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旅の車窓から

スウェーデン ストックホルム編

旧ソ連製の飛行機に乗ってロシアと北欧の旅に出ました。サンクトペテルブルグから国際線の小さなジェット機、ТВ134(ツポレフ)でストックホルムへ到着。地下鉄で市内をめぐった翌日は、オスロ行きの国際列車でノルウェーに向けて出発します。


スウェーデンへ

1995年の夏休みにパッケージツアーを使って、ロシアと北欧3ヶ国に家族旅行に行きました。

コースは、成田モスクワ[泊]−サンクトペテルブルグ[2泊]−ストックホルム[泊]−オスロゴール[泊]−ボス[泊]−オスロ[泊]−船中[泊]−コペンハーゲン[泊]−モスクワ−機中[泊]−成田の10泊11日です。
この間の移動は、ストックホルム−オスロ間が国際列車、オスロ−コペンハーゲン間が国際航路、ノルウェー国内の移動が観光バスの他は飛行機です。 ロシア編はこちら

スウェーデン王国は、ヨーロッパ北部、スカンジナビア半島の東に位置する立憲君主国。総面積は45万平方キロで日本の約1.2倍、ヨーロッパで4番目に大きな国です。人口も北欧では最大、と言っても日本の1/13の約900万人弱、最大の都市は人口70万人余りの首都ストックホルムです。

高緯度に位置しているにもかかわらず、メキシコ暖流のおかげで比較的温暖な気候に恵まれた、森と湖の国です。社会福祉の国、自動車のボルボや携帯電話のノキアの国としても有名です。首都は人口約70万人の港町ボルボやノキアに代表される工業製品や、世界有数の福祉国家としてもよく知られています。

※ 3ページ目の末尾にそれぞれリンク先を設けました。詳しく知りたい方はご利用ください。

 


スウェーデン入国

アエロフロートロシア国際航空の小さなジェット機、ツボレフ134サンクトペテルブルグを飛び立ち、スウェーデンの首都ストックホルム・アーランダ国際空港に着きました。ロシアに慣れた目に映るストックホルム空港のきれいなこと。感激してしまいました。

スウェーデンに入国して首都ストックホルムを目指す手段としては、空港以外にフィンランドのヘルシンキからバルト海をシリヤラインやヴァイキングラインの大型の旅客船で横断してストックホルム港に入港する方法や、その後2000年にデンマークとの間に開通した海底トンネルとオスアン橋を渡って、スウェーデンの誇る振り子式のX2000に乗って陸路でストックホルム中央駅に到着する方法もあります。

ストックホルム港に停泊中のヘルシンキとむすぶヴァイキングライン スウェーデンの誇る振り子式の高速列車X2000

 

ストックホルム中央駅

ストックホルムは、メーラレン湖とバルト海をむすぶ狭い水道の両岸と20余りの島からなる美しい都市で、“北欧のベニス”ともよばれています。多くの島は橋でむすばれており、バスや地下鉄、トラムで簡単に移動できます。

ストックホルム中央駅構内 ストックホルムの中央駅の近郊電車

ストックホルムは、新旧2つのブロックに分けられます。北岸の新市街の中心セルゲル広場には、SLマークのストックホルム交通局(Stockholms Lokaltrafik)の運営するTマークが目印の3本の地下鉄(Tunnnel Banan)路線が集中し、スウェーデン鉄道のストックホルム中央駅もすぐそばです。中央駅に乗り入れる近郊電車にもSLマークが付いており、SJマークのスウェーデン鉄道と同じ線路を使用して交通局の電車が運行されているようです。

美しいストックホルム中心街の全景は、こちらをご覧ください。中央の島にあるのが国会、上がメーラレン湖、下がバルト海、左に王宮とガムラスタンの旧市街、右上の橋の向こうが市庁舎、その右が中央駅です。

 


ストックホルム市庁舎

ノーベル賞は、ダイナマイトを発明したスウェーデンの化学者ノーベルの遺言により設けられた賞で、彼の遺産はノーベル賞の設立基金として寄付されました。ストックホルムはノーベル財団の所在地でもあり、ノーベル賞のうち平和賞以外の各賞は、ここストックホルムの市庁舎で授与されます。

市庁舎は、クングスホルメン島にあります、と言っても中央駅前から歩いて5分、橋を渡ってすぐのところです。赤レンガ造りの宮殿のような建物で、ガイドツアーで内部の見学ができます。

ストックホルム市庁舎 ノーベル賞の晩餐会が行われるブルーホール

入ったところに、ブルーホールの大広間があります。高い窓からは青空の自然光が入るように設計されてブルーホールとなったとか。毎年12月10日には、この広間で1000人以上の人々が集まり、ノーベル賞の晩餐会が開かれるのだそうです。私が訪れたときは、大江健三郎氏のノーベル文学賞受賞が決まったときで、2階にあがる大理石の階段の踊り場にある演台でスピーチを行うと聞きました。晩餐会の料理は、いつでも市庁舎内のレストランで味わえるそうです。

黄金の間 ストックホルム市議会議場

2階にあがると、1900万枚の金箔のモザイクで壁が飾られた黄金の間があります。この広間は、ノーベル賞授賞パーティーの舞踏会の会場になるのだそうです。

ストックホルム市議会の議場にも案内してもらいました。市議会議員は別に本職を持っているため、仕事を終えたあとの夜間に市議会が開催されるとの説明を受けました。

ストックホルム市庁舎中庭 市庁舎の中庭から見たリッダーホルム教会

市庁舎の中庭に出ると、目の前にメーラレン湖の水面が広がり、対岸のリッダーホルメン島にあるリッダーホルム教会の尖塔がそびえています。