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ヨーロッパ大陸で一番古い地下鉄1号線

ブダペストには、1号線から3号線まで3本の地下鉄路線があり、4号線が工事中です。

鎖橋の近くのヴェレシュマルティ広場から、一つ下流のエルジェーベト橋のそばまで、ドナウ川平行する通りがブダペスト一の繁華街、ヴァーツイ通りで 歩行者天国になっています。

シンボルカラーは黄色の地下鉄1号線の起点の駅はヴェレシュマルティ広場の地下にあり、北東に向かってまっすぐのびる、ブダペストのシャンゼリゼともいわれるアンドラーシ通 りの下を走っています。1896年にハンガリー建国1000年を記念して開通した地下鉄1号線は、ロンドンに次いで2番目に古い地下鉄、ヨーロッパ大陸最初の地下鉄だそうです。 ロンドンのように蒸気機関車ではなく、最初から電車だったそうです。

地下鉄1号線はハンガリー製の車両 外吊り扉 連接台車の上部分は機械室

古いだけあってトンネルは浅く、通りから階段を下りるとすぐにプラットホーム。車両は外吊り2扉の3車体連接車でハンガリーのガンツ社製です。トンネルの天井が極めて低く、 車両は必要な客室の高さを確保するため、やむなく台車間の床面を下げた低床式になっています。先頭の台車の上は運転台、中間の連接台車の上には機械室を確保しており、車体間の通り抜けはできません。車内はクロスシートです。

地下鉄1号線の車内はクロスシート 連接車ながら非貫通式 聖イシュトバーン大聖堂

ヴェレシュマルティ広場の次の駅、デアーク広場は、市内で唯一3本の地下鉄が交わる乗換駅です。近くにはブダペスト一の大聖堂、1905年に完成した高さ96mのドームのある聖イシュトバーン大聖堂がそびえています。イシュトバーンは初代ハンガリー国王。聖堂内にはその右手のミイラがガラスケースに入れて安置されています。100Ft(ハンガリーの通貨、1Ftは約0.5円)硬貨を入れると電気がついてミイラがライトアップされるようになっていますが、余り趣味の良いものとは思えません。

大聖堂の内部 直径22mのドーム この中に王の右手のミイラが

地下鉄1号線でさらに進むと、アンドラーシ通りに面して国立オペラ座があります。1884年に完成し、戦火をまぬがれた立派な建物で、音楽大国のハンガリーが世界に誇るヨーロッパ有数のオペラ劇場です。ウイーンのオペラ座にもよく似ています。

国立オペラ座 英雄広場

アンドラーシ通りの北東の終点は、1896年にハンガリー建国1000年を記念してつくられた、ブダペスト一の広さを誇る英雄広場です。中央に大天使ガブリエルいただく高さ35mの建国千年記念碑が建ち、左右の扇型に列ぶのは国王や将軍、芸術家など14人の英雄です。

ハンガリーの名物にフォアグラがあります。英雄広場の近くのレストランでフォアグラのソテーを試してみました。アン肝のようでおいしく、日本の物価からすればとても安いけれど、1皿の量がハンパじゃないです。ハンガリー人って、どんな胃袋をしているのでしょうか。

 

地下鉄2号線と3号線の車両は旧ソ連製

赤がシンボルの地下鉄2号線は、ブダ側にある国鉄のブダペスト南駅を起点に、モスクワ広場の先でドナウ川の下をくぐり、デアーク広場から国鉄のブダペストペスト東駅を結び、その先でヘーヴとよばれる郊外電車に接続しています。青がシンボルの地下鉄3号線は、ドナウ川に沿ってペスト側を南北に結んでいます。

地下鉄3号線の旧ソ連製の車両 モスクワの地下鉄と同じ 旧ソ連製の地下鉄車内 日本のようなロングシート

いずれもモスクワと同じ旧ソ連製の車両が使われています。東西冷戦時代には核戦争時のシェルターにもなるように考えられていたのでしょうか、各駅ともに地中深く長いエスカレータで降りていきます。ホームの幅は広いものの、モスクワの地下鉄に見られる宮殿のような豪華なつくりにはなっていません。

2号線、3号線は1号線とは全く趣を異にしており、ブダペスト東駅から市の南部を西へ、ブダ地区に至る 建設中の地下鉄4号線がどんな路線になるのか興味のあるところです。

3線の接続駅デアーク広場には地下鉄博物館があり、1号線開業当時の馬車のような車両等が展示されているそうです。現地では気づかずに見逃してしまい惜しいことをしました。

ブダペストの地下鉄はこちらでもご紹介しています


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