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ソウル駅に到着

KTXは、東大邱を発車し、新線に入ると急にスピードアップ。時々天井のテレビモニターに速度が表示されますが、290km/hまで出ています。大田の手前で再び在来線に降り、大田駅に到着。新幹線と在来線の全路幅が異なる日本と台湾以外は、新在直通は自在です。

ソウル駅の韓国新幹線KTX

大田では、1/3ぐらいの乗客が入れ替わります。ここからは、乗客が増えデッキに立ち客も。再び新線に上がり高速走行、ソウルの手前で在来線に降り、16時37分定刻にソウル到着します。ソウル駅でも改札のチェックはなく、KTXは乗車時も降車時もフリーパス。

 


夜の明洞へ

ソウル駅の構内にあるスーパーマーケット、ロッテマートに立ち寄ったのですが、荷物があるので買い物は後日に回し、地下鉄で東大門運動場に向かいます。ホテルにチェックインして荷物を置いてから、再び地下鉄に乗り明洞へ。

新世界百貨店旧館クリスマスの飾り付け 全州中央会館のビビンバ

戦前は京城三越だった新世界百貨店の旧館は淡い光に包まれています。夕食は、ビビンバを食べに近くの全州中央会館へ。相変わらず日本人観光客で混雑しています。食後は、露店の並ぶ明洞を散策。

ソウル一の繁華街 明洞の屋台

そういえば、2年前にソウルに来たときは工事中だった明洞大聖堂が、美しくライトアップされています。LEDによるクリスマスの装飾りもあり、聖堂内に入ると祭壇の両脇にはクリスマスツリーが。

LEDによる明洞大聖堂のクリスマスの飾り 明洞大聖堂の内部

大聖堂の庭には、聖母マリアからイエス・キリストの誕生が再現され、馬小屋の前には無数のろうそくの炎が揺らめいています。李明博大統領がソウル市長時代に、高速道路を撤去して清流を復活させた清渓川の遊歩道を歩いてホテルに戻ります。

馬小屋のキリスト 夜の清渓川遊歩道

 


清凉里駅から中央線で東海岸へ

翌日は、韓半島の山岳地帯を走る中央線に乗って三段スイッチバックを抜け、東海岸の正東津に向かいます。中央線の始発は、ソウル市内の清凉里駅です。東京でいえば上野に相当する駅でしょうか。

ホテルの隣のコンビニで、おにぎりとパン、それにペットボトルの飲み物を仕入れて出発です。そういえば、韓国のコンビニにはお弁当がありません。東大門運動場から地下鉄4号線で東大門へ、1号線に乗り換え清凉里に向かいます。やってきたのは、座席の仕切りにKORAILのロゴの入った電鉄からの乗り入れ車。

地下鉄1号線韓国鉄道公社乗り入れの清里行き 清凉里駅の待合スペース

地下鉄の清凉里駅で下車して地上に出ると、そこは駅ではなくバスターミナル。夜明けの遅い冬のソウルは、午前7時前でもまだ真っ暗です。屋台の店が出ていたので、“チョニャンニ・ステーション?”と聞いてみたのですが通じません。付近にいる人に片っ端から声をかけたところ、中年の女性の指さす先に駅とおぼしき階段が。

清凉里駅の江陵行きムグンファ号 ムグンファ号一般車の車内

上野駅を想像していたのですが、清凉里駅は橋上駅舎で想像よりずっと小さな駅です。切符売り場と売店の他に、軽食やうどんコーナーもあるのですが、食べている時間がありません。残念ながら駅弁も無し。

発車の15分前になると改札が始まります。自動改札機が設置されているのですが、切符が対応していないのか扉は開いたまま。皆さんフリーパスです。ホームに降りると、シーメンスのライセンス生産でしょうか、ドイツ鉄道DBと同じスタイルの電気機関車が、ムグンファ号塗色の客車5両にセマウル号用のステンレス車1両、最後尾にムグンファ号色の電源車を引き連れて停車しています。座席は全車指定です。

ムグンファ号のデッキのドアは片側のみ 改良工事の進む中央線

ムグンファ号色が一般車、セマウル号用が特室車のようです。KTXと違い、回転式の座席は全て進行方向を向いています。車両は、両端にデッキがありますがドアは片側のみ、反対側ホームには貫通路を通って隣の車両のデッキから下車する構造です。

江陵行きのムグンファ号は、定刻7時に発車。真っ暗なソウルの街をあとに、列車は地下鉄1号線に乗り入れて都心に向かう、電鉄区間のホームにソウルへの通勤客があふれる各駅をゆっくりと通過していきます。待避線に入った電車を追い抜いて、ようやくスピードが上がります。7時15分頃になって、やっと東の空が明るくなってきました。

郊外の小さな駅舎 フランス製げんこつ型電気機関車

電鉄区間にあるムグンファ号の停車駅には、両者が別の運賃体系になっているからでしょうか、電車用の高いホームの先に、別にムグンファ号用の低いホームが設置され、こちらに停車して乗客が乗ってきます。車窓に漢江の流れが寄り添い郊外に出ると、ムグンファ号は小さな駅にも停車するようになります。建設中の団地をぬって、別線で中央線の複線化工事が進行中で、ソウル首都圏の拡大に伴い電鉄区間の延伸が行われています。

清凉里−江陵間のムグンファ号は、夜行列車も含め6往復、昼間は2〜3時間間隔の運転です。単線区間では、ムグンファ号との列車交換に加え、フランスのゲンコツ型電気機関車が重連で牽引する貨物列車とも頻繁に交換します。

青いタンク車 途中駅で交換したムグンファ号の一般車(左)と特室車(右)

多くの乗客の乗車距離は比較的短く、隣の席もリュックを背負ったハイキング客が降り、しばらくの空席のあと、沿線の主要駅原州で女性客が乗ってきます。中央線ムグンファ号の乗車率は概ね良好です。列車は堤川で南へ向かう中央線から分かれて太白線に入り、東へ向かいます。

 


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