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上海鉄路博物館に行ったのだが

2日目は、朝から私の道楽に付き合わせて上海鉄路博物館へ。国鉄線から転換した地下鉄3号線の宝山路駅の近くにあるようで、ホテルからタクシーで行くことに。でも、運転手は博物館の存在を知りません。とりあえず宝山路駅 で降りて、駅前で信号待ちをしている人に上海鉄路博物館と書いたメモを見せても知らない様子。

上海鉄路局 上海鉄路博物館の蒸気機関車

商店街の店で、やっと交差点の向こう(と指差して言っているような)と教えてもらい、宝山路駅の裏手の方に行くと、上海鉄路局のビルがあり、その向こうにそれらしきものが。

小型のSLの向こうに宝山路駅の赤い屋根 高架の地下鉄3号線宝山路駅

正面まで行ってみてがっくり。ゲートが閉まってます。中に守衛らしき人がいたので、声をかけると近寄ってきて筆談です。今日は星期日(日曜日)で、博物館は休みのようです。うーん、日本の常識は通用しない。やむなくゲート越しに、屋外に展示されているアメリカ型の蒸気機関車641号の写真を撮っただけで、宝山路駅に引き返します。

地下鉄3号線の電車 上海駅に隣接する留置線

上海の地下鉄3号線に乗るのは6年ぶり。車両は新車に置き換わり、新しくできた環状線の4号線と線路を共用していています。明日の杭州への切符を買うために上海駅に向かいます。宝山路駅から上海駅までは1駅。地下鉄の高架線から見下ろす 、国鉄上海駅の先に広がる留置線には、カラフルな客車が並んでいます。

 


上海駅で切符を購入

地下鉄3号線は上海駅の裏にあるため、長い地下道を通って正面に回ります。上海駅の駅舎に向かって右側にあるビルの1階が切符売り場になっています。中に入ってみると、窓口はたくさんあるのですが、それ以上に人が多くてどこも長蛇の行列が伸びています。これを見ただけでうんざり。地球の歩き方に、軟座(グリーン車)専用窓口が掲載されていたので、そちらに行ってみることに。

この場所の図がわかりにくくて、手荷物をX線に通して駅の構内に入ったものの見つからず、今度は外に出るのに一苦労。やっと駅ビルの左端に見つけて中に入ると、複数ある窓口に客は1人だけ、と思ったら客ではなく暇を持てあました職員が カウンターでおしゃべりをしているところ。

上海駅の駅ビル 切符売り場は隣のビルの1階

あらかじめ上海から杭州を往復する列車をネットで検索して、結果をプリントして持って行き、窓口で見せれば購入は簡単です。杭州は、街中の杭州駅と郊外の杭州東駅がありますが、 往復とも上海南駅(2011年10月から上海虹橋駅に変更)と杭州駅を結ぶ列車の第一希望がとれました。往路は客車列車の特快、復路は新幹線タイプの動車組として、変化を持たせてみました。

特快がネットに表示の軟座料金より10元ほど高かったので聞いてみたところ、座席が良くなっているとの説明でした。この上海駅の軟座専用窓口は、英語も通じて良かったのですが、利用客が少なかったためかその後廃止されたようです。

軟座専用の切符売り場 上海博物館も長蛇の行列

上海駅から今度は地下鉄1号線に乗って人民広場に向かいます。駅にはホームドアが設置されていますが、ドアは開いたまま。 まだ工事中なのか、中国はいつもこんな調子なのか? 人民公園の一角にある上海博物館に入ろうとしたところ、日曜日のためか、ここも長蛇の行列が博物館を取り巻いています。

諦めて、ここから歩いて行ける昨日と同じ呉江路で昼食に。

 


玉仏寺

昼食後、タクシーを拾って呉江路から北へ、玉仏寺に向かいます。メモ用紙に“玉仏寺”と書いて運転手に見せたら、“玉佛寺”と書き直されてしまいました。中国ではホトケは略字を使わないようです。 地図で見るとこんなに遠いかな、と思うほど走ってやっと到着。宋代の宮殿建築様式といわれるピンと尖った屋根の先と、壁の黄色が日本のお寺と違います。拝観料20元を払って境内に入ります。

玉仏寺の山門 玉仏寺の本堂

19世紀末にインドに修行に行った僧が、ビルマ(現在のミャンマー)から5体の玉製の仏像を持ち帰り、うち2体を上海に安置するために建てた禅宗寺院が玉仏寺だそうです。境内はお参りする善男善女で混み合っています。

太くて長い線香でお参り これは大理石の臥仏で玉仏ではありません

お目当ての玉仏を拝むのは別料金、といっても10元です。玉仏楼にある、座った玉仏座像と横になった玉仏臥像は撮影禁止。そっくりの臥仏は大理石でできていて、後年シンガポールの信者が贈ったとか。こちらは撮影OK。

 


東台路古玩市場

今度は玉仏寺からタクシーで南へ、南京路とともに上海の繁華街である淮海中路に向かいます。途中で呉江路の近くを通ります。何だ近いじゃない。往きのタクシーに遠回りされたようです。新しいデパートやショッピングビルの並ぶ淮海中路にある地下鉄1号線黄陂南路駅から南に入ると、上海再開発プロジェクトの先駆け、新天地です。

骨董品屋が並ぶ東台路 ラジオに電話も売り物? 

タクシーを新天地のすぐ先の東台路で降ります。東台路は、狭い道の両側に古玩市場(古道具屋街+骨董品屋街?)がずらりとならび、店番の老人が声をかけて来ます。大きく変貌する上海から取り残されたこの一角は、低層のアパートが残り、狭い路地は子供たちの遊び場となり、20年前に初めて上海を訪れたときの雰囲気がそのまま残ってます。

仏具屋さんでしょうか 路地で遊ぶ子供たち

 

新天地、豫園、外灘

洗濯物がはためく歩道を西へ、きれいに整備された公園を過ぎるとそこは新天地ここは、1920〜30年代に建てられた煉瓦造りの住宅をきれいに修復してレストランやショップが入居し、古き良き時代と現代の上海が融合した場所として2001年にオープン以来、おしゃれな場所として賑わっています。オープンカフェのスタバもあり、しばし休憩。東台路との対比がおもしろいですね。

通りの洗濯物 昔の上海が残ってる おしゃれに再開発された新天地

ここから東へ、20分ほど歩くと外灘と並ぶ観光ポイント豫園です。上海の名園、豫園の周りに並ぶ豫園商城の店や、上海万博のPRを見てから豫園のチケット売り場に行ったところ、入場時間が終わっていました。皆さんそろそろ帰り支度。タクシーで南京東路まで戻って夕食にしようとしたところ、距離が近いためか、どの車も乗車拒否。

上海万博のキャラ 浦東は省エネ中

豫園から少し離れたところでタクシーを拾い、南京東路の歩行街で土産物を物色してから、るるぶに掲載の上海蟹の有名店へ。値段だけは立派。

夜の外灘は、上海万博を目指して改修工事中のためか、租界時代からの歴史的な建物のライトアップは無し。黄浦江の対岸の浦東も節電のためか明かりが少なく寂しい夜景です。