HOME  1/3page  2/3page  3/3page


二階建ての路面電車

尖沙咀からのスターフェリーは、香港島の中心である中環セントラル)に着きます。少し歩くと、ビルの谷間の電車通りに出ます。

香港島の路面電車は、九龍半島に面した島の北側を東西に走っています。東の筲箕湾(シャウケイワン)から西の堅尼地域(ケネディータウン)まで、途中の大部分である筲箕湾と上環(シュンワン)の間は地下鉄港島線と平行して走っています。また途中に南に分かれて跑馬地(ハッピーバレー)の競馬場の周りをぐるっと回って戻ってくる線もあります。

全線を通して運行する系統はなく、筲箕湾から来る電車は途中の上環で折り返すものや跑馬地を一周して戻ったり、堅尼地域からは途中の北角(ノースポイント)折り返しや跑馬地一周などがあります。折り返しは筲箕湾だけはきれいなループ線になっており、それ以外はビルのまわり1ブロックを単線の線路でぐるっと回ります。電車は両運転台ながら、常時使用しているのは片方のみのようです。

ビルの谷間の中環の電車通 西の終点 先頭は未更新車 2両目から更新車

とりあえず中環から西へ行く電車に乗ってみました。もちろん階段をのぼって2階に上がります。車内は1階がロングシート、2階はクロスシートになっています。

地下鉄の西の終点、上環を過ぎると沿線はビジネス街から住宅街に変わり、終点の堅尼地域はアパートの建ち並ぶ一角にありました。

降りるときに、運転手に0.6HK$(今では2HK$だそうです)払います。もちろんおつりは出ません。何度か乗り降りしている間に小銭が無くなり、あとは1HK$コインをそのまま入れました。

電車は次から次へとやってきます。香港特別行政区政府の情報では、1999年11月末日現在で、全部で164両もの2階建て車両があるそうです。一般車は1987年型が160両に1949年型が1両です。私が行った1989年当時は、1949年型を1987年型に車体を更新する工事が進行中で、上の写真の1階の正面窓に庇の付いたペンタックスの広告電車は更新前の旧型です。2階のシートは、木製ながら背ずりが転換式でした。

その後ろの窓の上角にRが付いた車両は更新車で、2階のシートはJRの駅にあるような1人ずつのプラスチックのベンチが前向きに固定されていました。現在1両のみ使用中の1949年型は、古いスタイルのまま1991年に車体を更新したとのことです。

オープントップのバルコニー付き28号 同じくイベント用の128号

中環方面に戻る途中で、28号と128号のイベント車に出会いました。2階の一部を切り取って、オープンバルコニーにした観光用電車です。1999年の統計では、オープンバルコニー車とセミオープントップ車が各1両となっており、残りの1両はメンテナンストラム(工事用?)だそうです。

路面電車の全線を走破するつもりでいたのですが、車の渋滞に巻き込まれて時間を要し、北角から東と跑馬地を乗り残してしまいました。ビクトリアピークへもバスであがっただけで、ピークトラムにも乗っていません。これらも含めもう一度チャレンジしに13年ぶりの香港に出かける予定です。

 


旅のヒント

1989年の香港をとりまとめていたら、もう一度行きたくなりました。何とか2日間の休暇をひねり出し、土日と含めて4日間の日程で出かけることにしました。でも、出発予定日前の3週間を切ってから問い合わせたところ、春休みということもあり大手旅行会社は全て満席、キャンセル待ちも受け付けないと断られてしまいました。

そんな中、格安航空券で有名な会社が手配してくれました。2人で行くなら、航空券+ホテルよりパックにした方が安いとのことですが、パック用の航空券はもう売り切れ。それでもパックの枠外の航空券を+2000円で入手してくれました。

短い日程でめいっぱい楽しもうとすれば、成田午前便発、夜帰着です。これなら、現地滞在時間がで1日近く増えます。ただ、午後便に比べ航空賃が1.5倍近くになるため、時間に余裕のある方なら、午後便で延泊した方がコストパフォーマンスは高くなります。

また、リピーターにとって邪魔になるのが市内観光。こんなものに1日付き合わされるのは時間の無駄以外の何者でもありません。でも、最近は1割ほど高くなるもののなオールフリーのツアーや、追加料金を支払うことで市内観光(+数件の土産物店の押し売り)を放棄できるツアーもあり、時は金なりでオールフリーを選びました。

某社では、市内観光の放棄を出発の3日前までなら6,000円、その後は現地を含め8,000としています。これから見ると、昼食やバス代等を含めた市内観光の原価が8,000-6,000=2,000円、土産物のバックマージンが6,000円と考えられます。シルク屋、革製品屋、宝石屋、漢方薬屋等で原価2,000円の品を10,000円で売ることで(これが現地旅行社の儲け?)格安ツアーが成立しているのでしょうね。

 


お役に立つリンク集

これからお出かけになる方や鉄道ファンの方に役立ちそうなリンクをそろえました (香港の中国語の表示には、ブラウザに繁体字中国語フォントを組み込む必要があります)

 


戻るホームページへ