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フランス国鉄も乗り入れるジュネーブコルナヴァン駅
首都ベルンからジュネーブまで170km。スイス国鉄のインターシティーに乗れば1時間半で、ジュネーブ・コルナバン駅に着きます。多くの列車は、さらに10分ほど先のジュネーブ空港が終着になっています。
ジュネーブ空港始発のスイス国鉄IC
機関車は青い広告塗装コルナバン駅から
フランス国境駅に向かうスイス国電ジュネーブ・コルナバン駅のホームのうち1本は、フランス国鉄専用になっています。ここには、パリからのTGVやインターシティーからローカル電車まで、SNCF フランス国鉄の列車が頻繁に乗り入れてきます。ホームの先にはフランス国鉄車両専用のヤードもあり、げんこつ型電気機関車とTGVが並ぶフランスそのものの風景が見られます。
留置線にはフランスそのもののTGVや げんこつ型電気機関車 |
フランス国鉄からスイスに乗り入れるローカル電車 |
スイス国鉄の交流2万V、16.67Hz電化に対してフランス国鉄は直流1500V。コルナバン駅からフランス国境までのスイス国鉄線はフランス方式で電化されていて、国境までのスイス国鉄のローカル電車はLRTふうの専用車が使われています。
ジュネーブ市電
レマン湖の西に位置するコルナバン駅を出ると、南側に市電の停留所があり、白とオレンジのスマートな3車体連接が乗客を待っています。前後の台車部分を除いて床が低くなっていますが、ノンステップではなく低いワンステップ車です。
屋根付きの停留所もあります 市電の軌道敷の両側は歩道 コルナバン駅を発車した市電は南へ、ローヌ川を渡って東に向きを変え、旧市街へと入っていきます。ジュネーブで一番賑やかな旧市街の電車通りは、軌道敷の両側が歩道になっていて、市電と歩行者だけのトランジットモールです。
ジュネーブ市電の車内 片運転台のため後ろはこんなデザイン 私が訪れた2000年には、市電は全て同じ型式の連接車で、3つの系統だけでチューリッヒやベルンに比べると規模は小さいように見受けました。かつては大規模な市電の路線網が、次々に廃止されてバスに取って代わられ、とここまでは日本と同様なのですが、80年代にわずかに残っていた路線をもとにコルナバン駅への路線が復活し、その後も路線の延長が行われ、新車も導入されたそうです。さらに大規模な路線の新設も計画されているそうで、ますますの発展が期待されます。
旅のヒント
旅の楽しみの一つは食事です。車窓の風景を楽しみながらの食堂車での食事。かつては、新幹線や全国の主要な路線の特急や急行には当然のように連結され、気軽に利用してていた食堂車も、今では札幌行きの寝台特急の高価なディナーだけになってしまいました。
他のヨーロッパ諸国と同様にスイスでは、インターシティーやユーロシティーの多くには食堂車が連結されており、食事の時間帯でなくても、一杯のコーヒーを注文して贅沢な時間を過ごすことができます。
列車の食堂車はごく一般的ですが、路面電車の食堂車となるとどこでも楽しめるわけではありません。ジュネーブの旧市街の電車通りで、名物のオイルフォンジュ(串揚げ)の店を見つけて入り、2階の窓側席で下を通る市電を眺めながら夕食をとっていた時のことです。
真っ赤なコカコーラの広告塗装の電車が来ました。方向幕には“Restaurant”と表示しています。目の前を通り過ぎる電車の車内はテーブル席があって食堂車そのものです。少し時間帯が早かったからでしょうか、空席もありました。しばらく時間が経過して、先ほどの赤い電車が戻ってきました。今度は満席ですから、乗客が入れ替わったのでしょう。
以前に、オーストラリアのメルボルンで、トラムカーレストランに乗ったことがあります。メルボルン名物の旧型車の中央部分を厨房に、前後を客室に改造した車両で、市内をめぐりながらコース料理のディナーを楽しみました。ここジュネーブの車両は、一般車と同じ新しい低床の3車体連接車ですが、トラムカーレストランがあることを知っていれば予約を入れたのに、と残念な思いをしました。
帰国後、ネットで調べると、ジュネーブのサイトやスイス政府観光局の米国のサイトで紹介されていま した。次回にジュネーブを訪れる機会があれば、ぜひ乗って食事をしながらの市内めぐりを楽しみたいと思っています。なお、チューリッヒやベルンの市電には、トラムカーレストランは無いようです。
※ その後、2013年のジュネーブ訪問時にトラムカーレストランについて調べてみましたが、残念ながら既に廃止されているようでした。トラムの路線は延長され、低床の新車が導入されて盛況でした。
2000年 8月 旅
2003年11月 記
お役に立つリンク集
これからお出かけになる方や鉄道ファンの方に役立ちそうなリンクをそろえました
- スイス政府観光局 (日本語) スイスの観光についてまずここをチェックしましょう
- 外務省スイスのページ (日本語) スイスの基本的な情報と日本とスイスの関係
- スイスと日本をむすぶ生活情報・交流紙 (日本語) わかりやすいスイス情報があります
- スイス国鉄 (ドイツ語・英語) 時刻表検索からチケットの購入もできます 英語は、こちら。
- チューリッヒ観光局 (ドイツ語・英語) スイス最大の都市チューリッヒ情報です。
- チューリッヒ市電 (ドイツ語) 電車の時刻検索もできます
- チューリッヒ路面電車博物館 (ドイツ語・英語) 動態保存車両で市内運転も行われています
- ルツェルン (ドイツ語・英語・日本語・韓国語・中国語・ロシア語ほか) ルツェルンの情報です
- ルツェルンなるほどガイド (日本語) ルツェルンの紹介
- ルツェルン交通博物館 (ドイツ語・フランス語・イタリア語・英語) 展示車両も紹介されています
- LSE鉄道 (ドイツ語) ルツェルン・スタンス・エンゲルベルク鉄道
- ベルン観光局 (ドイツ語・フランス語・イタリア語・英語・ロシア語) 首都ベルンの情報です
- ベルントラム (ドイツ語) 昔の蒸気トラムの写真もあります
- ジュネーブ (フランス語・英語) 国際都市ジュネーブの情報です
- ジュネーブ公共交通 (フランス語) ジュネーブの市電やバスのサイト