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バスで仏国寺へ

国立慶州博物館の前から仏国寺(プルグクサ)まで路線バスに乗りました。バスの行き先はハングルのみで系統番号の数字だけが頼りです。あらかじめ「仏国寺」と書いた紙を用意しておき、乗るときに運転手に見せて「プルグクサOK?」と聞くことで、言葉の問題は乗り切りました。

手前が安養門 向こうが紫霞門 大雄殿の前に立つ国宝の多宝塔(右)と釈迦塔

仏国寺は吐含山の中腹にあり、新羅時代の751年に創建された現存する韓国一の古刹です。1593年の壬辰の和乱で大半が消失し、その後も幾度も再建がなされてきました。1995年には世界遺産に登録されています。

国宝に指定された紫霞門、安養門をくぐると本堂の大雄殿があり、本尊の釈迦牟尼像と両側に弥勒菩薩像と羯羅菩薩像がならんでいます。最雄殿の前には、国宝の多宝塔(右)と釈迦塔が立つなど、仏国寺には新羅仏教の粋が残っています。

仏国寺大雄殿 本尊の釈迦牟尼像

境内の鐘閣の前で、この旅行で唯一のチマチョゴリを着た女性を見かけました。ところで、仏国寺に入るとき、入り口で拝観料を払っていると、若い女性が日本語で「ガイドしましょうか」と話しかけてきました。地○の歩き方にも掲載されており、レールウエーライターの種○直樹氏も著書で引っかかったことを書いていますが、気を付けないと境内を案内した後に土産物屋に連れていかれて高い買い物をすることになるそうです。私は、土産物は買いませんからと言ってお断りしました。

この旅行で唯一見かけたチマチョゴリの女性 韓国の観光バスや高速バスは日本にそっくり

仏国寺から慶州市内への帰りのバスは、慶州駅を経由して市の西にある高速バスターミナルまで行きます。釜山への帰りの時間には適当な列車がないため、高速バスにしました。バスターミナルの中は全てハングル表示。近くにいる人に「プサン」と聞いたら券売機で切符を買ってくれて、釜山行きバスの出るターミナル番号を教えてくれました。

 


高速バスで釜山へ

高速道路は、ソウル−釜山間の京釜高速国道が慶州を通っています。アジアはどこでもそうですが、高速バスのぶっ飛ばすこと。1時間と少々で高速を降り地下鉄東莱駅近くのバスターミナルへ到着。ここから釜山駅までは地下鉄で20分ほどかかりますが、それでも運賃は国鉄の半額の2,000ウオン。速くて安く頻発している高速バスの勝ちです。これで、往路の国鉄慶州駅で下車する乗客がほとんどいなかったことが納得できました。

チャガルチ祭りの仮設の舞台 釜山の屋台街は毎晩この賑わい

釜山の夜はチャガルチ祭りでにぎわっていました。、焼き肉の店を探しに釜山の繁華街南浦洞を徘徊しました。入った店のおばさんには、日本語も英語も通じません。おばさんは、店の奥からハングルと日本語と英語で料理の名前が印刷してある紙を持ってきました。その店にあるメニュー以外は横線で消してあります。これを指さすことで、何とかおいしい焼き肉にめぐり会えて満足しました。でも、ちょっとぼられたかも。

 


 最終日は大宗台に立ち寄ってから福岡へ

韓国最終日は、朝からバスで釜山大橋を渡って影島(ヨンド)の南端に位置する公園、大宗台(テジョンデ)に行きました。例によって「大宗台」と書いた紙を運転手に見せて「テジョンデOK?」と聞きます。30分ほどで終点の大宗台に着いたのですが、降ろされたところはバスの車庫前。

公園の入り口はどこかとキョロキョロしていたら、一人の青年が“May I help you?”と声をかけ、親切に教えてくれました。

影島 左に本土とむすぶ赤い釜山大橋が見える 終点で降ろされたとことは大宗台のバスの車庫前

入場料を払って公園内にはいるとバスが待っていました。公園内周回バスのようです。発車時刻や見所について運転手に対して私の聞きたいことを、乗客の女子大生たちが英語から韓国語に通訳してくれました。

彼女たちが“どこから来たの?”と聞くので、“Tokyo”と答えたtころ“Wow !”という歓声が上がりました。自分たちの英語が外国人に通じたことを素直に喜んでいるようにも見受けられましたが、東京に対する“Wow !”に、韓国の若い世代の中で、対日感情が以前とはずいぶん変化してきているように感じました。

大宗台の展望台から日本海の眺め 釜山港のビートル二世

再びバスで南浦洞に戻り、冷麺(ネンミョン)の有名な店で昼食をとってから、福岡に戻るジェットフォイルに乗るため釜山港に向かいました。

釜山を出航すると、やがて右手に対馬が見えてきます。国際航路ですから、船内では免税の缶ビールが1本150円。2本飲んだら寝てしまいました。

スピードメータは博多港の防波堤の中にはいって方もまだ80km/hをさしています。釜山からわずか2時間55分で定刻通り博多港に接岸しました。

無料送迎バスで博多駅に着くと、最終の“のぞみ”に接続しています。当時はまだスカイマークエアラインズ就航前で国内線の安い航空券がなかったので、初めて(そしておそらく最後の)“のぞみ”で東京まで乗り通しました。

 


旅のヒント

韓国は15日までの観光旅行の場合ビザが不要です。帰りの航空券を日本でキープしておこうと、新橋のHISに行ったのですが、ソウル→成田の片道だけの場合、格安券はなく、韓国から輸入するため高価になると言われ、現地で購入することにしました。このとき、帰りの航空券等を所持していないとビザが必要なことを教えてもらいました。そこで念のためにビートル2のキャンセル待ちをして、12日の切符を入手(13日の日曜日は無理でした)しました。韓国で航空券を購入したとき、釜山港でビートル2に乗船しない証明をもらえば、帰国後払い戻しは可能とのことでした。

実際には、釜山での入国審査時には帰りの切符のチェックはなかったのですが、博多港での日本の入国審査で、私の前にいた韓国人が帰りの切符のことを聞かれていました。

カメリアラインやビートル2の運賃は、日本円で購入する場合に比べ韓国ウオンで購入した方はかなり安くなります(ウオンでは往復割引は適用されませんが)。

韓国の時刻表も日本と同様に列車以外にバスや国内航路も記載されています。ただし、駅名等に漢字が併記されているのは国鉄だけで、他はハングル表記のみです。

釜山から慶州方面に向かう東海南部線の列車は、釜山駅の1つ先の釜山鎮始発が多いので注意が必要です。この間は地下鉄も並行して、地下鉄釜山鎮駅もあります。

釜山のホテルのフロントでは日本語が通じます。ホテルへ日本語で電話しても、日本語が話せる人が代わって応対してくれます。街中では、大学生には日本より英語が通じるように思います。

釜山地下鉄の切符の自動券売機に隣接して(あるいは一体となった)宝くじの自動販売機(だと思います)がありました。ハングル表記のみのため、切符か宝くじかどちらを売っている機械か見分けがつきません。私は、乗車券を買うつもりで宝くじを出してしまいました。最初は何が出てきたのかわからなかったのですが、自動改札機に通りそうもない大きさで、コインで削ると番号が出てきました。当選していたかどうかの確認はしていません。それ以後、切符は窓口で駅員から買うことにしました。

1996年10月旅
1999年 7月記
2003年 4月改

 


お役に立つリンク集

これからお出かけになる方や鉄道ファンの方に役立ちそうなリンクをそろえました

 


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