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北京オリンピック

ロープウェーを降りてから、1時間近くかかって八達嶺長城のメインゲートのところまで降りてきました。ここから見上げる長城横の山腹に、2008年に開催される北京オリンピックの五輪のマークと、“世界は一つ夢は一つ”のキャッチフレーズが掲げられています。

同一個世界同一個夢想(世界は一つ夢は一つ) 北京オリンピックのキャッチフレーズ

メインゲートを出て北京行きのバス乗り場の方へ、昼食の場所を探しながら坂道を下っていると、星巴克珈琲(スターバックスコーヒー) の店がありました。ここなら間違い長いだろうと思って入ると、久しぶりにコーヒーの良い香りが。

八達嶺長城の入場ゲート 星巴克珈琲(スターバックスコーヒー)万里の長城店

スタバの客は、大半が欧米系の観光客。中国人店員はみんな英語が堪能です。コーヒーの価格は15元(約230円)。北京北駅から八達嶺駅までの列車の運賃4.5元の3倍以上です。多くの庶民にスタバは遠い存在なのでしょう。

 


高速バスで北京へ

帰りの列車まではまだ時間がありすぎるため、北京市内への戻りは頻発している919路(919系統)の高速バスにしました。バス停で待っていると、次々と乗客が集まってきていやな感じに。この国には、列車でもバスでも並んで乗車するなどといった習慣はありません。

やがて、大勢の乗客が待つ中に北京行きのバスが到着します。万里の長城が始発と思っていたのですが、ここは途中の停留所の一つに過ぎず、すでに車内には乗客が乗っています。待っていた人々は、まだ停車するまでにバスの前方の入り口に一斉に殺到しますは。その迫力に、日本人はついて行けずに、私たちは出遅れてしまいました。

2人がけと3人がけの席が並ぶ高速バスの車内 徳勝門(後方の門)バスターミナルに到着した高速バス

その時、ドアが開く前に中に立っている女性の車掌が後ろに行けと指さします。このバスには、車体の前と中央にドアがあります。停車するとともに中央のドアが開くと、群衆は一斉に前から中央のドアに向かいますが、後方から一瞬早くドアにたどり着いた私は、両手で入り口をガードし、何があっても割り込みをさせないとの強い意思表示で、中国人との席取りバトルを制しました。いやー、ほんと疲れます。

多くの乗客を乗せるため、バスは通路をはさんで2人がけと3人がけのシートが並んでいます。前後のシートピッチも狭く、リクライニングはしません。高速道路を通るため立ち席はなく、座れない乗客は積み残して発車です。車掌が切符を売りに来ます。運賃は八達嶺から北京まで、列車の2倍半の12元。

 


鼓楼と鐘楼

バスは、途中で何度も高速道路を出入りし、その都度乗客の乗降があります。終着は、北京北駅のある地下鉄2号線の西直門から東へ一駅、積水潭から近い徳勝門バスターミナルです。徳勝門の近くで渋滞に巻き込まれましたが、それでも鈍行列車の半分の時間の1時間半弱で帰ってきました。

鼓楼と三輪自転車タクシー 鼓楼内部の水時計

徳勝門から歩いて鼓楼に向かいます。鼓楼は、時間を告る太鼓のある建物で、北京の鼓楼は、紫禁城(故宮)の北に位置しています。元、明、清と三代にわたって北京の人たちに時を告げつづけた場所で、今でも太鼓をたたくパフォーマンスが行われています。今ある建物は18世紀の半ば、清の時代に改築されたものだそうです。

時を告げる太鼓の音 鼓楼から南の景山公園を望む

鼓楼から南には景山公園が望まれ、無軌電車(トロリーバス)が行き交います。周辺は古くからの小さな路地に、4軒の家が中庭を囲んで建つ、四合院造りの家が並ぶ、胡同(フートン)とよばれる街並みが続き、北京のおしゃれスポット、什刹海もすぐ近くです。

鼓楼の前を行き交う無軌電車(トロリーバス) 胡同と呼ばれる四合院造りの古い住宅街

鼓楼周辺では、胡同巡りの三輪自転車タクシーの運転手が、客引きにしつこくつきまといます。英語で“No thank you”と言っても、パンフレットを見せながらいつまでもついてくるので、大声で“プーヤオ(不要)”と言ったら引き下がりました。最低限の中国語を覚えておくと役立ちます。

鼓楼の隣にそびえる鐘楼 鼓楼から見た前海と后海(什刹海)

鼓楼のすぐ北側には鐘楼があります。こちらは時を告げる大きな鉄製の鐘が楼閣に吊り下げられています。