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旅の車窓から

中国 北京発香港行 京九特快列車の旅

北京と香港をむすぶ中国国鉄の看板列車京九特快。20両近い長い編成の中にただ1両だけ連結された2人用個室寝台“高包”に乗って、北京西駅から香港九龍まで26時間の列車の旅にご案内します。

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JALのマイレージで年末の北京へ

2003年の年末は曜日の並びが良く、12月27日から休暇に入りました。JALのマイレージプログラムを使って8年ぶりの北京に飛び、北京−香港間を寝台特急列車で移動し、香港からJALで成田に戻る計画を立て、ネットで無料航空券を手配しました。

次に、北京西駅発香港九龍行き列車の切符の手配です。ネットで調べると京九特快T97次は隔日運行で、2003年12月は北京発が奇数日になっています。中国では数少ない食堂車や電源車を除く全車寝台で、“高包”という中国では最高級の2人用の個室寝台も連結されています。

この列車は国際列車相当ということなのかもしれませんが切符の入手が大変です。発売は乗車日の土日を除く5日前まで。詳しくは、末尾の旅のヒントでご紹介しますが、日本の旅行会社を通じて中国の旅行会社に切符の手配を依頼し、 北京到着後に受け取ることになります。

出発2週間ほど前になってやっと北京で切符が確保できたとの連絡が入り、ネットで北京駅前と香港九龍のわかりやすい場所にあるホテルを予約して準備は完了。

※ 8ページの末尾にそれぞれリンク先を設けました。詳しく知りたい方はご利用ください。

 


空港からバスで北京駅へ

成田から北京へのフライトは、わずか3時間半。水平飛行に移って食事をしてくつろいでいるともう到着です。ターミナルビルの外に出ると、タクシーの客引きがしつこくつきまといます。市内に向かうバス乗り場で メモ用紙に“北京站”と書いて見せ、16元(約200円)の切符を買います。

“北京站”の看板のところにいたバスの入り口の案内人にメモを見せて確認の上で乗ったらすぐに発車。前の席に、年配の日本人客に付きそう中国人ガイドがいたので、乗り過ごさないように念のため“このバスの終点が北京駅ですか”と聞いたところ、“北京駅は通らない”とのこと。仕方がないので、市内に入って地下鉄の駅があるバス停に着いたら知らせてもらい、地下鉄に乗り換えて 無事北京駅に到着しました。どこ行きに乗ってしまったのでしょうか。

出発日が土曜日です。中国側の旅行会社が土日は休みのため、列車の切符を宿泊するホテルのフロントに預けてもらうことにしていたのですが、チェックイン時に聞いても“知らない”の一言。おまけに、この北京駅前のホテルは4星なのにフロントで日本語が通じません。

こんなことも想定して、日本の旅行会社で聞いてきた中国側の携帯電話に何度かダイヤルしてやっとつながり(日本語が通じます)、今夜か明日にホテルに届けるとの返答を聞いてとりあえず一安心。夕刻の北京の街に出かけました。

北京駅前 中央が宿泊した4つ星ホテル 北京駅横のトロリーバス ポールをあげて架線につなぐところ

北京駅前広場には、バス(公共汽車)やトロリーバス(無軌電車)が大勢の乗客を運んできます。 景観を重視してでしょうか、駅前広場の部分には架線がなく、トロリーバスは手前で自動的に2本のポールを下げたまま方向転換のため一周します。この間はバッテリーで動いているのでしょう。始発の停留所の前で再びポールを上げます 。一旦下車してポールのひもを持ち、手動で架線にセットする運転手が多いのですが、架線の始まる部分に断面が逆V字型の金具があり、運転台から自動で架線にうまくセットする運転手もいます。腕の見せ所です。

北京は8年半ぶりに訪れましたが、街に近代的なビルが建ち並び、ボロボロだったバスやトロリーバスも日本並みにきれいな車両になっています。運賃は2角から1元(13円)へと、5倍に値上がりしていますが。

狭い路地の修理屋さんと旅社 吹き抜けの地下がスケートリンクになったショッピングセンター

北京駅付近には、広い通りから一歩入ると胡同(フートン)と呼ばれる昔ながらの路地が残る一角があり、古い家に安い食堂や露店など、日本人にとっても懐かしく 感じられます。しかし、市内の各地で急速に再開発が進められており、近代的なビルや巨大なショッピングセンターが出現しており、 この懐かしい風景も2008年の北京オリンピックまでかもしれません。

 


夜の天安門広場

夕暮れの北京の街を、北京駅から天安門広場まで、昔ながらの市場や新しいショッピングセンターに寄り道しながら歩いたら、 途中で方向を間違えたこともありすっかり日が暮れてしまいました。

夜の天安門広場 北に位置する故宮の入り口天安門 広場の中心にある人民英雄紀念碑と西に位置する人民大会堂

天安門広場は中国人民解放軍が警備していますから、夜になっても治安の心配はないと思います。広場の中央にある人民英雄紀念碑やその南側の毛首席紀念堂、北に位置する故宮への入り口天安門 、西にある中国の国会に相当する人民大会堂、東側の中国革命博物館・中国歴史博物館などの周囲の建物は 、美しくライトアップされており、寒い中にも大ぜいの人々がいます。

広場の東に位置する中国革命博物館・歴史博物館 広場の中央南よりにある毛首席紀念堂

天安門に面した大通り、東長安街の地下道を通って紫禁城に向かいます。天安門とその奥にある端門ををくぐると、左右に楼閣を有する午門の前に出ます。

北京のシンボル ライトアップされた天安門 故宮の正面入り口にある午門

夜間に入れるのはここまで。すっかり氷結したお堀、筒子河と紫禁城の城壁に沿って東へ歩いていくと、夜市(夜店)が賑やかな東安門大街に出ます。