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ヴァルタヴァ川にかかるカレル橋

ヴァルタヴァ川には、すでに12世紀には橋がかけられていたそうです。最初は木造の橋、その後石の橋になっても洪水で流され、14世紀の半ばに時の王カレル4世の命で、当時の技術の粋を集めて強固な石橋の工事が始まりました。60年の歳月を経て完成したのがカレル橋で、以来600年、2002年8月も含め幾度もの洪水にたえて現在に至っています。

 ヴァルタヴァ川にかかるカレル橋 左上にプラハ城 聖ヴィート大聖堂がそびえる

カレル橋には両側に15体ずつ、計30体の歴史的な聖人やチェコの英雄の像が建ち並んでいます。これらの彫像は、17世紀から19世紀にかけて設置されたもので、日本でお馴染みのフランシスコザビエル像もあります。

橋の上は世界各国からの観光客で大にぎわい。橋の対岸の丘の上にはプラハ城がそびえています。

プラハで一番古い600年の歴史を持つカレル橋 カレル橋の上は観光客で大にぎわい

プラハ城までは、カレル橋をわたって急な坂道を登れば歩いていくこともできますが、22番か23番の市電に乗ると城のすぐ前の停留所まで運んでくれます。


プラハ城

市電がヴァルタヴァ川を渡る橋は、カレル橋の一つ上流のマーネス橋と一つ下流のチェコ軍団橋。22番、23番は後者の橋を渡ります。市街地を抜け、プラハ城への急な坂道を左右にカーブしながら、市電は軽々と登っていきます。タトラ車は日本の路面電車に比べ、大出力モーターを搭載しているようです。

写真には撮り逃がしましたが、市内を旧型旧型の市電(2軸単車が2軸のトレーたーを牽く)が走っています。系統はよくわからず、観光用でしょうから観光シーズンのみか週末だけかもしれませんが、プラハ城に登る路線ですれ違いました。

プラハ城前の停留所 芝生の軌道 プラハ城の中心にたつ聖ヴィート大聖堂

ヴァルヴァダ川の西岸、対岸の市街地を見下ろすフラッチャニの丘にあるプラハ城は、歴代王の居城。9世紀に建設が始まり、14世紀のカレル4世の治世にほぼ現在の姿となったそうです。

市電を降りて、直立不動の姿勢で衛兵が建つ門から城壁の中にはいると、旧王宮、宮殿、教会、修道院等が立ち並び、一部は博物館や美術館として使用されています。

聖ヴィート大聖堂 内部はステンドグラスが美しい

聖ヴィート大聖堂は、カレル橋や対岸からプラハ城を見上げたときに一番に目につく建造物です。10世紀の初めに建てられた教会が幾度もの改築を重ねた後、14世紀半ばには現在のゴシック様式への改築が始まり600年かかって20世紀にやっと完成したそうです。正面には2本の尖塔がそびえ、内部にはいくつもの美しいステンドグラスがあります。

プラハ城内の旧王宮 旧王宮のバルコニーから見たプラハの街並み

旧王宮は、16世紀まで歴代の王宮として使われてきました。バルコニーに立つと、眼下をヴァルタヴァ川が流れ、右にカレル橋、対岸にはプラハ旧市街の美しい街並みが望めます。

 


旅のヒント

2002年の8月に中欧は大洪水に見舞われました。私が訪れた1週間後のことです。プラハではヴァルタヴァ川の水が旧市街やその周辺にあふれて、多くの建物(地下がレストランとして使われているところも多い)は水没し、日本大使館も一時期プラハ城の中腹に仮移転していたそうです。

地下鉄は長期間にわたって不通となったそうですが、幸い市電は被害の程度が軽く、地下鉄の代替えとして無料で市民に開放され、復興に貢献したそうです。2003年2月現在で、被害の大きかったB線はまだ完全には復旧していないようです。詳細は、こちらにあります

プラハにも交通博物館があったということに帰国してから気づきました。開館は3月から11月までの土曜、日曜と祝日で、残念ながら見逃してしまいました。場所は、市電でプラハ城から少し南西に行ったところのようです。

プラハの市電や地下鉄も、他のヨーロッパの多くの都市と同様に、切符の管理は乗客に任されています。券売機やキオスクで、必ず乗車前に切符を購入し、地下鉄の場合はホームの入り口にある改札機(ゲートはありません)で、市電やバスは乗車したときドアの近くの柱に取り付けられた改札機に通して使用開始時刻を刻印しなければなりません。

検札にあったとき、切符を所持していない場合はもちろん、時刻の刻印を忘れても、理由の如何を問わずに高額の罰金です。地下鉄の場合はホームの入り口に改札機があるため、刻印を忘れることはないのですが、市電やバスに乗ったときに刻印する習慣のない我々日本人は、忘れてしまいがちです。私も、乗り換え可能1回券で市電を降りて次に地下鉄に乗り換えるときに、市電の中で刻印するのを忘れていたことに気づきました。

市電の中で検札に合わなかったから良かったのですが、24時間券を買っておけば刻印は最初に1回だけすればすみます。面倒なトラブルに巻き込まれないためにも、24時間券の使用をお薦めします。


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