。運賃は三八広場から35元。ちょっと遠回りされてしまったかな。

 


旅のヒント

中国でも、新しい路面電車LRTは大連は、天津や上海などで相次いで開業していますが、大連は香港、長春とともに戦前からの古い路面電車が活躍する3つの都市の一つです。長春は、LRTの路線が新規に 開業するとともに、1系統だけ残った旧来の54路では、大連の202路がLRTタイプの連接車に置き換わったときに、この202系統で使われていた中古車両が転入して、旧満州国当時からの車両は淘汰されてしまいました。

日本でも、1930年代の車両の乗車することは困難になっていますが、大連に行けば201系統には1935年日本生まれの路面電車が、新しいLRTタイプの車両とともに活躍する姿が見られ、わずか1元(15円)で乗車することができます。その車内は木製のまま美しく整備され、今でも車掌さんが乗務しています。

最近の大連の観光で大きく変わったことは、旅順全体が外国人に開放されたことでしょう。地球の歩き方等の日本で発行されているガイドブックも、次回の改訂では旅順の市内観光が掲載されると思われます。旧南満州鉄道の支線であった旅大線の旅客列車は、朝夕1往復ずつで、旅順に到着後すぐに折り返します。

旅順の市内観光を目的に、大連から個人で出かけるなら、大連駅でも、旅順行きの路線バスを見かけましたが、202路の路面電車で黒石灘まで行くと、バスターミナルから旅順行きが頻繁に出ているとのことです。行きはバスで、帰りは夕刻の列車にするのも良いかもしれません。

202路の路面電車は、終点の小平島前から旅順方面に延長が計画されており、今は1日にわずか2往復の旅大線も、近い将来には大連の地下鉄網に組み込まれて、開発区へ向かう快軌3号線のように電車が頻繁に行き交うことになりそうです。

 


お役に立つリンク集

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